fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

ナース・ヴァーサーカー


「おいおい、マスターそりゃ………ありだな」
露出の多い緑と紫の卑猥なゴムのような服装をしたナイチンゲールはこの未来軸のサイバーパンクな世界観には似合っていた。
斎藤道三はナチスよろしく虐殺の環に組み込まれる、不健全な者達、精神劣等種、肉体欠落種、健全な社会のために死んでくれと世界は言う。

「マスターは健全な肉体に健全な精神を宿っています、この私と同じようにね、ダーリン」
「そうだなハニー」
「ヒャハハハハハ!そりゃあよい関係だな、俺が恋人殺してもすぐに割り切りやがったな!!」
「三重奏に夢を愛するだなんて元々無理だ、まぁエリザベート・バートリーのジェイルオルタナティブされて代わりに死んでくれたがな、喜悦」
「?」
「あぁ気にしなくていい、因果力を吸収した、漸く因果上に立ち上がれた、あの女にはそれぐらいの価値しか元々ない、物語の舞台に立つための生贄でしかねぇ、その話は置いといて令呪を持って命ずる、宝具を使え、そいつは毒そのものだから」

我はすべて毒あるもの害あるものを絶つナイチンゲールプレッジ

戦場を駆け、死と立ち向かったナイチンゲールの精神性が昇華され、更には彼女自身の逸話から近現代にかけて成立した「傷病者を助ける白衣の天使」という看護師の概念さえもが結びついたもの。
ナイチンゲールによく似た「白衣の女神」の巨大な上半身が幻として出現し、剣を振り下ろす。効果範囲のあらゆる毒性と攻撃性は無効化される。つまり、一時的に武装や宝具の効果が失われる。毒(サーヴァントであればあらゆるステータス異常も)は消え失せ、剣は手から落ち、銃は弾を吐き出さず、爆弾は化学反応せず、魔術は組みあがらず、宝具は真名解放されない。強制的に作り出される絶対安全圏。

毒そのものなら死亡するべき力を持つ。
「また会おうぜ、マスター、ヒャハハハ!」




 
ホロコーストは予定通り終わった。





「用がすんだらとっととおっ死ね英国野郎ライミー

マスケット銃から弾丸が飛ぶ。
縦横無尽に自由自在に弾道は飛び続け。
ナース・ヴァーサーカーの全身を穿つ。
明らかなオーバーキル。執拗な破壊。
ラップに合わせて踊る操り人形のように。
「滑稽なダンスをありがとう、ナイチンゲール、花の蜜は搾り取る時が一番愉悦だからねぇ」

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