部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

部活に残った意味

泣いてしばらくたち
「平塚さん、もう大丈夫」
「そうですか?私はもう少しセンパイと抱きついて
いたいのですが」
「・・・しょうがないな」
と平塚さんに言われるがまま抱きつかれている僕。
「センパイだ〜ふにゃ〜」
・・・ふにゃ〜って何だい?
「僕はいつまでこうしてればいいんだい?」
「私の気の済むまでに決まっているじゃないですか!」
「はいよ」
としばらくこのままの体勢が続いた。

「よし十分抱きついたし、大丈夫ですか?」
「そうか。今日はありがとうね」
「いえいえセンパイにはいつも甘えているんで
これぐらい大丈夫で〜〜す」
「流石に申し訳ないな・・・あんな話をして
気持ちのいい話ではなかったろ。第一嫌なら
辞めれば良かっただろうね」
「それは違うと思いますよ?だって辞めなかったから
今の部活の雰囲気があると思います」
「ハハ、まさか」
「森先輩や織田先輩、与謝野先輩を見てください。
あの先輩方は生き生きと部活をやっています。
あんな風に出来るのは先輩がいたからですよ」
「そ、そうなのかな」
「たぶん、そうだと」
ピンポーン
「あれ、なんか頼んだっけ?はい〜」
とドアを開けるとそこには
「先輩大丈夫ですか⁉︎」
「飲みましょー‼︎」
と織田と森がいた。
「何でお前らここに?」
「いや〜〜無性に先輩と飲みたくなりまして」
と森
「嘘つけ。先輩、こいつ練習が終わってから
先輩の事が心配で落ち着かなかったんですよ」
「織田⁉︎言わなくていいんだよ‼︎」
「まぁ今日の夏目先輩は露骨でしたし、たぶん
国木田先輩落ち込んでいるかなと思ったのは事実
ですからね」
「お前ら・・・」
「ほら、センパイ。センパイが部活に残った意味は
少しはあったんじゃないですか?だってセンパイが
心配でわざわざ家にくるんですから」
・・・確かに僕はあの時、辞めていたら。こんな景色は
見れなかっただろう。この景色は見れば少しは
辞めなくて良かったと思えるのだろう。
「ありがとうな2人とも」
「いえいえ」
「俺はただ飲みたいだけですから」
と、織田、森の2人が答えた。
「よし、酒のつまみは何がいい?作るよ」
まずは後輩達との宴会を楽しもう。そして沢山笑った
後に色々考えよう。
と平塚さんが
「センパイ‼︎私はモツ煮で‼︎」
「・・平塚さん。流石にモツ煮は時間的に無理かな」
「じゃあ俺は肉豆腐で」
「俺も〜〜」
と男子2人から要望があった、肉豆腐にした。

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