最弱主人公 〜 封印解いたら世界最強でした 〜

柑橘

初めてのクエスト達成

「ふんふんふーん♪」
 
『マスター、すごい機嫌いいですね』

「あぁ、そうなんだよ。異世界に来てから初めてのクエストッ!健全な男子である俺が興奮しないわけがないだろう!?」

そう、俺は今、クエスト達成のためにスライムの森に来ているのだ。

『クエストって言っても簡単な薬草の採取、スライム討伐ですけどね』

こ、こいつ、、、人の気分台無しにしやがって、、、

「それでもクエストはクエストだろっ!」

と、つい強めに言ってしまった。

『ひっ!?ごめんなさいマスター。。。』

泣き出してしまった。どうしたらいいんだ。。。
こういう時は素直に謝ろう。許してくれるはずだ。

「そ、その、すまん。つい気分が高まって、言い過ぎた、悪い。」

『い、いいですよ、マスター。それでは、薬草の場所マーキングしますね。』

おっ、マーキングなんてしてもらえるのか、こんな広い森から探すのは心が折れるところだったから、ありがたい。

「あぁ、任せた。」

すると数秒後視界の右上にある、ミニマップみたいなところに大量の緑の点が出た。これが全て薬草だろう。

「じゃあ、まずは適当に20個ほど集めるか。」

20個の予定なのだが、その時の俺は採取が楽し過ぎて、気付いたら1時間も採取をしていた。
そう、俺は根っからの採取大好きマン、前の世界でもド〇クエやモ〇ハンでも採取がとにかく好きな奴だった。

『あの、マスター。そろそろやめた方がいいかと、、、』

そう言われて、ギルカを確認すると薬草の欄に {薬草 : 540}と記入されていた。

「これだけあれば充分か、次はスライム討伐に行こう。」

『はい、マスター。スライムの位置をマーキングしますね。』

薬草の時と同じようにポツポツと赤色の点が現れた。
これが全てスライムだとしたら薬草の10分の1くらいの数だ。それでもかなりいる、スライムの森と言われるだけはある。

「よし、それじゃあ、1vs1で戦ってみて、実戦に慣れよう。」

そう言った俺は、近場のスライムへと、歩いて行った。

[きゅる?]

か、かわいいッ!!こ、こんなのを倒さないとダメなのか、、、

『マスター、攻撃、来ますよ。』

[きゅる!きゅるるきゅぴあ!]

「ッ!?」

俺はとっさに体を横へ動かす、もはや本能で危機を察知し、避けたと言っても過言ではない。
スライムのはずなのに、水下級魔法のアイススピアを使いこなして来たからだ。

「えーちゃん、このスライムどうして魔法が使えるんだ?スライムは知能が低く、魔法なんて扱えないって本に書いてあったぞ。」

『はい、マスター。恐らく変異個体かと。』

変異個体?っと思っているとえーちゃんから追加の情報が脳に直接送り込まれてきた。

“変異個体 : 通常個体とは別に特別な能力を得た強化種、これの上位にユニーク個体が存在するが、その場合危険度は+3はくだらないと言われる程度の強さ。”

なるほど、つまり変異個体、魔法が使えるスライムっていったところか。

[きゅるるきゅぴあ!]

また、アイススピアを飛ばしてきた、俺は思考してたからか、一切反応出来ずに直撃を食らった。

「グハッ!?」

口の中が血で滲むような味がする。臓器が傷ついたのだろう、このままではヤバい。どうする俺。

[きゅるるきゅぴあ!]

「ッ!?」

痛みに悲鳴をあげる体を酷使し、体をよじる、避け切れずに、横腹に少しかすった。

「はぁはぁ、クソッ!どうすればいいんだ。。。」

このままだとジリ貧、回避も出来なくなり、直撃して即お陀仏ルートだろう。

[きゅるる!]

すら丸が俺の前に出た。

「やめろっ!!お前じゃ勝てないっ!!」

死なせる訳にはいかない。スライムでも、すら丸は俺の大事な仲間だ。死なせるくらいなら俺が代わりに死ぬ。

[我、主君、デラート様の名の元に。変身の術を解く事を誓わん。]

「なんでだ、、、?」

詠唱を紡いだ瞬間、すら丸の姿が銀髪の女の子の姿へと変わったからだ。
変身の術を解く?これが本来のすら丸、、、?

[我の名の元に誓わん。雷中級魔法、ライトニング。]

その詠唱を終えた瞬間、目の前に電線が走った。

「ッ!?!?!?」

[キュルァァ!!!!]

スライムがスライムとは思えない声を上げ、チリとなった。
俺はとっさにすら丸の姿をみると、すら丸は元のスライムの姿に戻っていた。
これは夢?と思考したが、次の瞬間、脳内に声が響いた。

[純くん、聞こえる?私、エルリア。すら丸って名付けられてるスライムに化けてるエルフ。今の姿は誰にも言わないで欲しいの。バレたら消されちゃう。]

エルフ?あの耳が長い?それに消されるって、、、?

「あぁ、分かった。その前になんで消されるか教えてくれないか。」

[えぇ、分かったわ。まず私は、エルフの中の異端児。幼くして、中級魔法を操った。それだけなら天才として崇められたかもしれない、けど、その後エルフが使えるはずのない、闇魔法が使えることがわかったの。そこからみんなの態度は急変、汚いものを見るような目で見られ、里から追い出された。だから、生きてるってバレれば、エルフの名誉のために殺されるのがオチ。だからスライムになってた。]

つまり、エルリアは使えないものを使えるってだけで、郷から追い出され、命を脅かされる、と。

「分かった、君の姿は誰にも言わない。」

[ありがとう。。。その代わり、私に出来ることなら何でもする。]

出来ること、、長命なエルフならこのレジェンドスキルについて何かわかるかも、、、?

「エルリア、街に帰って、宿を取ったら聞きたいことがあるんだけど、構わない?」

[えぇ、私に出来ることなら。]

「エルリア、とりあえず、エルフの姿になって、スライム5匹パパっと倒してくれないかな?早く戻る必要性が出てきた。」

[分かったわ。変身、解除。]

先程と比べ、遥かに短縮された詠唱を唱え、元の姿に戻った。ものすごく美人だ。

[我の名の元に誓わん。闇魔法上級魔法、デスセレクト。対象、スライム。]

次の瞬間、マップから赤点が全て消えた。

「ッ!?」

『Lv UPしました。レジェンドスキルの効果により、ステータス上昇値を全て回収します。』

また、レジェンドスキルの新しい効果が判明した。

「っと、ギルドカード確認しないと、、、」

{薬草 : 540 スライム : 300}

「うん、絶対にやり過ぎ。」

こんなギルドカードみせたら、あの受付嬢がどんな顔するかわからない、どうしよう。

「ギルドカード 隠蔽 達成数!」

『神聖魔法Lv.20の効果により、拒否されました。』

ギルドカードにかかっている、不正防止魔法のことだろう。

「ダメ、か。素直に見せよう。」

諦めた俺は、大人しく街へ帰った。

『あ、テリーさん、おかえりなさい。』

相変わらず美人の受付嬢だ、癒される。

「はい、依頼達成しました。これみても声あげないって約束してください。」

『?分かりました。』

俺はギルドカードを受付嬢に渡す。受付嬢の顔が青く染まった。

『テリーさん、これあなたの成果ですか?』

「はい。」

『分かりました。依頼達成おめでとうございます。報酬金の金貨1枚、銀貨2枚、銅貨9枚です。』

報酬金の内訳はこんな感じらしい

薬草1つにつき 100e
スライム1匹につき 250e
eとは、この世界の単位で1eが1円だと思ってくれればいい。
100 × 540 + 250 × 300 = 129000e
そう、1日で約13万の稼ぎが出たってことになる。

『くれぐれも、他の冒険者の方に見つからないようにして下さい。こんな大金持ち歩くと殺されて、奪われるってのもザラにありますので。』

やっぱりあるのか、そういうこと。

「分かりました。すぐに宿を取って、休みます。おすすめの宿とかありますか?」

『それでしたら、そこの目の前にある、エルタの宿がオススメです。金庫もあるので、そこに置いておけば安全です、食事も美味しいですし、お風呂もあります。』

金庫での安全確保、美味しい食事、お風呂。
ここしかない、ここにしよう。異論は認めん。

「分かりました。そこに行ってみます。」

こうして、宿を1部屋取り、食事を食べて、お風呂に入り、一日を終えたのだった。


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