fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

ランチタイム、だが、その暗澹模様

「お久しぶりです、ランガル先生」
『時計塔の鬼才』は喫茶店で迎えた。
従業員は誰一人いない、密談である。
珈琲とたらこスパゲティが二つずつ。
「お前が本物か?」
「自分が偽者のようだとは悟っていただけると幸いです、私は誰でもあり、誰でもない」
「人形師としては異端だぞ」
「そうですか、青崎橙子よりマシでしょ、私は自分と同じなんて見つけられませんよ、劣化してるか、それでも代理人や代行役を勤められるのに越したことはありません、それに、私が何人いるかは別にいいでしょう?」
「郡体こそが一つの生命体ならそれで良い、ここでの問題はどうしてこんな聖杯戦争を起こしたのか、だ」
「簡単です、私は真実を知りたいのです」
「根源か、手段が異常でなければ誉める所だが、お前は『根源如き』だと思っていて、この聖杯戦争には神秘の秘匿をする気はないし、ショーの類いに貶めているだけだろ?」
「えぇ聖堂教会は関わりません、この場所は神道がメインで整えられてますからねぇ、ショーの類い、で、小生はどのくらい異常?」
「それが最初の異常だ」
「貴方も東洋の人を黄色い猿と言うので?」
「貴様達血族は『鵺』だろうが」
「そうでしたね、で、何か問題でも?」
「ありまくりだ」
「特に?」
「お前は天文科のロードを暗殺しただろ?」
「さてさて彼女は不吉の影が忍び寄ってましたからね、不慮の事故ってやつでしょう?」
「いいや、証拠はある」
「ありませんよ、この小生の隠蔽力をなめないでいただきたい、何も知られてないんです、貴方の言う証拠は小生の野心でしょ?」
「そうだ、カルデアを乗っ取りたいのか?」
「ゼルレッチ爺に聞いたので?」
「もちろんだ、この蝙蝠野郎!」
「並列世界を消して一つにするのはCERNの方法ですよ、分かりやすいからしとけって言ったのですけど、それともなんでしょ?」
おどけて、薄ら笑いをしている。
そんな道化師なるままの青年に。
核心的な問いをするランガル氏。
「お前は一体何が目的なのだ?」
「中庸を貫きたい」
「は?」
「そして見ていたいだけだ、間近でしっかりとこの両目の目の前で物語があって欲しい」
「邪見に狂ってるのにそれは迷惑過ぎるぞ」
「どうでしょうか、世の中間違ってる事しかない、悪徳の栄え、真っ直ぐに見る、そんなのどうでもいい、神とか悪魔とか、勝手に話していろ、小生は無神論だ、小生がしたいのは復讐だなんて愚かな行為じゃありません、人理一つを本と認識して読書する事です」
「逸脱した読書家………狂ってる!」
「それだけですよ、ランガル先生」

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