部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

体験入部初日

そして次の日、午前の講義を終え練習場に向かった。
「あっ、先輩お疲れ様です」
と声を掛けてきたのは
1個下の女子の後輩である与謝野さんである。
「ん、お疲れ。今日は来てくれてありがとうね」
「いえいえ、新入生の為ですから。
にしても森が連れて来るなんて明日は雪ですかね?」
「ああ、確かに」
・・名目上は森が連れて来た事になっているが
本来は僕経由なんだよね。
・・・ノルマ面倒いな。
と僕ら2人が話していると
「すいません。森先輩に紹介されて来ました」
と平塚さんが来た。
「ああ平塚さん、よく来たね?てか森は?」
「森先輩は遅刻だそうです。」
「「またか・・」
と僕と与謝野さんの声が重なる。
「あれ、国木田先輩と知り合いなの?
などなど色々聞きたいけど・・・
可愛い〜〜‼︎ねぇねぇ抱きついていい?
いいよね?」
と与謝野さんの鼻息が荒くなっていた。
「与謝野さん、落ち着いて。平塚さん困ってるよ」
「おっとこれはすみません。
つい目の前に美少女がいたので
鼻息が荒くなってしまいました」
「そ、そうか」
・・与謝野さんはこの通り美少女がいると
抱きつこうとする癖がある。
こんな様子だが、彼氏はしっかりと
いるもんだから不思議である。
「・・人選間違えたかも。」
「先輩大丈夫です?」
「ああ、大丈夫だ。平塚さんもし更衣室で何か
危ない目にあったら、大声で叫ぶんだよ?」
「?分かりました?」
「ちょっと先輩⁉︎私の信頼低すぎません⁉︎」
「仕事に対する信頼は高いが、美少女絡みに関する
信頼は皆無だぞ?」
「何でですか‼︎美少女がいたらモフモフしたい
じゃないですか⁉︎先輩もしたいですよね⁉︎」
「思わないわ‼︎ほら、早く着替えにいく‼︎」
と与謝野さんと平塚さんを着替えにいかした。
「先輩も大変ですよね〜」
と声を掛けてきたのは与謝野さんと
同じ学年の男子である織田である。
「織田か。お疲れ」
「お疲れ様です。毎度うちの同期が
ご迷惑を掛けているようで、申し訳ございません」
「じゃあすまないが君の彼女の手綱を
しっかりと握ってくれたまえ」
「あれでも制御してる方なのですが・・」
「なんかお互い大変だな」
「そうですね」
話を聞いて分かるように与謝野さんと織田は
付き合っていて、与謝野さんが暴走する度に
織田が止めに行くのである。
・・この後、国木田自身もこうなるのだがそれは
まだ後の事である。


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