fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

エミヤ


ーーーふと、目が覚めた。

どうして自分は正義の味方に成ったのか?

生きているだけで善良な者は酷く少ない。

それでも女子供には助かって欲しい者がいる、しかし、そんな女子供は獣の如く陰湿な男の陰惨さに潰される、だから偽善者と呼ばれる者が多い、フェミニストも権利を主張するだけで、誰も助ける気がない、リベラルも平等を歌いながら悪平等へと失墜している。
警察でさえ事件が起きてからでしか行動できない、霊長の守護者も抑止力案件にならない限り行動できない、冤罪だってもしかしたら多かったのかもしれない、そして自分が殺された理由もまた冤罪に近かったのであった。

人類最凶の蝙蝠が悪魔の囁きを吹き込んだ。
絆は脆く、そもそも、信用されなかったのかもしれない、その亀裂を奴は壊し尽くした。

正義の味方は怖がられる。
揺るぎない勧善懲悪は法そのものに嫉妬され、目の敵にされ、貶めたくなるのだろう。

ジャンヌ・ダルクでさえ凌辱した。

ナイチンゲールでさえも凌辱した。

男のステレオタイプこそ悪の元凶。

男尊女卑、真のフェミニストは蝙蝠のみ。

生きる事が辛い者を介錯した。

死ぬべき者を処刑をし続けた。

だが、それを偽善者だと誰もが罵る。

下衆の勘繰りなだけだ、彼は私とはまるで違う、善玉でありながら汚れ役を担う。

善人であって正義の味方ではなかった。

彼は多数より少数を選んだ善人だった。

アンチキリストになるのも当然だ。

そして私は彼に嫌われたのだろう。

少数を切り捨てた中に彼の恋人がいた。

だから怨まれても仕方がなかったのだ。

少数切り捨てた、切り捨てた、捨てた。

少数はやがて大きな数にまで膨らんだ。

法律上での犯罪はジェノサイド罪もあった。

それほどまでに私は殺した。

霊長の守護者になった後も。

生前の自分と殺し合いをしたりした。

生前の自分に、片腕を渡したりした。

そして、今、世界がまた滅んだのだ。





我が麗しき父への叛逆クラレントブラッドアーサー!!!」

その弓矢が実の父親を貫いた。
心臓を穿ち、怒気が貫光した。

「ごめんね、息子、そんな業を背負わせて」

「あぁ、亡者の呪詛だった、今ではここまで呪詛が酷くなった、もはやアンチヒーローですらない反英雄、それで成し遂げたい正義など、もはや霞みにも等しい、私は破壊神を祝福する、こんな世界、もう壊れてしまえばいい、だがあんな怪物の意思ではない、この私が、人理を救済して、人間を選別してやる」
「あぁ、それでこそ、僕の息子だね、士郎」
「ifのあんたに向けられる言葉も向ける殺意も欺瞞だ、どっちもただの憂さ晴らしだろうが、もう二度とその面を見せるなよ偽善者」
「お互いさまだろ?」
「もちろんだ父さん」
もう一回弓矢を放つ。
「……錆びてしまった、この鉄の心の棘よ!」





「鏡を見ていたようだ、ははっ、だが悲しまない、泣くものか、世界を正してやると誓ったんだ、抑止力すら今では敵だから…………」

「fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く