fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

モーニング、人外魔境の喫茶店


「僕は男ですよ、師匠!」
フランソワ・プレラーティが叫んだ。
ウェイトレスにしてメイドの格好を。
「いらっしゃいますですわ」
ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトとは、何か色々と間違っている金髪縦ロールであるが、さらに何か間違っている。
「モーニングのセット、ジャムはじゃばら」
「畏まりましたですわ」
微妙に間違っている。
色素の薄い若返り爺。
正面の席には褐色肌の神父。
数独をしていて偶数に拘る。
『空亡』とそのサーヴァントのキャスターが、週刊紙を見ながら世俗を憂いていた。
コーヒーを時折、飲んで、ため息をつく。
その弟子は師匠の好みでゴスロリドレス。
フランチェスカ・プレラーティであった。
「冒涜的ィ!」

「そもそも神なんていないよ」
無精髭のアルコール中毒の男。
喫茶店なのにワンカップを飲んでいる。
テーブルの上には缶ビールもあるのだ。
「えぇ、そうです、ジャンヌを見捨てたからには神なんてとても呼べない」
そのサーヴァントのクラスはダブルクラスで、セイバーでありキャスターである『暗黒騎士』それが、現在の彼である。

ザッハークの三人も店員である。
オーナーは『黒蛇卿』であるのだから、この喫茶店にはまさに人外魔境があったのだ。
「本当にパライゾならぬパライソだよね」

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