fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

ガンナー

「また戦争がしたいの! あんた達は!」

『裏・池袋シネマサンシャイン』にたどり着いた、遠阪凛は黒幕側の人間『汚職刑事』に弾劾を浴びせた。
対して、驚きもせずけだるけに返答をするのが、『汚職刑事』だ。
「どうかなぁ? この聖杯戦争はどこからどこまで、何から何まで異常だからさぁ、聖杯戦争って言うには聖杯を穢し過ぎるかもしれない、何より、この聖杯戦争はショーなんだ」
「あの闘いをなんだと思っているの!真剣になって、皆頑張っていた、歪さはあったけど、英霊同士の闘いを見世物にしないで!」
「『大衆の認識』はどうかな?」
「『大衆の認識』?」
「蝙蝠さんは、正義を趣味として、正義ポルノ、不幸を娯楽して不幸ポルノ、憎悪を遊戯として憎悪ポルノと酷い飯草だけどどれも、感動ポルノに繋がる歪だ、誰だって他人の不幸は蜜の味、ルサンチマンとか知らない?」
「……! なんて最悪なことを!」
「今回はほら試聴会みたいなもんだからさ」
劇場の椅子に座っていた彼は立ち上がり、シネマの前でふんぞり返りながら立っていた彼女をシネマの画面に押し付けて『シネマの中の世界』に落とした。
「世界観が不完全でね、そこで死んだらこっち側でも死ぬから、神によろしくねぇ!!」

「何なのよ一体」
禍津冬木の有り様は悲惨だった。
そこにいる人々が希望を目に宿しておらず、時折、どこかから悲鳴が聞こえる。
誰かが連れ去られる。
どこかへ、何者かが。
「私の家は神気取りに奪われてるから、まずは教会で保護してもらおうかしら」

「私は羽州のきつ……言峰神父なのだよ?」
「帰ります」
「あー!待って!待って!まだ何も話してないじゃない!何が言えなかったのかな!?」
「胡散臭いにもほどがあるわ!」
「これでも監督役だからね!!」
「じゃあ証拠を見せてあげる!」
「どうぞ、お気の毒に」
「あー、ごほん、喜べ少女、君の願いは漸くかな……あー!待って!あー!あー!あー!」
「さようなら」
「待って!サーヴァントの召喚の触媒とか!儀式の場とか必要なんじゃないのかな!我輩は紳士だからね、この場所の地下を提供してあげる」

触媒は火縄銃だ。
「今回の聖杯戦争は、マスターの精神性に寄り添っているからね、ペルソナッ!  って言うだけで、サーヴァントが召喚されるよぉ?」
「ペ……ペルソナッ!」
どうやら、嘘だった。
「おや、彼の発言はいつも通り嘘だったか」
「そんな事だろうと思った、普通にやるから出てって、あと本物の監督役を連れてきて」


満たせとじろ満たせとじろ満たせとじろ満たせとじろ満たせとじろ…………」

英霊サーヴァントが召喚された。
勝ち気のある男勝りな銃使いの女。

「問おう、お前が我等を雇おうとするものか?」



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