部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

またかぁぁぁぁぁ〜〜

「と、意気込んでみたんだけど
何すればいいの?」
と私は不意に疑問に思った。
「それは知らないよ・・・」
同期は呆れながらも
「じゃあ国木田先輩に甘えている部分を
少し減らせばいいんじゃないの?」
妙案をくれた。
「そうだね‼︎何甘えているのかな・・・」
私は日頃の行いを振り返ってみた。

起床→自分で起きてる

ご飯→センパイに完璧に依存

掃除→センパイに丸投げ

洗濯→センパイにお任せ

買い物→ご飯をやっているセンパイに丸投げ

私がやっていること→ワガママ・・・

・・・あれ?
これはまさか・・・
「またかぁぁぁぁぁ〜〜〜⁉︎」
「ち、ちょっと今度は何に叫んでいるの⁉︎」
「生活の殆どがセンパイに依存してた〜‼︎」
「・・・また?」
と同期が心から呆れた様子で聞いてきた。
「自分でやっているの毎朝の起床しかない‼︎」
「依存度高っ‼︎それで本当にできるの?
・・・なんか失敗する光景が想像つく」
「わ、私まだほ、本気出してないだけだし〜
本気出せばやれるし〜」
「・・・今すぐ国木田先輩に言ってこようか?」
「それはやめてください。お願いします」
・・・今やめられたら絶対私死んじゃう‼︎
「あれ、先輩じゃない?」
「えっ⁉︎」
と私達の部屋からセンパイの姿が見えた。
どうやら宿の方と何か話している様だ。
「えへへ〜やっぱり仕事しているセンパイ
かっこいいな〜」
あのキリっとした横顔いいな〜
うん、たまらない‼︎
「唐突なノロケかい‼︎
・・・隣にいるのは樋口先輩?」
「なんだって⁉︎センパイの隣の席は私だと
憲法で保障されているのに‼︎」
「保障されてたまるか⁉︎」
「えぇ~!いいじゃんいいじゃん~」
「そんな憲法があってたまるか!
・・・にしても国木田先輩と樋口先輩って
同期同士で仲いいよね」
「あぁ確かに・・・」
前にセンパイも同期で1番仲がいいのは
樋口先輩だと言っていたよね。
センパイって女子とは一定の距離をとるけど
樋口先輩にはその距離感は少ない。
・・・待って?
ひょっとしてセンパイと樋口先輩って
お似合いのカップル・・・?
「いやいやそれはないでしょう~」
「だからどうしたの平塚?」
・・・いやいや待て待て。
樋口先輩の特徴をあげてみよう。

・頭がいい

・料理も部内ではセンパイの次に上手いらしい

・性格明るいし、良い性格

・センパイが普通に接することができる数少ない女子

・センパイとは2年間一緒にいる

・部内ではセンパイと同じぐらい信頼されている

「詰んだぁぁぁぁぁぁ~!」
「だ・か・ら!いきなり叫ばないでよ!!」
「どうしよう~!?樋口先輩に勝てるところ
一切ないよ~!」
しかもキャラ被っているし!特に性格だよ!性格!
「何をいまさら」
「ちょっと同期!?今さらっと言っていたけどさ
酷くない!?」
「確かに平塚が樋口先輩に勝っているところなんて
ほぼ・・・いや全くないね」
「少しはフォローしてよ!」
「でもさ、国木田先輩は平塚を選んだんでしょ?
・・・それでよくないの?ダメ?」
「あっ・・・」
「別にさ、釣り合ってないとかそんなことって
本人たちが納得していればよくない?
国木田先輩は平塚を選んだ。
それでよくないの?
・・・まぁ甘えを改善したほうがいいとは思うよ」
「最後の言葉が余計だよ!?
・・・うん、とりあえず頑張ってみるよ。
あなたが同期でありがとう~!」
「あぁ~だ・か・ら抱き着くなって!
暑い!暑苦しい!」

その頃の国木田
「七海は何をしているんだ・・・」
僕は窓から平塚が同期の女子に抱き着いて
いるところを見ていた。
「国木田~何しているの~?」
「あぁ樋口さん、なんでもないよ」
「あ!さては彼女ですか~
お熱いですね~初々しい~」
「う、うるさい」
「あ、でも女子風呂を除くのは禁止だよ~」
「するか!」
「えぇ~しないの~?
つまらないの~」
「誰が樋口さんの面白さのために
人生を棒に振らないといけないんだ・・・」
「それは国木田だよ?
あなた以外誰がいるの?」
「やっぱり僕なのね・・・」

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