イデアの無双冒険記

ノベルバユーザー110405

精霊と共に#25

「ソリュム様が呼んでいるのよ!」
僕はその声で目が覚めて、ソリュムの所へ向かった。
着くとソリュムが少し笑顔を浮かべていた。

「例を言うぞ冒険者よ…
そなたのおかげで、わが国カイナスは守られた。
そんな訳で、私はそなたにお礼がしたい。
聞ける範囲なら何でも良いぞ…」

「そうですか…ですが…」と言いかけた瞬間に、

「なんなら精霊達を連れて行っても良いぞ
あぁ見えて実は、君の事かなり気にしてたぞ…」
少しソリュムの顔にはニヤニヤとした笑みが
見えたがそこは突っ込まなかった。

「僕には何かを貰おうという、物欲はありません。
ですが、そうする事を望まれてるなら、
その言葉に甘えましょう…」
僕は精霊達と現実を旅するとことを選んだ。

「そうか分かった。では精霊達にはそう伝えておく
そなたらもそれで良いな?」
ソリュムが目を向けた先には、精霊達がいた。

「はい…ソリュム様がそうら仰せられるのなら…」
アクエリアス達は言葉に対して何の異議も無かった。

「そうと決まればそなた達を、
元の世界に返してやらねばな…来なさい」
僕達はソリュムの言われるままに着いて行った。
するとそこには4mある巨大な鏡があった。

「さぁ入りなさい…そうすれば現実に帰れます。
それとこの世界は現実の世界の時間が
6分の1だから、抜けたら夜かもしれないな…」
この妖精界はどうやら6分の1時間が遅いらしい。

「分かりました…抜けたら寝ますか!」
と答えてソリュムと笑いあった。

「では…また来れたら来ますのでさようなら…」
そうソリュムに言い残して、精霊達と共に鏡を抜けた
すると眩い光に僕らは包まれた。

光が収まり気づくとそこは見たことない街だった。

「あぁ〜戻ってきた!」僕は大きく伸びをした。
伸びと共にあくびをした。

(宿屋探そ…)そう考え宿を探そうとすると、
後ろから視線を感じた。

「あのー、イデアさん?
今完全に私たちを忘れていましたよね?」
(ゲッしまったな…何かとりあえず誤魔化すか)

「ヤダなー人聞きの悪いことを〜、
僕が忘れる訳無いじゃん、あなた達のことを」
紫のオーラを放つ精霊が、

「イデアさん? あまり強がらなくて良いのですよ?」
(完全にバレてるなこれ…)ため息をついて諦めた。

「ごめん…とりあえず宿を取ってくるね。
人数はえーと…僕を含めて6人か…えーと聞いてくれ
今から3部屋取るが、配分はこうだ……わかったか?」

「えーと、どうしてイデアさんは一人何ですか?
他の部屋は3人と2人なのに…
この世界の普通の男の人達は、
女の子と一緒にいると喜ぶのでは?…」

「いやいや考えてダーク。
イデアさんは普通の冒険者ではないのよ、
そんな常識が通用すると思ってるの?」

「酷すぎる言われようだな…
僕は至って普通の冒険者だからな?!」
声を荒らげて説得するが、ダークが

「いやいや遠距離魔法奥義を2発見た後に、
あんたを普通の冒険者と見る方がどうかしてる…
アホと思えるだけ、正常な神経持ってる事だよ」

「よし!とりあえず宿へ行こう…」
とにかく僕は話を逸らしたかった。
そう言って僕らは部屋に入って寝ようとする。

「カチャリ…」
ドアが開けられる音がしたが僕は寝ていたから、
その音に気付かなかった。

朝が来た。僕は寝て疲れを取ったはずなのに、
やたらと体が重かった。
精神的ではなく物理的にだった。
体に目を向けると5人の精霊達が寝ていた。

(……えーと何で精霊達はここにいるんだ?
部屋は1つ向こうだったよな…確か)
考えるほど疑問が生まれる。

「とりあえず上にいるアクエリアスを下ろすか…」
僕の上で寝ていたのはアクエリアスだった。
一人ずつ起こすのは面倒だったから、

「起きろぉぉぉ!」部屋の中で叫んだ。
精霊達は目をこすながら起きた。

「「「お…はようございます…」」」
(眠そうな声をハモられてもな…)もはや呆れた。

「ところで君たちぃ?どうして僕の部屋にいるのかな」
僕はあえて、笑顔で優しく聞いてみた。
するとダークが答えた。 と思いきや…

「さ! ご飯食べましょう  お腹減っちゃって」
他の精霊達も集って

「ですよね!さぁ食堂行くぞー」
(いくら前もって、食堂の事を教えたとはいえ…)

「分かった。じゃあ食堂行くか!」
(朝ごはんは全員で5銀貨か…暮らせるわ)

「そういえばイデアさんのお金は大丈夫なんですか?」
同じ事を考えてたのか一人の精霊が声をかけた。

「ちょっとスパーク、イデアさんは世界一よ
そんな冒険者が貧乏な訳無いじゃない!」

「いや…世界一ではないけどな。
僕達が暮らせるお金はあるよ、だから心配無用!」

「ちなみに、どのくらいもってるんですか?」
スパークは聞いてきた。

「まぁ1100金貨と790銀貨と200銅貨かな…」
それを聞いた精霊達は驚いた。

「普通に金持ちじゃないですか…」
スパークは引き気味に答えに返答した。

「まぁまぁこの話はこれぐらいに…
とりあえず、まずはこの街がどこか聞くぞ」

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