正反対の僕と彼女~2人の関係の行方~
#1 16.球技大会~彼女は球技も得意なようで~その1
高瀬先生をはじめとする教育実習生の教育実習が終わって早3週間。期末試験がようやく終わり、1学期の行事も今日から3日間の球技大会を残すだけとなっていた。
場所は1年3組の教室、おそろいのクラスTシャツを着た集団の中の泉が声を上げる。
「1年3組球技大会優勝目指して頑張るよー」
泉の声に、クラスの全員もおおーと声を出す。この東成瀬高校の球技大会はクラス対抗戦だ。1人が参加できる競技は最大2種目。クラスの中でどの競技にどんな人を入れるのか、全ては作戦次第だ。この球技大会だが総合優勝すると、文化祭の予算が増えるという噂があったりしてどのクラスも燃えている。
「さて、今日は予選だったっけ。僕はそんなに忙しくないし、どっかで休もうかな」
「晴人、暇なんでしょ? 私の応援に来てよ」
晴人がどこで休もうと考えながら廊下に出ると、泉が声をかけてくる。
「えっと、何に出るんだっけ? 時間が被ってなかったら行くよ」
「時間は被ってなかったよ。バレーとバスケに出るよ」
晴人が出るのは、余り者を集めたドッジボールで昼前に1試合と昼休憩後に1試合ある。対する泉の試合は球技大会の開会式から少しするとバレーがあり、そのあとはバスケが2試合あり1日目は終わるらしい。
「球技大会の開会式って、自由参加だったよね?」
「そのあとすぐ試合ある人もいるし、自由だったよ」
「そっか。じゃちょっと抜け出しても大丈夫だね」
晴人はこっそりと校門から抜け出し近くのコンビニに向かう。
開会式が終わり、第1試合が始まる頃ようやく戻って来た。
「泉さん、これ飲み物とか。体育館の上のフロアから応援してるよ」
「そっか、これありがとね」
泉は手を振るとコートの方へと向かっていく。晴人はその姿を見送ると体育館の上のフロアで、応援をする生徒に交じって泉を見る。試合が始まると、泉はすごい勢いでポイントを重ねていく。これには敵味方、男女問わず歓声が上がった。
その試合は言うまでもなく1年3組の圧勝だった。続くバスケットボールの試合も泉の活躍はすさまじく、1年3組が勝った。
その後は晴人の試合があったが、余り者の応援になど来るはずもなく、外でクラスのトップカーストがやっているサッカーの応援をしていたはずだった。相手のクラスもドッジボールは手を抜いてきているのが見え見えな状態であったが、晴人が外野から何人かにボールを当てる。すると、ついさっき聞いた声と、やたらよく聞くが聞こえてくる。
「晴人、すごいじゃん」
「はるくん、かっこいいよー」
いるはずないと思っていた応援の場所には泉と結華、そして習志野姉妹もいた。晴人は予想もしなかった4人がそこにいたことに驚いた。結局その試合は晴人の外野からの連続当てが決め手となり勝った。
それから昼休み、行事ごとの時は3年生が加わり屋上で昼食を食べるのが普通だが、その日はとても珍しい人が屋上に来ていた。泉である。クラスにはうまく言い訳をし、ここにやって来たらしい。
「晴人、さっきのすごかったよ。さすが」
この言葉をきっかけに、結華は晴人を自分のものだと、言わんばかりにしゃべりだす。もちろん泉にそんな気はなく、クラスでもあんまり人と関わらない晴人や、姉の結華と仲良くしようと話しかけているだけである。
場所は1年3組の教室、おそろいのクラスTシャツを着た集団の中の泉が声を上げる。
「1年3組球技大会優勝目指して頑張るよー」
泉の声に、クラスの全員もおおーと声を出す。この東成瀬高校の球技大会はクラス対抗戦だ。1人が参加できる競技は最大2種目。クラスの中でどの競技にどんな人を入れるのか、全ては作戦次第だ。この球技大会だが総合優勝すると、文化祭の予算が増えるという噂があったりしてどのクラスも燃えている。
「さて、今日は予選だったっけ。僕はそんなに忙しくないし、どっかで休もうかな」
「晴人、暇なんでしょ? 私の応援に来てよ」
晴人がどこで休もうと考えながら廊下に出ると、泉が声をかけてくる。
「えっと、何に出るんだっけ? 時間が被ってなかったら行くよ」
「時間は被ってなかったよ。バレーとバスケに出るよ」
晴人が出るのは、余り者を集めたドッジボールで昼前に1試合と昼休憩後に1試合ある。対する泉の試合は球技大会の開会式から少しするとバレーがあり、そのあとはバスケが2試合あり1日目は終わるらしい。
「球技大会の開会式って、自由参加だったよね?」
「そのあとすぐ試合ある人もいるし、自由だったよ」
「そっか。じゃちょっと抜け出しても大丈夫だね」
晴人はこっそりと校門から抜け出し近くのコンビニに向かう。
開会式が終わり、第1試合が始まる頃ようやく戻って来た。
「泉さん、これ飲み物とか。体育館の上のフロアから応援してるよ」
「そっか、これありがとね」
泉は手を振るとコートの方へと向かっていく。晴人はその姿を見送ると体育館の上のフロアで、応援をする生徒に交じって泉を見る。試合が始まると、泉はすごい勢いでポイントを重ねていく。これには敵味方、男女問わず歓声が上がった。
その試合は言うまでもなく1年3組の圧勝だった。続くバスケットボールの試合も泉の活躍はすさまじく、1年3組が勝った。
その後は晴人の試合があったが、余り者の応援になど来るはずもなく、外でクラスのトップカーストがやっているサッカーの応援をしていたはずだった。相手のクラスもドッジボールは手を抜いてきているのが見え見えな状態であったが、晴人が外野から何人かにボールを当てる。すると、ついさっき聞いた声と、やたらよく聞くが聞こえてくる。
「晴人、すごいじゃん」
「はるくん、かっこいいよー」
いるはずないと思っていた応援の場所には泉と結華、そして習志野姉妹もいた。晴人は予想もしなかった4人がそこにいたことに驚いた。結局その試合は晴人の外野からの連続当てが決め手となり勝った。
それから昼休み、行事ごとの時は3年生が加わり屋上で昼食を食べるのが普通だが、その日はとても珍しい人が屋上に来ていた。泉である。クラスにはうまく言い訳をし、ここにやって来たらしい。
「晴人、さっきのすごかったよ。さすが」
この言葉をきっかけに、結華は晴人を自分のものだと、言わんばかりにしゃべりだす。もちろん泉にそんな気はなく、クラスでもあんまり人と関わらない晴人や、姉の結華と仲良くしようと話しかけているだけである。
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