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正反対の僕と彼女~2人の関係の行方~

梅谷シウア

#1 11.打ち上げ~彼女は意外にも~その1

「はあ、今日は疲れたな」
 晴人は、家に着くとソファーに倒れこみ、ひと息吐こうとしたが、机の上に投げていた携帯が震える。開いてみるとそれは結華からのもので、友人を家に連れてくるから料理をしておけという事だった。
「ゆいねえは人使いが荒いなぁ。やっぱり打ち上げとかかな」
 晴人はやれやれと思いながら、立ち上がると料理を作ることにした。
 それから1時間弱、インターホンが鳴り結華とその友人が、やって来た。
「ただいま、はるくん」
「お邪魔します」
「おかえり。とりあえず料理は出来てるよ」
「ありがと、ゆうくん」
 晴人は結華に料理について軽く説明をして、部屋に戻ろうとする。
「えっ、これ晴人が作ったの?」
 晴人は聞き覚えのある声に振り返る。そこにいたのは、泉だった。
「あぁ、うん。っていうか何でここにいるの? よく見たら習志野姉妹も」
「えっ、結華さんに誘われてね」
「そうか。まぁいいや僕は部屋に戻るから」
 そういって晴人は部屋に戻ろうとする。や
「えっ、なんではるくん部屋に戻るの? 今から打ち上げするためにはるくんの知り合いだけ集めたのに」
 僕のためにそこまで考えてくれたのは嬉しいけど、疲れてるから休ませてほしいんだよなぁ。料理したのも僕だったし。
「分かったよ」
 晴人は溜め息を1つついて、仕方なく参加することにする。
「しかし、よくゆいねえの誘いに乗ったね。ほかに予定とかなかったの?」
「私は打ち上げに誘われもしなかったわよ。それで帰って寝ようとしたら捕まったのよ」
「ほかの友達はみんな別の組でね。打ち上げには参加できなくて暇なの。そしたら結華先輩に誘われてね」
 なんだか申し訳なく思った晴人は、この打ち上げをせめて楽しむことにした。
「それで、打ち上げって何するのさ」
「とりあえずご飯食べておつかれさまーってはしゃげば良いんじゃないかな」
 この場にいる5人のうち、2人ははしゃぐどころか休もうとしていた訳で、普通の打ち上げにはなるはずもない。
「暗い、暗いよ。はるくんも美優ちゃんも盛り上がってよ」
「晴人も習志野さんもすごく消耗してるね」
「ごめん、普段から盛り上がるの得意じゃなくて、疲れててね」
「そっかー、言われてみたら確かに苦手そうだよね」
 泉は、疲れ気味の晴人にそう言うが、休ませる気は一切見えない。
「ゲームでもしたりしませんか? ほら、雰囲気を変えるっていうか」
「ゲームって何があるんだ? 打ち上げとか全くわからない」
 泉の気を利かせた言葉も、晴人の一言で、確かにという雰囲気にしただけになってしまう。
「やっぱり王様ゲームとか、山手線ゲームとかじゃないかな?」
 習志野佳奈の言葉に、それは合コンの鉄板だよ。っていうかまだその話題引っ張るの? と心の中で全員が思った。
「ジュース無くなったし、ほかの飲み物もないんだけど」
「じゃあ買いに行ってくるよ。欲しいものあったらまとめといて。着替えてくるから」
 晴人は、部屋着に着慣れたシャツを羽織ると、財布を手に取り中身を確認して、仕方なく野口さんを3枚ほど隠し場所から財布に入れる。
「これよろしくって言われたんだけど、他にも買っておきたいものあるし、私も付いていくから」
 鎌ヶ谷家に泊まることにした3人の歯ブラシなどを、買いに行くことになった泉が晴人の部屋の前で待ち伏せしていた。
「そうかい。じゃあ行くか」
 晴人と泉はコンビニに着くと、迷う様子も見せずに、頼まれていたものを買い込む。しかし、泉の頼まれていた歯ブラシが足りなかった。
「どうする?ほかのお店行ったほうがいいかな?」
「それもそうだな。泉さんはこれ持って先に帰ってて」
「えっ、いや私の仕事だし」
「それでもね……先に帰っておいてよ」
 晴人はそれだけ言うと、泉にレジ袋を押し付け、メモをひったくると、自分が来ていたシャツを羽織らせて鎌ヶ谷家に戻るように念を押してからほかの店へと向かう。
「仕方ないし、帰るかなぁ」
 泉は飲み物が入り少し重めのレジ袋を持って帰る。
 鎌ヶ谷家に戻ると会場は結華の部屋に移っており、男子が見てはいけないような女子会が繰り広げられていた。

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