黒衣の虹姫

陸奥ユウト

Ep3

  ステータスを確認した次の日、私は魔法を使ってみようと試みた。何故かって?両親は農作業や家事をしていて見られてないし何より何もしないというのは退屈だったからだ。

…とは言っても魔法ってどうやって使うのだろう?マンガや小説だと魔力を感じて操作するというのがお決まりだけど… 

そう考えつつ魔力を探ってみる。

(おっ、これかな)

体の中を揺らめくオーラみたいなものを感じ、体の外に出してみる。


『魔力操作』を習得しました


(魔力操作?ってことはやっぱりこのオーラみたいなものは魔力だったんだ)

魔力を操作出来るようになり色々試したいこともあったが赤子としての体のせいか、そのまま眠ってしまった。



それから半年(1ヶ月が30日、1年が12ヶ月及び360日)の間、ひたすら魔力操作を行った。その間に魔力操作のレベルが2に上がったため最初の頃よりスムーズに操作できるようになった。また、魔力操作を行い続けたため、保有魔力量も増加していた。そのため、そろそろ魔法に手をつけ始めようとしていた。

(まだ魔法を教わるような年じゃないから自力で魔法を行使する方法を探さないといけないからね、まずは周りに被害の無さそうな風魔法からにしよう)

8大属性魔法の内、魔法を使った後に証拠が残りずらいのは『風』『光』『闇』の3つで風魔法はその中で最も使いやすい魔法なのである。

(魔力を集めて…風をイメージして…)

ふわぁ

すると目の前に風が吹いた、つまり魔法が行使されたのだ。

(成功…したのかな?)

そう思いステータスを確認すると

      :
風魔法1
      :

(あっ…風魔法のレベルが上がってる。…て事は今の風は魔法だったんだ)

  風魔法を習得できたため、次は光魔法を使おうと思ったがここであることに気付いた。

(体内の魔力が減ってる?今魔法を使ったから?…仕方ない、また今度にしよう)

因みにティアレスが体内の魔力が減ってることに気づかずに光魔法を試した場合、魔力枯渇に陥る事になっていた。その時には酷い気だるさに襲われるため、どのみち魔法の行使は不可能だったが…。





風魔法を習得してから更に3ヶ月が経った。最近、両親の事が少しだけ分かった。

  父親の名前は『ヴァルト』でグレーの髪に青い瞳、身長は180位で冒険者だったらしい。
  母親の名前は『ミリーナ』で薄い水色の髪に黄色の瞳、身長は160位だ。

腕を伸ばして抱っこのポーズをとると、優しく抱き抱えてくれる。頬擦りするとテンションが上がったようで頬擦りを返される。まだ一人での移動は難しいので、移動する時は抱き抱えられた状態である。

…早くハイハイできるようになろう。

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