夢

おばさんは毎日どこにも出かけない。

友達もいない。

お金もない。

そんなおばさんの楽しみは無料で出かけられる夢だった。

おばさんは眠るのが不得意だ。

よって眠っても浅い眠りばかりで、夢をよく見る。

今日の夢は、おばさんは久々に修学旅行に行く夢だった。

ただし、夢とは奇妙なものでおかしな事が巻き起こる。

今回も、修学旅行に来てるのに、修学旅行に行くという夢。

しかし、おばさんは出発直前にしても、まだ何も用意していなかった。

下着、着替え、化粧品…必死に用意するが、
おばさんはあっさりと置いていかれてしまった。

それでも必死に用意する姿は、まるで現実で
空回りしているおばさんそのものだった。

でも、現実には何もないおばさんには、
それがとても楽しかったようでした。