fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

聖石教団・裏側、その闇の深さ

「教祖様、『悪霊』が現れました」
女狐、悪女の原典になる妲己が自分の事は隠したり誤魔化したりしてでっち上げはする。
「『浄化』は進んでいるのか?」
それはとんでもない拷問である。
皮を剥がして、そこに塩を塗る。
桜は今では残虐な目に遭っている。
妲己は陰の象徴である悪女である。 
陽を司る玉藻の前とはまるで違う。
何より彼女は化生ではなく妖怪仙人である。
そして、ビースト、人類悪でもあったのだ。
「えぇ、教祖様の『天使』へともうすぐ変わります」

下界を見下ろしたとある女神が彼女に慈悲を与える、『パールヴァティー』であった。
「清らかな少女をこれ以上穢してはいけない」

忘却、両者の汚点はアンリマユに奪われる。
そして二人は潔癖症のような清らかさを誇る事になる、それはトラウマを見た者の拒否反応である、トラウマの要因から目を逸らし、トラウマの原因になった障害、関連する事物に対しての回避傾向、つまり現実逃避をするのである、だがフラッシュバックは来る。

「痛い痛い痛い痛い、助けて助けて先輩!」

「凄いぞ、全ては神の導きである!」
聖石教団最高幹部ナイ神父が誉めた。
「その煩悩こそ、安住の地てんごくへの布石」

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