fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

夜・紅月の歪さ

「…………くっ、マスターの救命が先か………」

カルナは、そう言ってその場をあとにする。
アサシンも人知らず同行した。
少し後ろに気配を消しながら。
どうせ奴が諸悪の根源である。
「蝙蝠の罪は、まさに人間の醜さそのものだ、あれほど、人間に屈辱を晒させ、人間の心を弄ぶ悪意は、悪逆無道そのものだ」

ドッペルゲンガードール、略してDD。
アサシンのデミ・サーヴァントは人形であり、本人とそっくりの者でありながら、英霊と憑依融合させた時点で違ってきてしまう。
人形師の中で個人である事を放棄して群体になって、初めて個体として、生命を定義できる、それは蜂という虫に例えられる、女王蜂はいる、蜂の王子様こそオリジナルである。

そのDDに散々殺人技巧を見せて、油断をしなずにいた、だが、相手にだけ注視した結果。

背後からの奇襲。
卑劣であり卑怯。
非業であり非痛。

オリジナルの攻撃を食らう。
「口寄せ・凶神八大地獄蝕」
八大地獄それぞれを司る蛇。
虹色の七色と灰色の一匹だ。
その全部が『焼却の銃』を襲う。
二丁拳銃が、八大地獄と喘いだ。
「………小癪な!」
「俺が蝙蝠キャラなのは、皆平等に堕落して欲しいからだ、これでは悪平等だがねぇ!」

月は人を狂わす。
ルナティックだ。
彼とは月そのもの。
朱の月でもあった。
しかし、それは月の悪質さ、発情期だの、興奮しやすくなる、攻撃的になる、狂っていく、月の魔力に誰でも狂ってしまうのだ。

その朱の月は人間の器に固執する。
人間を何より愛してはいなかった。

ビーストには絶対にならない人間。

人間不信を極めた。

信じられないからこそ玩弄玩具に出来るよ。
何もしてもどんな事をしても心が痛まない。

サイコパスの支配ゲームそのままの精神状態であり、吸血鬼の貴族の遊びにも似ていた。

「残虐性は内なる人間性、解放しろ、目覚めろ、覚醒しろ、貴様達の狂いを歓迎するぞ」

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