fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

フィナ=ヴラド・スヴェルテン


「アッ………」
「怖がらなくていいんだよ」
人類最凶の蝙蝠に牙を刺した。
吸血伯爵、白騎士の同性愛者。
濃厚で複雑で血族蟲毒により熟成された混沌が喉をビリビリと焼いた、酸性が過剰だった、人間の血の中でこれほど上手い血はない、が。
「あぁ他の吸血鬼達の血が沢山混ざってる、君の体だけで、派閥というのががぶっ壊れるかもしれないな、君が吸血鬼に直ぐに成りたがらないのは八方美人をし過ぎたからかな」
「まぁそんな所だよ」
「モテる男は辛いね」 
「年上キラーだから」
「吸血鬼はほとんど人間より年上だろうが」
「だね」
「はぁ」
「どうしたの?」
「君の血だけで戦争が起きるねぇ、アルトルージュ様にどう報告しよう、まぁいいか、アンズベリでは吸血鬼にならないといけないだろ?その時どの派閥につくかきちんと決めてね、アルトルージュ様との婚約は無しだぞ」
「えー」
「ま、まぁ、アルトルージュ様の意思もあるし、騎士である僕の独断で決める事でもないけど、そうなると、僕の立場上、ここで吸血したことを咎められたりしないのかなぁ?」
「この前会った事もバレてたよ」
「げっ!」
「まぁいいじゃない、吸血鬼は退廃で満ちてないと」
「……リタ・ロズィーアンの所にはいくなよ」
「彼女が一番気持ちよくしてくれるの上手なのに」
「駄目だからな」
「まぁいいじゃない、まだ小生はコウモリキャラだ、そのキャラを捨てるのは色々な所で血の収集に区切りがついてからだからねー」
「君の血を僕色だけで染めたいのだけどね」

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