部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

・・・もう、バカ

「あらあらとても仲が良いじゃない〜〜
これなら妹に連絡できるわ〜」
「「それはやめて〜‼︎」」
と織田と与謝野さんの声がハモった。
「あら、どうして〜?」
「おばさん、それは直接、私自身の口で
言わせていただきたいのです」
と織田が真面目な表情で言った。
「なんでかしら?織田君、多分貴方は妹夫婦に
会ったら今の以上に緊張するわよ?」
「それでも、大事な彼女の両親には自分の口から
言いたいです。
・・・だって私は桜が好きですから。」
「あらま〜」
「織田言ったな〜」
「おお〜」
「・・・ッ‼︎」
「好きな人の前ではカッコよくいたいじゃないですか?
だからこそ私が実際にご両親に会って言います」
「桜ちゃん、貴方本当に良い彼氏に出会えたわね?」
「・・・もう、バカ」
と文句を言っているがその声は嬉しそうだ。
そりゃ好きな彼氏にあんな風に言われたら
普通に嬉しいだろう。
「織田も言うときは言うんだな〜」
と刺身を食べながら言う森。
「森、お前は黙ってろ。面倒いから」
「酷っ⁉︎もう少し同期を丁寧に
扱おうぜ⁉︎」
「まぁいいや。
という事でおばさん、よろしくお願いします」
「わかったわ。妹には秘密にしておくわ」
「ありがとうございます‼︎」
「にしても桜ちゃん。彼氏に愛されているわね〜
絶対手放しちゃいけないわよ?こんないい人中々
いないわよ〜?」
「おばさんしつこい‼︎」
「織田君、桜ちゃんをよろしくね?
この子色々と面倒でしょ?」
「おばさん、それは単なる悪口だよね・・・?」
「面倒なのは知ってます」
「吉晴⁉︎」
「だけど心地よいめんどさなので大丈夫です」
「おやおやノロケかしら〜」
「ま、まぁそうなりますね」
「また私のライフを削るの⁉︎
もうやめてよ〜〜‼︎」
・・・おばさんの質問攻めと織田のノロケが
あり、終わる頃には与謝野さんは顔が今までで
1番赤くなっていた。

そして賑やかな食事が終わり
女性陣は部屋に帰った。
そして暫くゴロゴロしていた。
「さて僕らはどうする?」
「じゃあ風呂行きましょうよ‼︎ここの風呂って
有名らしいですよ‼︎」
と森が言い
「確かにネットの評価も高いな・・・
これは入る価値ありますよ?」
「なら風呂入りに行くか?」
と僕らは名物の温泉に向かった。

「ふぅ・・・」
「生き返る〜」
「いい湯だ・・・」
僕らは温泉に入りながら
海で遊んだ疲れを癒していた。
「なんか今日は色々あったな・・・」
朝、いきなり拉致られ
昼、海で目一杯遊び
夜、泊まりという事を初めて知り
泊まる場所が後輩の親戚が経営
している場所だった。
・・・というか朝がインパクト
強すぎたよな。
「てか織田〜」
「あっ?なんだ森?」
「食事の時やるじゃないか〜
この色男〜‼︎」
「お前聞いていたのかよ・・・
刺身に夢中だったと思ったのによ」
「そりゃお熱いイチャイチャを聞かない訳には
いかないだろ〜」
「こいつ・・・面倒い」
・・・織田、それには同意するよ。
「てか織田」
「なんですか?」
「お前どうやって与謝野さんと付き合ったの?」
「あ〜確かに俺も知らないな・・・」
「それ聞きますか⁉︎まぁ先輩なら話しますか。
先輩は昨年の問題覚えていますか?」
「あの、僕の2つ上の先輩の件だろ?」
「はい、そうです」
「ああ、覚えているよ。
・・・てかあんなの忘れるはずがないだろ」
「ハハ、確かに先輩にとっては忘れませんよね。
・・・それは無論俺らにとってもです」
と与謝野さんとの馴れ初めを話し始めた。

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