こんな俺でも異世界でやれること

yamato.K

第17話 修行の始まりと異変の始まり

「うあぁぁー!なんだよあんな強い象初めて見たぞ!」



「やっべ!なんかクイーンスライムみたいなのに目をつけられた!って追い付くの速すぎぃぃぃぃ!」

「あぁぁぁー!もう何でこんな鬼畜な場所選んだの!ガチ修行する前に命賭けることとか嫌だーーー!」


俺が何故逃げてるかって?それは単に俺の攻撃がどれも交わされたり、ビクともしなかったりと。要するにステータスオールSの俺が攻撃手段消えかかってる(涙目

で、どうしてこうなったのか。それは…




ーーーーー数時間前ーーーーー








ここは…
あぁ確か真と霞に初めて会った部屋だっけ。


「よっと…いっ!つ。せ、背中が痛い…霞、まさか手加減しなかったのか?」


覚えてる限りだと武闘大会の決勝戦で霞に隙を突かれ、影で場外に叩き落とされたんだっけ…やっぱり自分の力で余裕だろって思ってたら完全敗北するなんてな…


「いくらステータスが高くても、それを使いこなせなくては宝の持ち腐れ…ってか。もう霞に勝てる気が全くしないなーあんな獲物を目の前にした獣のような恐ろしい目つき。初体験だったから怖かったし、ついびびってしまったせいで思考がうまく言ってなかったもんな」


はぁ…今のままだと霞には当然だが真にも勝てる気がしないな…これじゃあヴァルプルギスを倒すことだって不可能。というより殺されるな。

…どうしよっかなぁ。
とあるチームは敗北した後、それぞれ一時的に別れて1人は国際大会に出場し、優勝。そしてその後に仲間と合流して世界大会に参加。試合に勝利し、決勝戦まで勝ち進み敗北された相手と再戦。激戦を終え見事に優勝した。

っていうゲームがあったなぁ…それを採用して俺も修行しておくか。
さてさて、その前に


「隠れて見てるのは分かってるぞ。出てきたらどうなんだ?」


さっきから視線を感じていたのでちょっと言ってみた。すると部屋の隅にある段ボール箱から


「うわぁぁぁぁぁぁぁんごべんよ優真ぁ"ぁ"〜」ダキッ


大泣きした霞が飛び出して俺に抱きついてきた。体が少し痛む。あと柔らかいのが…これは気にしないでおこう。


「どうした霞?いきなり謝ったり泣いたりして」

「だっで…だっでわだじが…興奮したぜいで…優真が一生歩げなぐなるがもじれながっだんだよ〜」


…俺が?一生?歩けなくなる?


「Waht?それマジで?」

「ゔん…真が何とか背中を治してくれたから今は多分もう大丈夫だと思うげと…もし治らず優真が…優真が歩けなくなったら全部私のせいだよ…」


それって多分脊髄のことか?それはそれで折れたらヤバイね。悪化したら下半身、麻痺発生するんだっけ?車椅子生活は勘弁(^^)


「まぁまぁ、こうして今起き上がれたんだから問題ないって。それに霞は何にも悪くない。
あの時の霞は…その、心から俺と闘うのを楽しんでたんだろ?なら、寧ろ良い事じゃないか。俺が死ぬのを見て精神的に辛かっただろ?だけど俺は、寿命が尽きるまで霞と楽しく生きていこうと心の底から思ってるよ」

「え…ゆ、許してくれるの…?私、優真に酷いことしたのに?」

「だから俺は霞を責めたりしないさ。まだ悪いことをしたって思ってるなら、次に同じ失敗をする繰り返さないためには一体何をするべきか。これを考えたら良いさ」

「ゆ、優真…ありがとう♪大好き!」ギュゥ

「ちょっ!急に!は、ははは恥ずかしいって!」

「大丈夫、今は私と優真2人っきr」


ガチャ


扉が開く音がし、中に入ってきたのは


「お熱くなってるところ申し訳ないがそろそろ良いか?」

「ユーマさん…やっと起きたんですね!」

「全く。お前はまだ未熟だな」



真、ルナ、アナンタだ。


「あ、えっとその、真。あの試合のあと俺どうなったんだ?」

「お前はその場で気絶。あと8cmぐらいクレーターができてた。ここ俺たちの拠点に連れて帰って治療、その結果、脊髄がちょっと危うかったからスキルを使って治しておいた」

「oh…霞が言ってたのは本当だったんだな…さんきゅ。
で?何でルナとアナンタがここに?あとフェンとリルは?」

「彼女らには俺から説明をした。アナンタと一緒にな。それで了承の上ここに連れてきた」

「ハァ…フェンとリルは今外で遊んでますよ。それと、ユーマさん。二度とあんな無茶はしないで下さい!私、思わず…泣いちゃったじゃないですか」ボソッ

「わ、悪い。もう二度と無茶はしないと誓うよ。(後半、ちゃんと聞こえたぞー)ところで武闘大会の優勝した後、なんかもらったんだろ?」

「あぁ、100万Gと俺が背につけてるこの刀だ。名前は『黒龍』。トップレベルの職人が作った最高傑作の刀だそうだ」


真はそう言って背にある刀、黒龍を抜刀して見せた。確かに黒龍と言うのに相応しい刀身の黒さ、そして赤色のラインがあってとても良いデザインだ。てか100万Gって結構な額じゃないか?


「話、変わるけどさ。俺、修行しようかなって思ってるんだ」

「…え?優真、急にどうしたの?」

「いや、その…霞に負けちゃったし、このままだったらヴァルプルギスに負けるだろうなって」

「…なら迷わずすれば良い」

「ア、アナンタ」

「ルナ様、大丈夫ですよ。ユーマは敗北から何を学んだか理解しているから修行しようとしているのです」

「ルナ、心配する気持ちはわかるが今は優真の行動を拒まず受け入れてやってくれないか」

「…わかりました。ユーマさん、無茶だけは絶対しないで下さいね」


あぁ…優しいな、ルナは。ありがとう。
その気持ち、確かに受け取った。


「さて、まずは身支度を整えてから修行だ。時間はあまり余裕がない」

「あぁ分かった。みんなさんきゅ」


数分掛けて支度完了。いつもの服を着て簡単な体操をする。


「よし、準備okだ」

「分かった。じゃあ付いてきてくれ」


そう言われ部屋を出て渡り廊下に出た。正面の窓から見える景色は何かの施設と海が見える。恐らく何処かの港として使われていたのだろう。

そして1階から地下1階へ降りると何もない部屋になっていて奥に黒い扉があった。


「さて、ここから先がお前1人の修行場になる。俺と霞、そして未来のお前は経験済みだ。だが甘く見るなよ?かなり激しい闘いになるだろう」

「え、激しい闘いって…?」

「行ってみれば分かる。それでは暫くの間あっちで過ごしてくれ。頃合いだと思ったら俺が迎えに行く」

「あ、あぁ。それじゃ行ってくる」


そう言い俺は黒い扉に向けて歩き、扉を開く。その先は…


「…何だこれ?どっかの島の浜か?まぁとりあえず行ってみるか」






そうして俺は地獄への第一歩を踏み出し、現在に至る。

今は大木の下で休憩中…流石に軽く2時間以上逃げ回ったら疲れる…


「ったくこれじゃ安心して一睡もできやしないな…それに食料は現地調達、だがここのモンスターは化け物すぎて果物とか安心して調達すらできない…」


その瞬間、女性型のモンスター(多分見た目からして熊)が正面から襲いかかってきた!


「おまけに俺の大切な何かを失いそうだッ!」


咄嗟にジャンプし、大木の上の方へ逃げる。


「…んんどうするかな。熊(?)に会ったら逃げた方が良いのかな?でもゴリ押しで勝てる可能性も。って…」


考え事をしていたら突然木が倒れてゆく。恐らく下の熊(?)がこの大木を倒したんだろう。え?冷静すぎる?なに、こんな状況慣れちゃっただけ。驚く必要無くなった。


「とりあえず、落ちたらマジ殴り決定な(#^^)」


ドーーンと大木が倒れて俺は地面に着地したと同時に熊へ殴りに行く。


「ちょっと抵抗があるけどそれは仕方ない…な!」


全力パンチを熊の顔面に当てた…んだが両腕で防がれる。なら


「右手で最大のメラ!」


なんとか熊を吹っ飛ばすことができた。危ない危ない。


「今のはメラゾーマではない…メラだ…って言ってみたかっただけ。ふぅ、とりあえず今はちょっと休憩だ…」


ここで疑問がでてそうだから言っておく。さっき何故武器を召喚しなかつたのか。それは今の俺の実力で武器を装備して闘うと高確率で負ける。何故か。


「さて、次は食料確保だ…夜とか空腹で過ごしたくないしな」


さっきの熊レベルならまだ倒せるけど、デカい怪物とかスライム、集団系が厳しい。
え?何故スライム相手に苦戦してるか?だって…攻撃当たる瞬間にそこを空洞化させて避けてるんだもの。
つまり、真ん中殴ろうとしたらそこにスライムが意図的に穴をあいて拳は空振り、その瞬間にスライムは身体中に覆う。といった何気に賢い戦法をする…アレはマジで気持ち悪かったし焦った…


「はぁ…でもこれ一応修行なんだよな…見た感じここ孤島…それにいろんなモンスターが俺を襲ってきてるし…それでも修行して帰らなきゃな…」












そして時は流れ…















俺の孤島での修行生活、およそ4週間以上掛かった辺りのこと…
(それまで俺がどんな修行&悲惨な目にあったのかはご想像にお任せします)





「…ざっとこんなもんかな。にしてもだいぶ強化できた気がするな。随分楽に勝てるようになってきた」


俺は今、巨大な象との戦闘を終えたところ。あの時は何もできなくて逃げてばっかりだったが今はパンチ2発で充分なくらいに。修行ってすげぇ(ほぼサバイバル)


「さて、次はどう…す…ん?」


ふと違和感が右肩にあったので見てみると、小さい子がいた。ヘルメットを頭にグレーの制服(?)を着ていて見てるだけで…


「か、可愛い…」


と言っちゃうぐらいだ。その子は俺を見て顔を手で隠した。照れてるのかな?まぁ、危害はないみたいだしこのままでいいかな。


「じゃあ果物でも探しに行こうかな…と思ってたけど…?」


ふと空を見上げると真が降りて来た。


「久しぶりだな優真。暫く見ないうちにずいぶん成長したな」

「え、分かる?」

「あぁ。なんせそこの象を倒したんだ。そいつはこの島の草食系のモンスターで一番の実力があると言っていいほどだからな。こいつを倒したなら十分な成果がでている」

「お、そうだったのか…ところで今肩にいるこの子さ、誰?」

「肩…?確かに小さい子がいるな…」
「…優真、とりあえず一旦拠点に帰ろう。皆お前の帰りを待ってる」

「お、だったらすぐに帰らないとな。とりあえずこの子が吹き飛ばされないようにしておくか…」


風で飛ばされないようにと説得し、了承したのでヘルメットの子を両手で包み込んだ。今は飛べないからジャンプとかスピードランするしかない。
この子は一体何者なんだろうか…?




そうして俺は拠点に戻れた。あの地獄な修行場はもう行きたくないな…


「ユーマさん、お帰りなさい!」

「お、ルナ久しぶり〜!」

「随分と鍛え上げたようだな…だが私達も修行はしたぞ。貴様に頼りきる訳にはいかないからな」

「え、ルナとアナンタも修行したの?」

「はい!もちろんフェンとリルもですよ」


…噂をすれば何とやら。フェンとリルが奥の渡り廊下からこっちに走って来た。


「「ご主人様ー!お帰りなさい!」」

「おわあっ!」


2匹同時に押し倒されバランスを崩し、2匹を抱いたまま倒れた。でもイラッとしたりは当然しないよ?だって可愛いんだもの。


「久しぶりだな、フェン、リル。お前らも鍛えたのか?」


「はい!シンさんとカスミさんに私達鍛えてもらいました!」

「大変だったけどご主人様の方がもっと大変だったんですよね。それを思うと僕らも頑張らなきゃって!」


この子達…いい子だよ。本当に…
鈴t…じゃなくて真と霞がコーチか…俺は独学だよ羨ましい。


「2匹とも頑張ったんだな。よしこれはご褒美だ」ナデナデ


「「クゥ〜ン♪」」


「ルナとアナンタはどんな修行を?」

「えっと、私は…その…魔法です!魔法の修行をしました!」

「お、おう。でアナンタは?」

「私はレベルを最大まで上げ、ステータスの強化。そして技を新しく作ったとかだな」
(ルナ様…まだあのことをおっしゃらないおつもりなのか…)


「おぉ。なら今回の件が終わったら決闘でもしてみるか?」

「それはいい考えだな。貴様には一勝以上はしておきたいものだ」


「みんなー!」


背後から声…振り向くと霞が走ってきた。


「お、霞。久しぶりー」

「あ、優真お帰りーじゃなくて…ついさっき、アルトメルトの様々な場所で時空の歪みが起きて、そこから凶暴なモンスターが出現しているらしいの…」

「え、時空の歪み?自然発生するものじゃないよな…時空ってことは少なくともアルトメルトの人々がしそうなことじゃない。なら、考えれるのは…たった1人」




「「「ヴァルプルギス」」」


「…ついに動き始めたんですね」

「早くヴァルプルギスを倒しに行かないと…また、またあの悲劇が…」


霞が言っている悲劇、それは恐らく未来の世界で起きた凶暴なモンスターが町や村を襲撃して1人残らず壊滅させたことだろう。それが今始まろうとしている…


「霞、落ち着いて。まずは準備だ。焦る気持ちも分かる。だが、何事も焦ってちゃ物事はうまく進まないんだ」

「そう…だね。取り乱してごめん。まずは真の所へ行こう」

「あぁ、行こう皆」


俺たちは霞に誘導してもらい渡り廊下の隅にある部屋へ移動した。
中は新しい学校の会議室の様な部屋だ。長机に多数の椅子、明らかに作戦会議する場所だな。部屋には真が既にいた。


「さて、皆。いよいよヴァルプルギスが動き出した。このままでは俺たちがいた未来の世界と同じ様になってしまう。そうなる前にヴァルプルギスを討つ。」

「…で、どうする?全員でヴァルプルギスを相手するのか?」

「いや、流石にそれは無理だ。俺たちが修行をさせたとは言え相手は最強に近かった未来の優真でさえ苦戦したんだ。危険すぎる」


まぁ確かに…強さ的に考えたらそうなる。じゃあどうする?俺は確定で行く。真と霞はどうするかは知らないけど真はアルトメルトで職業『時空師』を使って時空の歪みを直さないといけない。

ちなみに時空師、とは簡単に言うと時間と空間を自在に操るスキルだ。ぶっちゃけこれが最強かもしれない…


「では、誰がヴァルプルギスの所へ行くのですか?」


「それは…俺1人で行くよ」


俺は答え、それを聞いた全員が唖然としている。これまでヴァルプルギスと闘い、犠牲になったのは過去に聞いた話から考えてどれも[俺]だけである。なら仮に犠牲と言う名の勝利条件は俺だけで十分さ。


「ちょっと待てユーマ!貴様、何をふざけたことを言っている!」


アナンタが怒鳴って俺の服の襟を掴んできた。まぁ誰かがそうなるかなぁなんて予想はしてたり…

「ちょっとアナンタ!優真に何してるのよ!?」

「なぁに、ふざけてなんかいないさ。ちゃんと考えた結果この意見にたどり着いたんだ」

「そう言って貴様は死ぬ気ではないのか!?これまでの別の貴様の様に!」

「いや、死ぬつもりはないし、一応勝算はあると言えばあるけど」

「アナンタ、乱暴はやめてください…」


ルナがそう言った瞬間アナンタが耳元に近づき、


「…ルナ様のお気持ちを考えてから言え」


そう言って襟を離した。ルナの気持ちを考える?心配してるって事か?


「…今は争うのはよせ。優真、さっき勝算はあると言ったが本当か?」


真が問いかけてきた。まぁ疑問に思うよな。


「あぁ、ある。と言うか俺負ける気がしない。言わないけどな。それに何の為の修行だ?ヴァルプルギスに勝つための修行だろ?」


「…本当に…任せていいんだな?」

「あぁ、俺に任せて皆はアルトメルトの方へ援護しに行ってくれ」



「私は…私は嫌です。ユーマさん1人でヴァルプルギスの所へ行って闘って、もし帰って来なかったら…そう思うと、嫌なんです…うぅ…」


ルナが泣きかけながらそう言った。せっかくだから1つ1つ言わせてもらおう。


「誰が死ぬって言った?俺は言ってない、そう思ってすらいないよ。
だって俺はまだ行ったことがない場所はあるし、いろんなモンスターとか見てみたいし、困ってる人を助ける事も冒険の1つ。まだ俺はやれる事が残ってるんだ。だから死ぬつもりは一切ないよ」


俺は泣きかけてるルナの頭を撫でながら言って、抱きしめた。


「うぅ…ユーマさん、絶対…絶対に帰ってきてくださいよ」


「あぁ!約束する。俺は約束は破らないようにしてるからな!」




こうして俺は1人でヴァルプルギスの討伐に、皆は時空の歪みから出現したモンスターを倒し、歪みを直しにそれぞれができる事を始めた。





to be continued…




どうも、yamatoです。3週間も投稿してなくてすみませんでした…

仕事が忙しかったり、親が入院したり、私がインフルエンザにかかったりといろんな意味で大変だったものでして…

そして話は変わりますが優真の生存か行方不明か悩んでるんですよね…よければ意見を下さい。お願いします何でもしますから…(可能な範囲だけですが)


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それではまた…

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