イデアの無双冒険記

ノベルバユーザー110405

孤独の中で #23

(本当にトラブルメーカーだな…僕は)と思ってると、
いきなり眉をしかめたソリュムが

「魔王の軍勢は来るたびに強さを増している…
我らが食い止めれるのも時間の問題だ。
だがどこから入ってきてるのは、分かっている。
恐らくは精霊鏡からだ」 と僕はその言葉に対して、

「ちなみに精霊鏡というのは何ですか?」

「精霊鏡とは、そなたらの現実と魔王のいる魔界、
そして我らのいる精霊界の3つの世界を繋ぐ鏡…
そこから魔王軍は入ってると予想している」

「だったらー」と話そうとするが、
ソリュムが話を遮断し続ける。

「だがもはや周辺は魔王の幹部で守られている
私が挑んだ所で、ハエ同然に蹴散らされるでしょう
恐らくその時の不具合により、
たまたまそこにいたイデアさんが来たのでしょう。」

「ありがとうございます。
僕がここに来た経緯をだいぶ掴みました。
その言い方だとまるで、
もうすぐ攻めてくると言ってる感じですが…」

「えぇもう魔王はこの、精霊界に来ています。
まだ攻めてこないのは、軍勢を整えてるのでしょう」
聞いた話はあまりにも深刻だった。

「分かりました。力になれるか分かりませんが、
出来る限りの事を尽くしましょう。」
今更ながら疑問がふと生まれた。

「魔王は何で攻めてくるのですか?」尋ねると、
ソリュムは1本の大きな樹を目配せして答えた。

「精霊界にしかない大樹カイナースが目的でしょう」
見た先には見上げるほど大きな樹があった。

「この樹にはどんな傷でも癒す薬草が生えています。
それを狙って攻めてくるでしょう…
私たち精霊が命に換えても守る物です!」

「分かりました。ですが僕は樹は守りません。
僕は最前線で戦います」と答えた。

それを聞いたソリュムは少し驚いた様子だったが、

「分かりました…ですが気を付けて下さい、
魔王も幹部もとても強いので」と忠告を貰った。

「とりあえず僕は休みたいので、
そこら辺で横になりますね。
もし攻めてきたら魔法を使ってでも起こして下さい」

「何をのんきに…」と他の精霊達から睨まれた。
別にイデアはのんきに休んでる訳ではない。
長時間の魔法使用によって、身体疲労が溜まっていた

「あぁ〜眠い…1回寝るか」と呟き、
夢の国デ〇ズニーランドへ旅立った。

「何か禍々しい気配を感じるな…
皆の者、戦闘用意だ!冒険者を起こせ!」
そうソリュムが叫ぶと、

「…ブッ!」と腹にかなり大きい衝撃が走った。

「……なんだ?!あ、もしかして来たのか!」
僕は急いで準備をして前線に走った。

「来たか冒険者よ…見ろあれが魔王の軍勢だ」
目に映ったのは、空を黒く染め
陸を這いつくばるように魔王軍が押し寄せて来た。

(この数だとまとめて吹き飛ばす方がいいな…)
と殲滅方法を思いついて、

「皆さん!少し離れていて下さい!」と
後衛にいた精霊達に声をかけた。

「何をするつもりですか?」とソリュムは
尋ねたきた。
だが僕はその質問には答えなかった。

「遠距離魔法奥義…ファイナル-カラミティ!」
翼がこれまでに無いくらい輝き、
魔法力の半分を注ぎ込む最強の奥義魔法。
その破壊力に精霊達は立ちすくんだ。

陸と空の魔王軍はその輝きに早く気付き、
遠距離魔法に対抗する。

「ダークネス-カラミティ!」
まるで暗闇のような波動が光の波動と衝突する。
その光景はまるで天地創造だった。

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