Endless・Magic〜終焉に近づく魔法はやがて永遠に終わらない悲劇の幕開けなのかもしれない
SecondMagic13
「竜咬騎士」を迎え撃つために僕らは走った。そして、その姿を定めると一度建物の影へと入り身を潜める。
 「それでは以下の通りに」
 「「「「!」」」」
 音を発すれば気づかれる恐れがある。何故ならば「竜咬騎士」は救助用の機体だ。そのため、かすかな音にでも察知できるようなっているのは当然だ。だからここは無言でうなづく。
 
 僕らは建物の影を背にしながら静かに駆ける。そして合図もなく、御剣先輩はしない袋に入ったままの何かを叩きつける。
 キイン!と硬い音が聞こえた。しかしそれより驚くべきは先輩の持つあれが 何かの金属である事が伺えた。
 「やはり無理か。分かっていたが」
 音は部屋中に響く。しかしその音は金属の擦れる音ではなく、あの機体が音を立ててこちらを向き、その腕に備えるU字磁石を振るう。しかしそれはただの振るいではなく、何かの光、紫の煌めきを放つ剣が襲い掛かる。
 「なるほど」
 平然と躱す。その動きは速く捉える事が出来ない。そしてそれに等しく驚いたのはあの剣が切り裂いた地面が焼けただれたように切れている。
 「あれは無理そうですね」
 「そうですね」
 「じゃあ、如何すんだ?これじゃ結局作戦なんて意味がねえぞ」
 「いや、まだだよ」
 建物の天井より聞こえてきたのは、狼上先生の声。その近くには何かが光を放っている。
 
 その手に握るのは、光を放つ二つの輪。それはチャクラムと呼ばれる投擲用の武器である。しかし先生は投てきではなく違う方法で使う。
 「嘘ですよね?」
 「いや、あれはマジみたいだぞ」
 天井に存在する、数本の鉄骨を器用に跳ねながら動き回り、「竜咬騎士」の心臓部、コックピットに向かって降下する。
 そうこれが僕らの考えた、作戦と呼べるものなのがは正直言って微妙な手段。運動能力の高い自信家のみが攻めあぐね、一方が注意を引き、もう一方が最後の一撃に全てを賭けるのだ。
 そして、その一撃は狙いを打つ。「竜咬騎士」のコックピットを貫いた。しかしそこから覗かせたのは「黒の怪物」ではなく。侵食された後の空間。
 「これは?!」
 そして動き出す、「竜咬騎士」。
 僕らの予想は大きく外れ、そのことに唖然する中一人だけ違う反応を見せた。
 「違います!あの機体自体が「黒の怪物」です。特にあの頭が!」
 「頭?」
 あの鮫のような頭部がその根源だとでも言うのかただ一点のみを見る。しかしその位置には人の手は届かず、そして狼上先生は…。
 「この位置では届かない!」
 チッと舌打ちが聞こえた。その通りで、頭部は高くまた鮫の様な形の牙が邪魔で責められない。あの場所ではチャクラムが届かないのは無理もない。また先輩も今は動けない状態だ。よって今出来るのは僕らだけだ。
 「こうなったら、やるよ連太郎!」
 「仕方ないか、やるか!」
 僕らは先生と先輩の横に立ち、それぞれが契約した「古代魔法具」を取り出すと、叫ぶ。そしてその声を聞いた二人は。
 「やはり君達が…」
 「えっ?!」
 二人は片や笑みを浮かべ、片や驚き口が閉ざされない状態が続く。
 その反応にはつい知らず、僕ら二人は鎧に身を纏い、叫ぶ。
 「「僕達が、俺達が相手だ!」」
 と口にしていた。
 「行くよ連太郎!」
 「ああ、揺動は任せろ!」
 連太郎は後ろから「衝弾の銃」の引き金を引き放つ。
 そして僕は走り出すのだった。
 走り出した僕は「星刻の時計」の能力を解放する。
 「頼むよ、「星刻の時計」!」
 僕の速度は世界を駆ける。
 その速度は僅かの時間のみを永遠の様に変え、光よりも音よりも早く同化する。世界を駆け抜けるその力を前にして、目の前に立つ巨体は全てが止まって見えた。
 「はっ!」
 僕は炎を作り出し、それをまるで剣の様に振りかざす。すると握っていない宙に浮いた炎の剣は「竜咬騎士」の装甲を抉り取る。
 「連太郎!」
 「ああ、任せとけ!」
 その声に合わせ連太郎が引き金を引いていく。
 そしてその永遠とも思える時は終わりを告げた。しかし振り返ると僕の目の前にはあの巨体の拳が再び目前へと迫っていた。
 「いや、嘘だろ?!」
 「いいえ、まだです。それではあの機体を倒せません!」
 鞍馬さんの声が耳へとつさんで響く。そしてその拳は…振り下ろされる事はなかった。
 「いや、参った。まさか君達だったとは。そしてなかなかにいい動きをするが、まだあまい」
 その声は聞いたことのある低く冷淡な口調であったが、どこか違って明るみが現れていた。そして僕の目の前にいたのはあの時の青天の剣士であった。
 輝く剣を持ち拳を相殺する。しかし切り取れてはおらず、跳ね返した、と言うよりは受け流したに過ぎなかった。しかしそれでもあの機体の拳を受け止めたのは凄い。またその人物も。
 「先輩?」
 「やるぞ!俺達でこいつを止める」
 そう聞こえた声に僕らは同意したのだった。
 「それでは以下の通りに」
 「「「「!」」」」
 音を発すれば気づかれる恐れがある。何故ならば「竜咬騎士」は救助用の機体だ。そのため、かすかな音にでも察知できるようなっているのは当然だ。だからここは無言でうなづく。
 
 僕らは建物の影を背にしながら静かに駆ける。そして合図もなく、御剣先輩はしない袋に入ったままの何かを叩きつける。
 キイン!と硬い音が聞こえた。しかしそれより驚くべきは先輩の持つあれが 何かの金属である事が伺えた。
 「やはり無理か。分かっていたが」
 音は部屋中に響く。しかしその音は金属の擦れる音ではなく、あの機体が音を立ててこちらを向き、その腕に備えるU字磁石を振るう。しかしそれはただの振るいではなく、何かの光、紫の煌めきを放つ剣が襲い掛かる。
 「なるほど」
 平然と躱す。その動きは速く捉える事が出来ない。そしてそれに等しく驚いたのはあの剣が切り裂いた地面が焼けただれたように切れている。
 「あれは無理そうですね」
 「そうですね」
 「じゃあ、如何すんだ?これじゃ結局作戦なんて意味がねえぞ」
 「いや、まだだよ」
 建物の天井より聞こえてきたのは、狼上先生の声。その近くには何かが光を放っている。
 
 その手に握るのは、光を放つ二つの輪。それはチャクラムと呼ばれる投擲用の武器である。しかし先生は投てきではなく違う方法で使う。
 「嘘ですよね?」
 「いや、あれはマジみたいだぞ」
 天井に存在する、数本の鉄骨を器用に跳ねながら動き回り、「竜咬騎士」の心臓部、コックピットに向かって降下する。
 そうこれが僕らの考えた、作戦と呼べるものなのがは正直言って微妙な手段。運動能力の高い自信家のみが攻めあぐね、一方が注意を引き、もう一方が最後の一撃に全てを賭けるのだ。
 そして、その一撃は狙いを打つ。「竜咬騎士」のコックピットを貫いた。しかしそこから覗かせたのは「黒の怪物」ではなく。侵食された後の空間。
 「これは?!」
 そして動き出す、「竜咬騎士」。
 僕らの予想は大きく外れ、そのことに唖然する中一人だけ違う反応を見せた。
 「違います!あの機体自体が「黒の怪物」です。特にあの頭が!」
 「頭?」
 あの鮫のような頭部がその根源だとでも言うのかただ一点のみを見る。しかしその位置には人の手は届かず、そして狼上先生は…。
 「この位置では届かない!」
 チッと舌打ちが聞こえた。その通りで、頭部は高くまた鮫の様な形の牙が邪魔で責められない。あの場所ではチャクラムが届かないのは無理もない。また先輩も今は動けない状態だ。よって今出来るのは僕らだけだ。
 「こうなったら、やるよ連太郎!」
 「仕方ないか、やるか!」
 僕らは先生と先輩の横に立ち、それぞれが契約した「古代魔法具」を取り出すと、叫ぶ。そしてその声を聞いた二人は。
 「やはり君達が…」
 「えっ?!」
 二人は片や笑みを浮かべ、片や驚き口が閉ざされない状態が続く。
 その反応にはつい知らず、僕ら二人は鎧に身を纏い、叫ぶ。
 「「僕達が、俺達が相手だ!」」
 と口にしていた。
 「行くよ連太郎!」
 「ああ、揺動は任せろ!」
 連太郎は後ろから「衝弾の銃」の引き金を引き放つ。
 そして僕は走り出すのだった。
 走り出した僕は「星刻の時計」の能力を解放する。
 「頼むよ、「星刻の時計」!」
 僕の速度は世界を駆ける。
 その速度は僅かの時間のみを永遠の様に変え、光よりも音よりも早く同化する。世界を駆け抜けるその力を前にして、目の前に立つ巨体は全てが止まって見えた。
 「はっ!」
 僕は炎を作り出し、それをまるで剣の様に振りかざす。すると握っていない宙に浮いた炎の剣は「竜咬騎士」の装甲を抉り取る。
 「連太郎!」
 「ああ、任せとけ!」
 その声に合わせ連太郎が引き金を引いていく。
 そしてその永遠とも思える時は終わりを告げた。しかし振り返ると僕の目の前にはあの巨体の拳が再び目前へと迫っていた。
 「いや、嘘だろ?!」
 「いいえ、まだです。それではあの機体を倒せません!」
 鞍馬さんの声が耳へとつさんで響く。そしてその拳は…振り下ろされる事はなかった。
 「いや、参った。まさか君達だったとは。そしてなかなかにいい動きをするが、まだあまい」
 その声は聞いたことのある低く冷淡な口調であったが、どこか違って明るみが現れていた。そして僕の目の前にいたのはあの時の青天の剣士であった。
 輝く剣を持ち拳を相殺する。しかし切り取れてはおらず、跳ね返した、と言うよりは受け流したに過ぎなかった。しかしそれでもあの機体の拳を受け止めたのは凄い。またその人物も。
 「先輩?」
 「やるぞ!俺達でこいつを止める」
 そう聞こえた声に僕らは同意したのだった。
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