失踪のシビュラ

ボーノ

第3話 政府からの通知

『ぜ、ぜ、ぜんぜん眠れん‥』
『スゥ…スゥ』
なんでお前は平然とこの状況で寝れるんだ。

俺は今昨日会ったばかりの女の子の出雲梓の家で居候している。 
思っていた家と違って一階建てで、部屋がリビングと風呂しかないとても窮屈な家だ。
それにくわえて出雲は極度のビビリらしく、いつも1人で寝ているのが怖かったらしい、じゃあなんでマンションにしなかったとは、あえて触れないでおこう。

『おーい、出雲ぉ、朝なんだけどブルーオネイロスに行かないかー?』
『スゥ…スゥ…スゥ』
『じゃあ行ってくるからなぁ〜』
『待ってぇ、行かないで お父さん、お母さん』
と言いながらおれの腕をつかんできた。

こいつはこいつなりに1人が嫌な理由があるんだろうな。まだ若いのにこんな窮屈なところに1人で暮らして、部屋を見渡しても基本的な日用品とかだけで家族の思い出での品物とかが全くない。


『大丈夫お前のそばにいてやるよ、行ってきます。』
つかんできた手を離してそっと布団にその手を戻して、俺は朝早くから手がかりを求めてブルーオネイロスにまた向かった。


『やっぱりここは未来に来てから、1番落ち着くところだな』
周りを今日も見渡しても天の巫女らしき人はいないな、天の巫女じゃないけど誰かいた。なんだ裸の女か。



えっええええええええ!!!!!!!!!!!
HA・DA・KAだぁぁぁ〜!
なんでなんでHA・DA・KAの美少女が、
なんでHA・DA・KAぁぁぁぁぁ〜!

俺は殴られ蹴られを覚悟で聞きに行ってみた。
『なんで裸なんですかー?』
『生まれた時は皆裸だからじゃよ』
この人を見ているとなんでか闘争心が湧いてくる。
衣服類を見ていると見覚えがある政府の軍隊がつけているバッチがついていた。

『お、お前はぁぁぁぁぁ!』
体が勝手に少女に拳を向けていた。
『おっと。いきなりレディに殴りかかってくるなんて野蛮じゃな、でもそんな憎しみがこもった拳など目をつぶってでもよけられるわ』
目をつぶってまるでおもちゃのように扱われた。

『くそぉ!くそぉ!なんであたんねぇんだっよ!』
『遅いとゆうておるじゃろ。あとお主からは憎しみのオーラが出ておるから感じとりやすいんじゃ、まぁ一度落ち着け』
デコピンで俺の猛攻とゆうか暴走は止まった。

『とりあえずちゃんと自己紹介だけはさせい、
私は桜ノ宮 杏、元政府の軍隊の総司令をやっていた』
『も、もと?』
『あぁ、私はあんな政府の犬みたいなところで働くのは嫌やじゃから辞職してアステルを追い出されたものじゃ』
『そんな事とは知らず殴ってすまなかった。でもすげぇんだな!お前みたいなまだ小さいお嬢ちゃんが総司令をやっているなんてな』
『おい、お主今なんと申した?』
『殴ってすまなかった?ってとこか』
『もう少しあとのことを言っておる』
『お前みたいな小さいお嬢ちゃん?ってとこか』
『そこじゃぁぁ!私はこう見えてものぉ20歳じゃぁ!』
『俺より3つも年上だったのか』
喋り方だけなら60代だけども身長と体だけは10代なんだな
『今、お主私のことを侮辱したであろう』
『いえ、ぜんぜん…』
『それよりなぜゆえお主は政府に恨みをもっているんじゃ?さっきの怒り方からして軽い恨みじゃなそうじゃな』
『俺の話を聞いてくれるか?』
『別にかまわぬ』
そして俺は過去から来たこと、50年前の毒ガス事件の提案者だとゆうこと、死んだ天の巫女である西園寺飛鳥は俺の彼女であり今現在の未来のタイムゲートを作った科学者であること、天の巫女はあと4人生き残っているかもしれないとゆうこと、そしてこの世界で西園寺を蘇らせること、全てを話した。

『話を聞いてわかったのじゃが、お主は今現在の政府の事などわからんのじゃな?』
『ああ、さっぱりな』
『私が説明しよう、お主が提案したその毒ガス事件は全ての悪は赤城政宗だと政府は公表したのじゃ』
『なんだって!?』
『そして見事に政府はお主を主犯に仕立て上げ、その時主はタイムゲートでここにいるわけじゃからそのあとはお主が都合よくいなくなってくれたおかげで政府は、あることないこと全てを世間に公表したのじゃ。それで政府は天の巫女を呼び出したのも自分達だと言い始めて世界を救ったのは政府だと断言したのじゃ。そのせいでアステルとアリアに人類は住む場所を確立されてしまったのじゃ』
『そんなじゃぁ俺のせいで、みんなの自由を…』
『まぁ待つんじゃ主の話で天の巫女があと4人生き残っておるかもしれんとゆうその噂はあっておる』
『ほんとか!?』
『1人ずつ能力は異なるがのぅ、お主の彼女の西園寺が多分1番の能力者でその毒ガスを全て飲み込めたんじゃろぅ
残り4人も能力はすごいが特別な能力を1つしか持ててないんじゃろな』
『どゆことだ?』
『西園寺はおそらく2つの能力をもっているはず、恐らく1つは全ての物を体に吸収して浄化する能力のはずじゃ、あと1つはわからんがのぅ。天の巫女は1つしか特殊な能力を持っていないはずなんじゃが西園寺は何かの影響で2つの能力をえたと思われると専門家が言っておった』
『そんなすごい巫女だったんだなあいつ』
『どうじゃ今からアステルまで忍び込むんじゃが一緒に行かんか?』
『もちろん答えはYESだ』
俺はさらなる手がかりとこれから先の未来の平和を確かめるためにアステルへと桜ノ宮 杏と向かうことにした。


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