部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

寂しくなって・・・


今回もいつもの日常回となっています。
無論甘々のですが……笑




今年もあと1ヶ月になった師走のとある頃
僕らは一緒に家までの道を帰っていた。
「はぁ今日も寒いなぁ〜〜」
「まぁねもう師走だからね。今年もあと1ヶ月か……」
なんか今年は七海と出会ってから色々と前年度に増して
色々な事件が発生しているような気がする。
(まぁ七海が可愛いから許すけどね!!)
なんて1人で心の中で惚気ていると不意に七海が
「センパイ〜おでん食べたい〜」
と言い出してきた。
「おでんかい?」
「うん、おでん!! 食べたいな〜」
「じゃあコンビニのおでんでいいかな?」
と僕は近くにあったコンビニを指差して言った。
「うんうん行こ行こ〜!!」
七海は僕の手を引き、コンビニに走り出したのであった。


コンビニでおでんを買った僕らは僕の家に向かった。
……最近はもっぱら七海が僕の家にいる事が多い。
勉強する時以外は大体いる。
「はぁ〜おでん美味しい〜こたつ暖まる〜
ここは天国だね〜」
とこたつの上に頭を可愛らしく乗せて
人様に見せれないような表情をする七海。
「七海、顔というか表情がだらけているよ……」
「いいんですよ〜センパイしかいませんし〜
第一センパイに醜態を晒すのは今更って気がしますし」
「……お願いだから、少しは醜態を晒すの
やめて欲しい……」
今まで僕が見てきた七海の醜態は
 
ーー酔っ払ってだるがらみをする七海

ーー寝ぼけたまま甘えてくる七海

ーー寝相が酷くて服がはだけており
目を向ける場所が困る七海

etc……

様々ある、そして酔いが覚めた次の日か
寝ぼけているときは目が覚めた瞬間
顔が一気に赤くなるのである。
……あの顔が赤くなるのも中々可愛いのだが
恥ずかしいのなら気をつければいいのにと
思ってしまう僕であった。

「まぁこんな醜態晒すのセンパイの前だけですから〜
他の人の前では見せませんよ〜!!」
と満面の笑みを浮かべられ逆に僕が照れてしまう。
「そ、そうか……」
「あれ〜もしかしてセンパイ照れていますか〜?
もう可愛いんだから〜」
そして七海は自分がからかわれていないと分かった瞬間
一気に他人の事をからかってくろのである。
……この場合の被害者は僕か親友の凛子さんだ。
「うるさい……こたつから出すぞ?」
「へぇ〜やれるならやってみてくださいよ〜」
と僕をいつも通りに煽ってくる七海。
「ほほぉ……じゃあやるか」
僕はこたつから出て七海の後ろに立った。
「あ、あれ〜センパイ〜? 目がマジですよ〜」
僕は七海が何かを言っているのを無視して
七海の腕を掴んで引っ張り出した。
「ぎゃあぁ〜センパイの鬼!! 悪魔!! 鬼畜!!
こんな寒い部屋に彼女を放り出すんなんて!!」
「暖房ついているじゃん……」
「ノリですよ〜ノリ。
あっ、でもドSなセンパイもいいかも……
私をとことん虐めてくるセンパイ……
うん、ありだわ」
「……」
ガシッ
僕は無言で七海を掴み、僕の布団に放り投げた。
「ぎゃぁ〜〜!? ちょっよセンパイ無言は
酷くないですか!?せめて何か言ってくださいよ!?」
「あぁ、ごめん。ついむしゃくしゃしてやった。
後悔はしてない」
「それって衝動的に犯罪をやった犯人の供述ですよ!?
何言っているんですか!?」
「勢いで生きている君には言われたくないわ!!」
「えへへへへ〜そこまで褒められると嬉しく
なりますよ〜」
「褒めてない褒めてない!!」
どっちかというかバカにしているんだけどね……。
「全くセンパイは人を変な場所に投げて……
あっ、でもここセンパイの匂いがするな〜
うん、全然変な場所じゃないね!!」
と僕の布団に顔を埋めて、笑顔になる七海。
「……」
次は外にでも放り投げてやろうかと思った僕だった。


そしてその日の夜
「ほら七海、そろそろ寝る時間だよ。
自分の部屋に帰りな?」
僕が彼女をそう促すと……
「うん、分かった〜」
そう言うと部屋を出る七海。
「珍しく大人しく帰ったな……?」
いつもならかなりゴネるのだが今日は随分と大人しく
帰っていった。
若干不思議に思いながらも僕は日々の大学の勉強と
会計の引き継ぎをするのだった。
勉強と会計の引き継ぎ作業をしてしばらくして
コンコン
不意に誰かが僕の家のドアを叩いた。
「誰だろう……って大体が七海か」
どうせ大方何か忘れ物をしたのだろう。
「どうしたの七海……
ってなんだいそれ?」
「え、えっと……来ちゃった〜!!」
とそこにいたのはパジャマに着替えて枕を抱えている
七海がいた。
「どうしたのさ……枕なんて持って?」
「うん、実は……部屋に帰って寝ようとしたんだけど……
寂しくて……寝れなくて……」
「あぁ、そう言うことね。なんとなく理解した」
「しかもさっきまでセンパイの布団にいたから
1人になると……余計に寂しくなって……」
「一緒に寝ようか、七海」
「うん、ありがとうセンパイ」
僕は七海を部屋に招き入れ、そのまま布団に入った。
実際今日の復習の範囲は終わっていたし
会計の作業についても実際はまだ時間があった。
「ねぇセンパイ」
「うん? どうしたの?」
「いつも私のワガママ聞いてくれてありがとうね」
「いいよ、 別に。君のワガママは可愛いもんだから」
実際夏目のやりたい放題に向き合うよりもモチベーション
は天と地の差がある。
「そうなの……?」
「うん、そうだよ」
「えへへ、ありがとっ!!」
と言いながら僕に抱きついてくる七海。
パジャマのためか七海の体温とか身体の感触とかが
直接伝わってくる。
「えへへ、やっぱりセンパイに抱きついていると
落ち着くな〜」
「そう……」
僕は逆に抱きつかれて、七海の大きな2つの膨らみが
伝わってくるから全然落ち着かないです、はい。
「ねぇセンパイ」
「う、うん何かな?」
「最後に寝る前にね……あれしてほしい」
「あれって……?」
「あの……唇と唇を合わせる動作を……してほしいな」
「それぐらいなら。
ーー七海、こっち向いてもらえるかな?」
「はい」
と僕らはキスをした。
「うん、やっぱりセンパイとのキスは気持ちいいな……
ねぇもう一回、ダメかな?」
「これで最後だからね」
「うん、これやったら寝るよ。
あと、たまには私からしてもいい?」
「うん、いいよ」
「えへへ、じゃあいくね」
と今度は七海からキスをされた。
「センパイ、どうかな? 私とのキスは?」
「やっぱり気持ちいいよ。ありがとうね」
「うん、どうしたしまして……
ふぁ〜眠たくなってきたよ」
「じゃあ寝ようか」
「そうする……おやすみセンパイ」
「おやすみ七海」
と僕らは眠りについた。


まぁ次の日、寝ぼけた七海が寝ぼけたまんま
僕に甘えてくるのだが、それはまた別の回に。










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