fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

特異点・悪質隔離腐海魔境・池袋0



「人理の正しい進ませ方分かるか?」
甘粕正彦本人が二頭狐から問われる。
狐の仮面の下にあるのは鬼の形相だ。
第二次世界大戦終戦後、直後の話だ。
当然のように皮肉で返した甘粕正彦。
「分かってたら政治家は腐らないよ」
「歴史が汚い、そして、未来では腐りきった政治家が戦争賛美をして、経済のための戦争を求める、アメリカでは軍産複合体なくせに世界の警察だと嘯くのが最低最悪だ、そんな国に植民地扱いされる、自分達の國も醜悪至極、エログロ、退廃文化ばかりで、そっちの方に目を反らすのが3Sと言うんだっけか、よっぽど沖縄戦と特攻隊を怖がってやがる、最初に怯えさせたのはそっちだというのを忘れている、正義のための戦争などないし、正義ありきの戦争もない、骨抜きにしても、その結果日本人から美徳やら倫理観を失わせた結果、そうして生まれた真性の日本鬼子だけで出来た兵隊などもはや修羅道に堕ちている」
「我々の嫌う蛮勇、か」
「金持ちは羊飼いの気分に成るだろう、戦争がビジネスになるだろう、そうして、人々はロボットか、家畜か、奴隷のようになるだろう、そういうのは、人間性なき社畜社会だ」
「あの未来だけは避けねばな」
「来たとしても戒めればいい」

そうして特異点は創られ始める。
悪質隔離腐海魔境は悪夢の世界。
そこは人理のごみ処理場である。
汚物。
汚濁。
黒泥。
穢れ。
悪徳。
苦悩。

何よりも大衆の認識は顕在化されない声を知りたがる、好奇心に猫達は虐殺されていく。

ここにあるのは、腐敗の楽園ネオバビロン。

さぁ、欺瞞を打ち砕く時刻だ。

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