fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー
影は消えず、天は失墜する
「目を覚まして!」
平手打ち。
イスラフィールによる。
それは、戒めであった。
「貴方のせいで不幸になった女性は誰一人いない、貴方のために不幸になったのかもしれないけど、それを『咎』にして溺れないで」
銃砲。
磔のサーヴァントの残り四人が殺された。
氷の弾丸、それは祖父である『天魔人』。
「いいんだよ、人間は『咎』を感じるから強くなる、サイコパスの罪悪感の無いは本当の強さには程遠い、人畜生は欲望を定めそれに溺れればいい、業力はそうやって強くなる、咎を増やせ、そして業を背負うのだ、孫よ」
「この悪魔!!」
「そうだよ天使」
胸に穴が空いた。
天使は失墜する。
「偽善者は誰もがそう思うだろう、倫理観と道徳を弁えた世界は退屈だが、欲望に満ちてこそ人間の世界であり、欲界の在り方だぞ」
「何を呆けてるんだ、続きをしろ、さぁ命と命を賭けろ、血族の血を混じらせろよ、わしの最愛なる孫達、純粋なる灰色の兄弟よ!」
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