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まりも

No.2 私やります。

「私やります。」

凜音はスマホに
向かって話しかける。
そしてスマホに光が宿り
またあの文字が浮かんできた。

ー…怖くはないのですか?
もし、失敗したら輪廻、
あなたの明日は来ないかも
しれないのですよ?-

スマホの文字は
凜音を心配しているのか
それともしっかり決意を
固めさせるためか、
そう浮かんでみせた。
凜音は少し考える素振りを
見せつつもスマホに向かって
答えた。

「確かに、死ぬのは怖いけど
  私が明日から目を背けたら
  私の明日は誰にも
  見てもらえないでしょう?」

その凜音の瞳は
決して揺るがずに
真っ直ぐスマホを
見つめていた。
その反応にスマホは
安心したのか
また文字を浮かび上がらせた。

ーわかりました。凜音、
あなたにお願いします。
これから、
箱庭への入り方を説明します。
まず、机の引き出しを
開けてください。そこにある、
リングを付けて目を閉じて
ください。ー

凜音はいつの間に?と
思いながらも引き出しを開けると、
そこには
全てを吸い込んでしまいそうな
黒の中に青いラインの入った
リングがあり、
それはリングと言うより、
リストバンドに近かった。
しかし凜音はそのリングの
素材を生まれてから1度も
見たこと、触れたことが
ない特殊なものとわかった。
そして凜音はリングを付け
ベッドに入ると目を閉じた。
目を閉じるとだんだん
意識が遠のくような感覚とともに
柑橘系の懐かしい香りがした。


No.2          END

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