fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

キャスター・裏


「いらっしゃいませ!」

切れ長の眼。
利益のためには手段を選ばない敏腕な店長。
しかし、部下思いではある。
率先して、ポテトの揚がる瞬間を計算して、音がなる前に、店員にそれを指し示した。
冒頭の言葉も、元気良く、率先して言う。

そして、率先して、女性客をその美形の顔で手に入れる、時折、レジに立ったときには。

「貴方をテイクアウト出来ますか?」

と冗談紛いに言われるが今回のはマジだ。

「卿には、労いを送り、焼き肉を奢ろう」

そう紡いだのは独創的な服装、これが私服らしい、それは、『二頭狐』のサーヴァント。
「そうか、密談が希望と見た」 
今までのスマイルは一転して冷徹な策略家の鋭い眼差しをする店員。
「我々のマスターが、サーヴァントを通して何を久しぶりに探り合うのか、楽しみだな」
「いや、普通に労いだ、このファーストフード店では、『流行』『噂』『大衆の認識の様子』などに聞き耳を立てられるだろう? 情報収集するにはうってつけだな、君らしいな」
「あぁ、何か問題でも?」
「開き直りか、まぁよい」

「受けかな! 攻めかな!」
ムッチリ体型に眼鏡をした腐女子が後ろかららそう言っていた、隣にいる熊のぬいぐるみと、会話していたが彼の返事は辛辣である。
「ジナコさん、クマは分からないクマよ、ていうかそんな話を俺様にふらないでくれクマ、俺様にはそんな趣味はないクマよ、それに公共の場でそういう話はしないでよクマ」
「ごめん、久しぶりにジャンクフードに飢えて封印されし腐海からシャバに出たのでござんす、俗世には意外に腐海は浸透してるね」
「…………固有結界使えるクマか?」
「その通り、ジナコさんの退廃の園バビロンっすよ!」
「流石マスターだクマ!」

「ご注文はなんですか?」

「あれ! わたしゅの番!?  えっとチーズバーガーとポテトのセットをお願いします!」

「ポティトゥですね」

「イントネーションが帰国子女みたいだクマ、クマも、ドイツ語だけは達者クマよ?」

「そこのクマさん、当店では暴れないでね」

「ちっ」

剣呑な雰囲気になった。
着ぐるみが出す音じゃない。
舌打ちが中からされたのだ。

「およよ、クマはお前を今にもブッ飛ばしたい気持ちだったのに、次はほーくらかすぞ」

その言葉の魂胆には暴力の真理が隠されていた、この着ぐるみの中身、中の人は断じていない方が、幸せと思えるほどの存在である。

店長のフリするキャスターは念話でマスターと会話する、そのマスターの兄弟の曾孫の話を、なぜ、ここでし始めたかと言えば……………




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