バッドサファイア

おまつnknk

いじめ

 痛い。凄く痛い。何でいじめられなければならないのか不思議でならない。いじめさえ無ければ…。
 その日の下校中、誰もいない公園のベンチに座ってると、ベンチの下に何かの青い石を見つけた。

「凄い。宝石だ。でもこれはおもちゃのじゃ…まあいいか」

 翌日、学校に着くと生徒達はまるで死神でも見ているかのような恐ろしい目付きをしていた。それにいつもなら暴力を振るわれたり、机に悪口を書き込まれていたのが綺麗に消されなぜか殴られた部分のアザも消えていた。
 みんな一体どうしたんだと思った。話しかけようとすると必ずどこかへ逃げて行く。いじめられないという点では良かった。しかし僕の中ではかすかに恐怖心を抱いていた。
 試しに消しゴムをわざと落とし拾うように頼んだ。すると隣に座っていた生徒が慌てた様子で消しゴムを拾い、何も言わずに頭を下げながら消しゴムを渡した。
 まるで僕を王様のように扱っていた。
 もしかするとあの昨日拾った石の力では。これのおかげで権力を手に入れることが出来たのではないか。
 もう何も怖くないと思った。

「ねぇ、よかったら遊ばない?」

「お、俺に話しかけるな…人殺し…!」

「え…あ…オモイダシタ…」

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