fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

特異点・悪質隔離腐海魔境・池袋5


「ちっ、あのバカップルはまだ帰らんのか」

池袋の警察署の署長が苛立ちを隠せない。
そこは法の番人の尖兵が集う場所である。
その主は三八鬼の夜叉バイラヴァーズの王、悪鬼たちの主ブーテーシャ
誰よりもダークヒーローを司る鬼神である。
悪にはそれ以上の力で制圧するのが法そのものの重圧であり、悪は更なる悪、誰かを守るために、いらない人間を闇に葬る力が必要とされる、彼は、自分が善人とも偽善者とも思っていない、ただ悪より強くあろうとする者であり、だからこそ誰よりも凶悪な正義だ。
「まぁいい、そろそろ特異点を修復しないとな、我々は秩序を乱す蛮悪を粉砕する鬼だ」

その場にいる全員に両手を広げて宣言する。
「君達は、正義だ」

一斉に、散開した。

しかしながら、だ。
書き上げられた物語性を歪ませる事しか考える魔性がいた、パチパチパチと、警官達が去った後の部屋におぞましい拍手が響いた。
警察署長はそちらに視線を向けて侮蔑する。
あかささまな嫌悪感、人が妖怪に見せる時の、不気味さを払拭できない忌々しさだ。
「山本勘助、何をしに来た」

右目に石が埋め込まれている。
それは殺生石という魔性異物。
人工的な魔眼をその老人はつけている。
しゃれこうべを棒先に乗せた杖を持つ。
ボロボロの僧侶の服装をしている妖老。
「安心するなよ、わしはお前を殺しに来た」

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