fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

人の運命を弄ぶとイウコトハ


「古来より、安住の地だの、楽園だの、理想郷だのが、民草ではなく、上の立場の者が下の者を気にせず驕り、傲り、慢心して、傲慢になり、発言し、それが定着し逆らう者がいなくなれば、その結果はいつだってディストピアだ、それはサイコパスの支配ゲームそのものだ、さぞ愉悦だったろ?自分が優れていると思えるだけで多幸感を得られるからな、まぁ貴様は前座だよ、破壊神シヴァ





「破壊せねば、この世界を滅ぼさねばな!」
「世界を滅ぼすなどマンネリが過ぎるぞ!」
新たなる神話の神と神のぶつかり合い、それは、結局、テスカトリポカの勝利で終わる。

正義の味方も敵役すらもいない結末である。

神の気まぐれで、呆気なく世界は救われた。

物語はここで一段落、消化不良ならば。
それこそ、退屈という悲劇の引き金だ。





最終章・完。





と思ったのが大間違い。





ブラム・ストーカーがアンデルセンの生首を投げてはキャッチし、投げてはキャッチしを繰り返している、殺生院キアラは死徒化している、何かが狂い始めた、紛れもない悪意が渦巻いたのだ。





ーーーさて彼の話をしよう。
彼は人間性を放棄できないか弱き鬼である。
両親に定められた戒め、良い子でいられないといけないという強迫観念、自我を損失した迷い子。
親などが精神的に子供を支配していて自由な自己表現が出来ないなどの人間関係ゆえに母親はすごく良い子で手がかからずスムーズに育ってきたと思っていた。 しかし子はいい子でいなくてはと親の気持ちをくみ取りながら生きているうちに自分の気持ちが内側にこもり解離が始まりだす、狂い始めた歯車、それは待ち望まれたディスピア。

安住の地を求めたがる。

居場所の喪失、逃避不能、愛着の裏切り、孤独、現実への絶望から空想への没入と逃避、そして解離へと至るのではないかとする。

そう、これはサイコパスの笑い話である。

「安心していられる場所の喪失」も心の傷であり、それだからこそ、彼は求めるのである。

彼は狂っていると誰もが呪う。

だからこそ彼は吸血鬼になっても、もはや、おかしくない、ヴラド三世への偏見と蔑み、それと同様に悪評や醜聞は霊基を感染する。

さぁ、これこそ第二部の終わりの始まりだ。

さぁ、彼への罵倒を。
では、彼への非難を。

弄べ。

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