fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

中国にて2


「この聖域に踏み込むとは、いつもながらの情念からの旅立ちの渇望からの鬼の式神としてのドッペルゲンガー、か、狂おしいなぁ」
大柄の巨人のような男が日本人を蔑視した。
「あぁ、未だに本体は、篭の中の鳥だよ?」
「囚われとけ、封印されないだけましだろ」
「で、本題なのだがあんたの曾孫どうしてる?ひょっとして反抗期で家出でしたか?」
「そうだ、ついに発狂をしおった、若いな」
「で、問題なんだが貴方に弟子入りしたい」
「ブラジルの『骸侯爵』にも弟子入りしたな、各国でお前の姿が弟子入りのために見受けられる、時計塔にもだ、どこまでも学びたがりで自由になりたがり、曾孫がただの怒りという短い狂気で、勢いで飛び出たと言うのにその狭間を縫って貴様が来た、喜ばしい」
「……返答は?」
「……良かろう」
「ありがとうございます、恐るべき道士殿」

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