部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

彼女の名は

そして授業を乗り切った?僕は大学を後に
しようとしたところで
森からライラにメッセージがきた。

この「ライラ」というのはメッセージでの
会話、電話、写真を送れたりする
無料通信アプリである。

         国木田先輩、今日練習来られますか?

・・今日か。今日は既に先約が入っているからな。
          すまん、今日は休むわ

と送った。とすぐに返信がきた。

             分かりました

・・すまんな森。今日じゃなければノリノリで
練習付き合ったんだ。
今日は無理なんだ・・・‼︎
と色々考えながら彼女の部屋を目指す事にした。

向かう道中で料理の材料を買い込んだ。
そして彼女の家に着いた。そして呼び鈴を鳴らした。
「はーい、って先輩ですか」
「先輩ですよ。約束守りにきたよ」
「律儀ですね〜」
「約束守るのは当たり前でしょうが。入るよ」
「どうぞ〜」
と僕は彼女の家に入っていった。

「体調は大丈夫かい?」
「もうそれは。午前中寝てましたのでもうバッチリ
ですよ‼︎」
「ならよかった。ちなみに食べたい料理ある?」
「なんでですか?」
「僕が作るからさ」
「先輩が⁉︎男なのに⁉︎マジですか⁉︎」
「1人暮らし長いからね」
「でもたった3年ですよね?」
「いや、高校時代から1人暮らしに近かったから
もう6年かな」
「長っ‼︎じゃあ1人暮らしマスターですね‼︎」
「何だい、その頭が悪そうな称号は?」
「これは私が先輩に授けると〜〜っても凄い称号
なんですよ‼︎」
「わ〜〜すごい〜すごい」
「・・先輩、嬉しそうじゃないですね?」
「いや〜とってもいいと思うよ〜うん〜」
「先輩の受け答えを聞いていれば分かりますよ」
「で、何食べたい?」
「ビーフストロガノフ」
「それは今から作ったら夜ご飯になる」
「じゃあ豚の角煮」
「それも夜ご飯かな」
「アクアパッツァ」
「ごめん、今魚を買ってない。
今から買ってくるからちょっと待ってて」
「いやいや、先輩⁉︎待ちましょうよ‼︎
さっきから変な料理ばっかり言ってますよ、私」
「いや、食べたいのかなと思って」
「先輩って天然が入ったお人好しですか⁉︎」
「だって全部作れるし」
伊達に6年間1人暮らししてないぜ‼︎
「マジですか・・では普通にオムライスで」
「分かったよ。晩御飯はアクアパッツァで、と」
「本当に作るんですね⁉︎」
「だって君が欲しいと言ったので」
「・・いつまで私は君なんですか?」
「だって名前知らないし」
「確かに言ってないですね・・」
「とりあえず僕は国木田拓海。文学部の3年生」
「私は平塚七海ひらつかななみと言います。
学部は国際政治学部で、1年生です」
「じゃあよろしく平塚さん」
「”さん”はいらないですよ。平塚でいいですよ」
「僕は女子には下級生であっても”さん”を着ける
ようにしてるんだ」
「先輩がそれで構わないならいいですが」
「じゃあ平塚さん、少し待っててね」
と僕はオムライスを作るためにキッチンに向かった。

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