fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

黄夜・ヘイトリッドジャスティス

「実験その一、桜を不幸のどん底に落とす」

「実験その二、凛を悲劇のヒロインにする」

「実験その三、藤ねぇに復讐心を抱かせる」

「実験その四、イリヤを………」

「もういい、それ以上狂った口を開くな!」
直死の魔眼の隻眼、隻腕には恩讐の黒い炎を纏わす禍々しき妖刀、彼はもう復讐鬼である、なぜならば、何もかも奪われたからだ。
「生きているならば神さえも殺してやる、だからこそ、もう、貴様さえ殺してみせる!」
「さいで」
「お前のそのやる気のなさはなんだよ!!」
「ありきたりな駄文だな」
「なんだと!」
「狂っているが、まだまだそれでは届かん」
「そうか、ならこの殺意がどれほど狂っているか、俺を狂わせた貴様に味あわせてやる」
「どうでもいい」
「ふざけるな!」
「小話をしようか、思春期なら自分ってなんだろうって考えるが小生、それめんどくさいからやってない、存在意義などもとより無いのだよ、絶望感すら無いほどの虚無感だよ」
「それがどうかしたか」
「精神とは遊動するモノである、しかし小生はそれさえが希薄だ、感情って何だろうな」
一幕置いて、彼の行動の源を吐露したのだ。
「小生が知りたいのは愛ではない、あれはもう推測する価値のない物だ、小生を高揚させろ、人間の持っている生来の狂乱さで、小生の心に満足を植えて見せろ、感情とは狂気である、だからこそ怯えなんて見せるなよ?」

「お前に絶望すらしないよ、恐怖なんてあるものか、安心しろ、人間の狂気さついを見せてやる!」

「そうか、今度は愉悦を見いだせそうだ」

笑殺話。

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