こんな俺でも異世界でやれること

yamato.K

第19話 last fight

ゴット装備の優真
〜第三者視点〜



Gガン装備の優真はメチルへ殴りかかろうと突進する。対するメチルは自分の剣を構え返り討ちにせんと集中する。


「ハァァ!」

「トゥ!」ガシッ


メチルが剣を振りかざし、それを優真は瞬時に真剣白刃取りをし防ぐ。
そして優真は魔力を全身に回し、拳と各関節部分が赤く光る。

そして優真は片手を離し、人差し指と中指、薬指と小指をくっつける。


「(チャンスは今しか…いけるか?!)ゴォォッドォ…フィンガァーー!」


龍の鉤爪にも似たその拳はメチルの腹に入り、3つの指がメチルを持ち上げる。


「ゔ…カッハァ…」


メチルは腹に激痛が走り、まともに行動ができなくなる。


「(全魔力を拳に…)流派、東方不敗が最終奥義!『石破 天驚けぇぇん』!」




















この世界の魔力は…『第2の心臓』と言えるほど大切なものであり、どんな生物であっても魔力は必ずある。たとえ魔法が使えない者でも。



その魔力が全て消え去るとその者は死に至る。

死ぬと『その肉体は緑の粒子となって』消え去る。










天空装備の優真
〜第三者視点〜


「あの爆発は…あっちは片付いたか。いい意味でも悪い意味でも…だが」

「あら、あの子死んじゃったの。まぁどうでも良いわね」


シーアと優真は鍔迫り合いや攻防をし続け、お互い様子を伺う状態だった。だがお互い、先程の爆発で気が変わった様で武器の構えを変える。


「そろそろ勝たせてもらうぞ」


と優真は言い、盾を構える。


「ふふ、それはこっちの…セリフよ!」


シーアが赤い槍を突く体制に変え、素早い動きで優真に向かって突撃する。


「…っ」


優真はシーアを目でなんとか捉え、カウンターを狙おうとする。が、





シーアがあと約50cmぐらいのところで姿を消した。


「馬鹿ね!それはフェイントよ!」

「!?」

シーアはなんと可能な限り優真に接近し正面だけ警戒していた彼に不意をつくため、『テレポート』で優真の背後に移動したのである。そして魔力を左手に集中し魔法を放つ構えをとる。


「消え去りなさい!『ヘル・フルフレイム』!」


シーアの左手から赤い魔法陣が二重展開し、激しく燃える地獄の業火が放たれ、優真を包み込む



「うぉぉ!あちぃぃ!」

「…ふふ♪これで私の勝ちね。貴方の悲鳴、聞かせてちょうだい?」

「そしてこれはオマケよ。ありがたく受け取りなさい!」


業火の中に優真がいるであろう位置にシーアは自分の槍を投げた。すると…



キーン



と金属音が鳴る。

その刹那、シーアは絶句した。何故ならば、彼女が放った『ヘル・フルフレイム』これは『ファイアー』の最上級呪文の1つである。命中した者の身体が例えどんなに硬くとも特殊であろうとも氷を瞬時に溶かすように、又は蒸発する呪文である。この世界で恐ろしい禁忌呪文の内1つでもある。

が、一瞬で業火が上へ上がり、何事もなかったかの様に彼が…優真が立っていた。彼の足元には先程投げた槍が落ちている。


「…っほ。危ない危ない」

「な、何でよ…何で平気なの…身体は溶けるはずなのに…!?」

「訳わかんないって顔してるな。なら種明かししてやるよ。
まず俺が『勝たせてもらうぞ』と言ってこの天空の盾を構えた。いや、正確に言えば使用した。と言った方が正しいな。そんでこいつの効果は『マホカンタ』っていうあらゆる呪文を跳ね返す効果が出るのさ。それでお前の『ヘル・フルフレイム』は俺に命中することなく弾かれた」

「え…?!」


『ヘル・フルフレイム』は今、優真から見て左後ろ側に弾き飛ばされ、激しく燃え盛っている。


「…なぁ。今までお前は罪の無い人々を…一体何人殺したんだ?」

「な、何よ?急に」


そう言ってシーアはまた『ヘル・フルフレイム』を放つ準備を始める。


「俺はな…心の底では何故この世界に来たのか、理由を知りたかったが…いつのまにか人々の『笑顔』が好きになってな」

「その『笑顔』を…お前は何回壊してきたんだ。数え切れないほどか?」


「何?あんなちっぽけな生き物を殺して何が悪いの?別に殺したっていいじゃない。
所詮人間は『脆い生物』なんだからどれ程殺そうが私の勝手よ?
まぁヴァルプルギス様が死体であらゆる実験や工作できる許しを得て好き勝手に出来たから満足なのよ」


その言葉を聴いた優真は…キレた。


「…もういい。お前のようなクズとはもう話すことはない。『クロックアップ』」


クロックアップを発動したことにより時が止まったかの様な空間が発生する。


「…未来の俺は死を感じた時、きっと悔しかったんだろうな。こんな奴らに負けて、守る筈のものを…守れなくて。
だが俺は…絶対に守ってやる!『あの時見た光景』を繰り返さない為に!大切な仲間を失わない為に!」


天空の装備をパージし、各装備は青い粒子となって消える。
優真は分身した方の優真が魔力を使い果たし、消滅したのは爆発が起きた辺りから察していた。


過去にアナンタと戦った時に無意識に発動させた赤く輝く現象を修行中だった彼は『覚醒』と名付けた。覚醒を発動させることにより、全身が赤く輝き始める。この時ステータスは



攻撃力  SS

防御力  SS

素早さ  SS



このように上昇する。




「ヴァルプルギスまでに魔力は温存しておこうと思ったが、てめぇの様な奴は生かしておけねぇ…」


右手を真っ直ぐに上げ、右手から赤いの粒子が放たれる。そしてそれは一瞬のうちに、赤く輝く巨大な光の剣となって天井を貫く。


「クロックオーバーだ…『ライザーソォォォード』!!」


右手を振り下ろし、赤い巨大な光の剣をシーアに叩きつけると同時に時が止まったかの様な空間は消え去り、通常の時が進む。


「…何よ…それ…」

「ここからいなくなれぇぇぇぇ!」

「あ…あぁ」


赤い光の中に包まれたシーアは…一瞬で消滅した。


「まだだ…まだ終わらんよ!はぁぁぁぁぁ!」


そのままライザーソードを振り回し、部屋中を斬りつける。
それはまるで何かを捜し当てるかの様に






「いい加減に出てきやがれヴァルプルギスッ!遊びでやってんじゃないんだよッ!」



部屋中、いや館全体を斬り続けた後ライザーソードを消し、優真が叫ぶと突如
黒い球体が出現し、中から


「…私の館をよくも悲惨な姿に変えてくれたな?ユーマよ」

「…ようやく出たか。魔女」



白い肌が所々見える紅いローブを身に纏い、白い髪が目立つ様な黒い魔女の帽子を被り、紅いハイヒールを履き、黄金の瞳と黒い杖を持つ『ヴァルプルギス』が。




「…お前を…討つ!」

「いつも私の計画を邪魔しおって…一体何度殺せば貴様という存在は消えるッ!!」


次の瞬間、優真はヴァルプルギスに向かって目に見えない程の速さで突進し、


「うぐッ!」

「うぉぉぉぉぉ!」


そのままヴァルプルギスを盾にした状態で壁を何枚か貫き、館の外まで押し出し、蹴りを1発腹に入れて距離をとった。


「お前は何回俺を殺したのか知らないが、お前の計画もこれで終いにしてやるよ!」

「戯け!何度も殺された奴が私を倒すなど出来ぬ!」







暗黒の空の下、岩場の様なこの場所で2人のデスマッチが始まる…







優真はゴッドマスターGMを発動させ、天照の力を身に纏い、背中に大きな太陽を模した輪が出現。周囲には赤、青、緑、桃、黄、白の勾玉が浮かぶ。
対してヴァルプルギスは、魔力で自身の黒い杖からを放って赤黒い剣を作り、周囲に薄い黒の結界を張った。所々に薔薇のような模様がある。


「行け!」


優真が合図し、勾玉がヴァルプルギスに向かってバラバラに飛び散り、各勾玉からそれぞれの色のレーザーの様なものが撃たれる。
が、


「ふん!小賢しい!」


ヴァルプルギスの結界によって弾かれる。


「(…あの結界、早めに消さねぇと拉致があかないパターンだな。どうする…?)」

「貴様の攻撃など、私には一切通じぬ!死ねぇぇ!」


途端にヴァルプルギスが優真に向かって素早い動きで接近し、杖の剣で優真を刺そうとするが、


「当たるか!」


剣先がギリギリ当たらない様に右に避け、右ストレートを当てようとしたが、また結界に防がれる。


「チィ…またか!」


そして突如、優真から赤い輝きが消え、『覚醒』が終了する。
覚醒は任意のタイミングではなく、時間経過によって解除されるようになっているのを優真は完全に忘れていたのである。


「な…!?しまった!」

「ふ、隙あり!」



    ドスッ



「うっ…い…」

覚醒が終了したことに驚きを隠せなかった優真はヴァルプルギスに隙を突かれ、杖の剣が腹部に深く刺さる。


「ってぇなこのやろッ!」


ヴァルプルギスは刺しに来た為、ゼロ距離。それをなんとかチャンスに変えようと優真は左手で全力で殴る。


「いくら攻撃しようが無駄だと言うのがまだ判ってないようだな!」

「んな訳ねぇだろ!いくら強固でも、ダメージが蓄積すれば耐久力は消し飛ぶ!シールドの定番だっ!」


そう言いつつ優真はヴァルプルギスに向けて右足で思いっきり結界を蹴り、腹部に刺さった剣を勢いで抜くと同時に血が流れ出てくる。


「う…痛え…念のためにあの呪文を…」

「何をするのかは知らんが、貴様には何もさせん!このまま死ね!」


ヴァルプルギスは杖から素早く無数の薔薇のツルを伸ばし、優真の手足、各関節部を拘束する。


「うっつ…意外と速いな…!?」


ヴァルプルギスは薔薇のツルごと赤黒い剣で優真を刺す






が、寸前のところで優真は消えた。


「っ!どこへ消えた!」










…天照解除

あっぶね。多分、防御貫通でもついてそうだな。さてさて、どう攻略するかな…
いつまでも怒ったって状況は変わらないだろうし…

なんとかバッグまで戻ってこれたのはいいが、さっきの戦いで崩れた瓦礫に埋もれてたからな。RPGはアサルトはへし折れて使えっこない。がまだ全部壊れたわけじゃないから…とりあえず、魔力はなんとか無理やり回復させた。あとは運に任せるか…ステルス、ON










シュッ
と鳴り、ヴァルプルギスの左腕から痛みが走る。


「っ!何処から!?」


バンバン


「下か!」


ヴァルプルギスは下の方へ爆破魔法を放つ。


ドーーーーーン


「…(何故だ?結界はまだある…なのに何故私が傷を負うのだ?それにユーマは一体何処から攻撃を…気配が全く読めん!)」


突如、ヴァルプルギスの目の前に手榴弾が現れ、ボッと鳴ると同時に眩い閃光で視界を遮られる。


「く!?ま、眩しい!」



バリィィィン


一瞬にしてヴァルプルギスの盾である結界が…崩壊する。


「うぉぉぉぉぉぉぉ!」


上空から優真が突っ込み、ヴァルプルギスの襟を掴む。そしてそのまま地へ落とす。


ドーーーーーーーーーン


「うぐぅ…な、何故だ…何故結界が」

「…教えてやるよ。お前の左腕の傷、それは…ゼロ距離で斬ったからな。テレポートすれば結界だろうが関係ないだろうと思ったんで、仕掛けさせてもらった。そして下から銃を撃って気をそらし、まだテレポートして閃光弾を放った。結界はスナイパーライフル1発で耐久を消した。当然強化してな。全部俺の分身で終わって良かったぜ。あとはすぐにお前の手足を斬っておけば何もできねぇだろ」

「…」


ヴァルプルギスの顔は絶望した様な表情へと変わる。

「これで…終わりだ。


『テレポート』」


優真がテレポートを唱えるとヴァルプルギスの腹部の辺りから激しい炎が出現する。


「!!まさk…アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」









「地獄の業火に焼かれてもらうぜ」


優真は、あのヘル・フルフレイムと優真自身を交換する様にテレポートをしたのである。


「殺戮を繰り返したお前にはお似合いの死に方だ…


でも…俺は








限界…か…」






















パリィン

と…砕ける音が闇の中で響いた…



































〜真達の拠点〜



「霞、優真は帰ってきたか?」

「まだ帰って…来ないわ…」

「そうか。でもあいつは帰ってくるさ」

「でも…でも!また死んだのよ!もう…どうすればいいのよ…どうすれば…」

「…信じろよ。お前、あいつが好きなんだろ?なら好きなやつがした約束ぐらい守ると信じろよ。それぐらいできないのかお前は」

「…そう、ね。御免なさい」

「俺だって心配さ。でもな、あいつがあの世界で会った仲間達も…信じてるぜ?帰ってくることをさ。あいつは絶対戻る」








ヘイリーべは多くの凶暴化した魔物達によって滅びてしまった。犠牲者は多く、残された者達はルガマナナ城へ歩み、持久戦を余儀なくされた。

が、数日経った後に魔物達は突然青い粒子にとなって消え去り、戦いが幕を閉じた。

ある者は喜び、ある者は悲しむ。


とある1組は…


「…終わったのですね」

「はい」

「…ユーマさんは…帰って来るのでしょうか?」

「あいつは…多分…いえ、絶対戻って来ますよ。ルナ様」

「そう…ですよね。アナンタ。信じましょう。

フェンとリルも…うぅ…絶対…

ぜっだい…ぞうおも"ってるばずですから…うぁぁぁぁぁん」

「…ルナ様、お疲れ様でした。これからはゆっくりとお体を休めましょう…フェン、リル…お前らもよく頑張ったな。あとはゆっくりと…休んでいてくれ…」


to be continued…




あれは今から何ヶ月も前のことだったか…まぁいい。私にとっては昨日の出来事だが君たちにとっては多分、今日の出来事だ。

という茶番は置いておいてですね…かなりの間、空きましたね…
理由は、入院してました。はい。
どうやらに肺に異常があったみたいで…手術しました。
もうこれからは自分の体を大切に、無理しない程度に過ごそうと思いましたね。皆さんも体調管理は大事にしましょう。

さて次回は、今回から数年後のストーリーになります。優真は死んでしまったのか?フェンとリルに一体何があったのか…それではまた次回。

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