fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

畸形嚢腫


それは、『厄の化身』。
死体よりも『屍』の男。

『陰陽師の兄』の中にそれはいた。

双子の弟であり魔。

それよりも最初から人間として受肉していた第六天魔王波旬、『陰陽師の兄』の内側より食い破って現れた、より外法を解説するならシュブ=ニグラスを二重召喚して悪魔憑きにさせた後に体内で交尾して、繁殖して、やがて出産した純粋の魔。

それが人類最凶の蝙蝠であった。

他者愛をするが人類愛はしない。
自己愛などないがゆえに自己投影は容易い。
あらゆる並列世界を侵す外法の塊である存在。

それはあくまで、人間性を持っている。
化けの皮は今もまだ剥がされていない。

「笑殺話だな、物語を蝕む、ベルゼブブ・プリンスに世界のバグの権化であるベルゼブブ・プリンス、それを従わせるのは魔王に他ならんだろ?」

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品