超人(ヒーロー)委員会

清水 福太郎

トツゼン

熊が進化したような巨大な生物が現れてから、
ちょうど一週間が、経とうとしていた。

2日前に、買ったばかりのベッドに横になり、
最近はまっている未確認生物の本を 
だらだらと呼んでいるのは、
今年で、中学3年生になった北村春馬である。

サッカー部に所属していたが、先月総体で
2回戦で敗退し、引退した。



兄弟は、小学3年になった弟に
年長の妹がいる。

今日は、2033年10月9日体育の日で休みの為、
春馬以外の家族4人は、町の中心部にある
大型ショッピングセンターに出かけた。

よって、今は家で一人である。
流石に本で一日を潰すまいと
未確認生物の本をベッドの横にある本棚にしまう

すると、先ほどまで寝ていたのが原因に
思われる立ちくらみを感じた。

退屈だ・・・ そっと口に出した後、

勉強机に置いてあるパソコンを開き
適当にニュースを閲覧していると、
あるニュースに目を見張った。

→超人委員会を政府が結成!
   
  >今日の14時から全国の中学生の中から
   初代ヒーローとなる勇敢の選手達を決める会議!

なんのことだ・・・

春馬は、瞬きを1回もせずに記事に目を通した

初代ヒーローかー、

確かになってみたいとは思うが、学校やこれから
受験もあるし、何よりヒーローなんかになったら
命に関わるだろう。あまり気は進まない。

一通り目を通した後は、ニュースサイトを閉じて
サッカーのオンラインゲームに没頭した、
気づいた時には、すっかり日も沈み
夕方5時を回っていた。

結局、せっかくの休日もゲームで終わったなー
少しばかり罪悪感を感じて、二階から一階の
リビングに降りた時だった。

ピンポーン

無駄に大きいリビングのチャイムが鳴った。
今行きますと声をかけゆっくりとドアを開けた。

すると、そこには明らかに偉そうなスーツを
着た人が、数人立っていた。

何事かと思い自然と体に力が入った。
すると、一番先頭にいたこの集団の
リーダーっぽい人が、口を開いた。

すみません。我々こういうものですが、この家に
北村春馬君がいると、聞いてやってきました。

男は、そういうと胸ポケットから
名刺を渡してきた。恐る恐る読むと
そこには確かに日本保護委員会と
書かれていた。

春馬は、日本保護委員会の別の名を
知っていた為、その名を見た瞬間全身に
鳥肌がたった。 そして、反射的に男に聞いた

僕が、春馬ですけど、どうして家に?

そう聞くと男が、とんでもない事を口にした

北村春馬君あなたは、
ヒーロー会議によって、
初代ヒーローの一人に決定しました。
よって、今から本部に来てもらいたい。

もう、君のご家族には、本部に
来てもらっているよ。

わかりました。すぐ準備します。

男の最後の言葉が、春馬を動かす要因となった。
俺も仕方なく本部に行くことになり
意外と普通の車に乗って本部というところへ
向かった。

向かっている途中、これは罠かもとか、
本部まで、何日かかるのだろうかとか
いろいろ考えていた。

車で、3時間くらい走った神戸に本部はあった。
それはなかなか大きい建物で、
遠くから見ても十分目立った。

たて120メートル 横250メートルは
あるんじゃないかという建物の庭には、
噴水や訓練所らしき建物など、
本館の他に5つの建物、グラウンドで
構成されていた。

黒勝りの本館の前の高さ4メートル程の扉を
男が開いた時、中では、
たくさんの組織や、マスコミが待ち構えていた。
そして、男に前方にある高級そうな部屋に
行くように指示され、一人で歩き出した

これからどんな事が待っているかも知らずに。

コメント

  • 清水 福太郎

    初めて書きます!
    いろいろアドバイスお願いします!
    楽しんで読んでいただけたら嬉しいです

    0
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