異世界に転生したので楽しく過ごすようです
第116話 お説教と帰還のようです
ーside:主人公ー
やって来ました居酒屋!
えっ?どうして居酒屋に来てるのかって?ははっ。女神の所に転移したらここだったのさ。これどういうことか分かる?
俺は分かりたくないし、知りたくない。
だってなぁ……。
「ちょっとぉなにみてんのよぉ。見世物じゃあないぞぉ」
「そおだぁそおだぁ」
「お前ら、少し静かにしてくれ。周りに迷惑だ」
「「うるへぇ!」」
うるさいのはそっちだ!
はぁ……。ご覧の通り、酔っている。それもベロンベロンに。
それにしてもフェイがいるとは驚いたな。まず、お酒が飲める歳……んんっ!!
なんだろう。今なぜか凄く身の危険を感じたんだが。この世界だとお酒が飲めるようになる歳とか関係ないのにね!
……まぁそんな事は二の次だ。最優先はこいつらをこの店から連れ出すことだな。
俺は二人を店から出すことを決意する。まずは正攻法から。
「おーい。二人ともいくぞー」
「んにゃ?あんた誰?」
「キャハハ!」
ぐっ……。女神の笑いにすごくイラってするな。危うく頭をひっぱたく事だったぜ。
だが、このやり取りのおかげで正攻法は通じない事がよく分かった。後で女神は締め上げとこう。
じゃあ今度はこの二人に合わせてみるか。
「さっき向こうでお酒飲める店見つけたんだが、今からハシゴしないか?」
「ここでぇ充分だとぉ思う?」
「いや、俺に聞かれてもな……」
「キャハ……いてっ!」
おっと!つい手が出てしまった!でも、仕方ないよね!女神が悪いんだから。
じゃあ次いってみよーう。
「さっき外に二人の好きなものがあったぞ!行ってみないか?」
「好きなぁものぉ?好きなぁひとぉ?えへへー」
「おーい?……ダメだこりゃ、全然話聞いてない」
「キャ……いてっ!」
酔ってるからとはいえ、まさか連続で使ってくるとは……。またしても、つい手が……。
まぁ気にしたら負けだ。女神だから仕方がないのだ。
しかし、それにしても酔ってる人ってのはめんどくさい。特に会話が進まないのがね!
「あ、そうか。二人に回復魔法をかけてやれば多少、まともになるかも」
俺はその思いつきを実行に移して、回復魔法をかけた。
「えへへーっ」
「うぅ、頭が痛い……」
元に戻ったのは女神だけだった。頭が痛いのは多分飲みすぎだからだと思いますよ、うん。決して俺が殴ったとかそういう事じゃないと思います。
「女神は正気に戻ったか」
「なんで、ここに……って!違うの!私がここにきたいって言った訳じゃないの!信じて!」
「無理だな」
「うわあぁぁあんん!!」
「うるさいから嘘泣きはやめ」
「……はい」
正気と言っていいのかわからんが、いつもの女神だ。正気ではない女神だ。
「あははーっ」
「おい、女神よ。このフェイをどうにか店の外に連れ出してくれ」
「私がぁフェイでーすっ」
「何この酔っぱらい。すごくうざさが……」
「お前も大概だったけどな」
女神はいやいや言いながらもフェイを担ぎ、店の外に連れていった。
「そとぉーっ」
「はいはい。分かったから、静かにしてくれ」
「りょうかいでぇすっ!」
「……はぁ……」
お店のお勘定は全て女神持ちだ。まぁ当然だよな。
「さて、ここで女神に一つ言っておかねばならんことがある」
「……ゴクリッ」
「お前……明日から飯抜きな!」
「それは勘弁してください!」
「天界に戻れば、飯貰えるんじゃないのか?」
「そうだけど!一緒に仕事が付いてくるじゃん!」
「いや、じゃんって言われても……」
俺、お前みたいに神様じゃないし。天界がどんなところとかよく分かってないからなぁ。
まぁ女神には効果的だしいっか。
「大体な、なぜフェイまで巻き込んで飲み屋に来た。そのせいで今こんなめんどくさい酔っ払いを抱えることになってるんだぞ」
「だ、だってそれは一緒に飲めば楽しいかなぁって」
「嘘つけ。一緒に飲んで共犯を増やそうとしたんだろ」
「べ、別にそんなわけ……あははっ」
はい確定ー。こいつ黒です。嘘つきやがりました。
それから俺は路上で、酔っぱらいの相手をしながら、女神に説教をした。
◇◆◇◆◇
ーside:ジュリー
「ん。うまい」
「おいしー!」
私達は今ビャクさんの小屋の中でお味噌汁を貰っている。お味噌汁といっても豚汁のようなお肉の入ったものだ。
「みなさーん。おかわりは一杯ありますからねー」
「「おかわりっ!」」
さすが、ミルとゼロね。食べる事となったら容赦がない。
「ところで皆さんに訪ねたいんですが、シロは元気にやってますか?」
「元気でやっています。なにせ一日のほとんどを主様の頭の上か、服の中で過ごしていますから」
「まぁ。あの子はそんなことを……」
「全く、羨ましい限りだ。……すまん、自己紹介が遅れた。私はダルダナンの街のギルマス、エルシャだ」
「私はビャクです。よろしくお願いしますね」
自己紹介も終わった所で、ギャングベアーについて少し聞いてみよう。
「あの、ギャングベアーについてなんですが」
「どうかなされました?」
「この山にどれくらい居たりするんですか?」
「多分あなた方が戦ったギャングベアーが全てだと思います。他に見ませんから」
という事はクエストは達成しきれないみたい。要するに失敗。
「どうかなされたんですか?」
「それがですね・・・」
私はギャングベアーとの遭遇から、使い魔にするまでの話をした。
「まぁそんな事があったのですね」
「だから私達はクエストが達成できないのです」
「それはしょうがない事です。クエストの報酬よりも大事なものを手に入れたではないですか」
「そうですね。大切にします」
それから私達はお味噌汁を平らげ、帰ることになった。
「お世話になりました」
「お味噌汁美味しかったよー!」
「おいしかった。ありがとう」
「いつでも遊びに来てください。歓迎しますからね。それと、シロにこっちは元気にやってるって伝えてくれませんか?」
「分かりました。伝えておきます。……では、また」
「はい。また会いましょう」
そうして私達は帝都に戻った。
やって来ました居酒屋!
えっ?どうして居酒屋に来てるのかって?ははっ。女神の所に転移したらここだったのさ。これどういうことか分かる?
俺は分かりたくないし、知りたくない。
だってなぁ……。
「ちょっとぉなにみてんのよぉ。見世物じゃあないぞぉ」
「そおだぁそおだぁ」
「お前ら、少し静かにしてくれ。周りに迷惑だ」
「「うるへぇ!」」
うるさいのはそっちだ!
はぁ……。ご覧の通り、酔っている。それもベロンベロンに。
それにしてもフェイがいるとは驚いたな。まず、お酒が飲める歳……んんっ!!
なんだろう。今なぜか凄く身の危険を感じたんだが。この世界だとお酒が飲めるようになる歳とか関係ないのにね!
……まぁそんな事は二の次だ。最優先はこいつらをこの店から連れ出すことだな。
俺は二人を店から出すことを決意する。まずは正攻法から。
「おーい。二人ともいくぞー」
「んにゃ?あんた誰?」
「キャハハ!」
ぐっ……。女神の笑いにすごくイラってするな。危うく頭をひっぱたく事だったぜ。
だが、このやり取りのおかげで正攻法は通じない事がよく分かった。後で女神は締め上げとこう。
じゃあ今度はこの二人に合わせてみるか。
「さっき向こうでお酒飲める店見つけたんだが、今からハシゴしないか?」
「ここでぇ充分だとぉ思う?」
「いや、俺に聞かれてもな……」
「キャハ……いてっ!」
おっと!つい手が出てしまった!でも、仕方ないよね!女神が悪いんだから。
じゃあ次いってみよーう。
「さっき外に二人の好きなものがあったぞ!行ってみないか?」
「好きなぁものぉ?好きなぁひとぉ?えへへー」
「おーい?……ダメだこりゃ、全然話聞いてない」
「キャ……いてっ!」
酔ってるからとはいえ、まさか連続で使ってくるとは……。またしても、つい手が……。
まぁ気にしたら負けだ。女神だから仕方がないのだ。
しかし、それにしても酔ってる人ってのはめんどくさい。特に会話が進まないのがね!
「あ、そうか。二人に回復魔法をかけてやれば多少、まともになるかも」
俺はその思いつきを実行に移して、回復魔法をかけた。
「えへへーっ」
「うぅ、頭が痛い……」
元に戻ったのは女神だけだった。頭が痛いのは多分飲みすぎだからだと思いますよ、うん。決して俺が殴ったとかそういう事じゃないと思います。
「女神は正気に戻ったか」
「なんで、ここに……って!違うの!私がここにきたいって言った訳じゃないの!信じて!」
「無理だな」
「うわあぁぁあんん!!」
「うるさいから嘘泣きはやめ」
「……はい」
正気と言っていいのかわからんが、いつもの女神だ。正気ではない女神だ。
「あははーっ」
「おい、女神よ。このフェイをどうにか店の外に連れ出してくれ」
「私がぁフェイでーすっ」
「何この酔っぱらい。すごくうざさが……」
「お前も大概だったけどな」
女神はいやいや言いながらもフェイを担ぎ、店の外に連れていった。
「そとぉーっ」
「はいはい。分かったから、静かにしてくれ」
「りょうかいでぇすっ!」
「……はぁ……」
お店のお勘定は全て女神持ちだ。まぁ当然だよな。
「さて、ここで女神に一つ言っておかねばならんことがある」
「……ゴクリッ」
「お前……明日から飯抜きな!」
「それは勘弁してください!」
「天界に戻れば、飯貰えるんじゃないのか?」
「そうだけど!一緒に仕事が付いてくるじゃん!」
「いや、じゃんって言われても……」
俺、お前みたいに神様じゃないし。天界がどんなところとかよく分かってないからなぁ。
まぁ女神には効果的だしいっか。
「大体な、なぜフェイまで巻き込んで飲み屋に来た。そのせいで今こんなめんどくさい酔っ払いを抱えることになってるんだぞ」
「だ、だってそれは一緒に飲めば楽しいかなぁって」
「嘘つけ。一緒に飲んで共犯を増やそうとしたんだろ」
「べ、別にそんなわけ……あははっ」
はい確定ー。こいつ黒です。嘘つきやがりました。
それから俺は路上で、酔っぱらいの相手をしながら、女神に説教をした。
◇◆◇◆◇
ーside:ジュリー
「ん。うまい」
「おいしー!」
私達は今ビャクさんの小屋の中でお味噌汁を貰っている。お味噌汁といっても豚汁のようなお肉の入ったものだ。
「みなさーん。おかわりは一杯ありますからねー」
「「おかわりっ!」」
さすが、ミルとゼロね。食べる事となったら容赦がない。
「ところで皆さんに訪ねたいんですが、シロは元気にやってますか?」
「元気でやっています。なにせ一日のほとんどを主様の頭の上か、服の中で過ごしていますから」
「まぁ。あの子はそんなことを……」
「全く、羨ましい限りだ。……すまん、自己紹介が遅れた。私はダルダナンの街のギルマス、エルシャだ」
「私はビャクです。よろしくお願いしますね」
自己紹介も終わった所で、ギャングベアーについて少し聞いてみよう。
「あの、ギャングベアーについてなんですが」
「どうかなされました?」
「この山にどれくらい居たりするんですか?」
「多分あなた方が戦ったギャングベアーが全てだと思います。他に見ませんから」
という事はクエストは達成しきれないみたい。要するに失敗。
「どうかなされたんですか?」
「それがですね・・・」
私はギャングベアーとの遭遇から、使い魔にするまでの話をした。
「まぁそんな事があったのですね」
「だから私達はクエストが達成できないのです」
「それはしょうがない事です。クエストの報酬よりも大事なものを手に入れたではないですか」
「そうですね。大切にします」
それから私達はお味噌汁を平らげ、帰ることになった。
「お世話になりました」
「お味噌汁美味しかったよー!」
「おいしかった。ありがとう」
「いつでも遊びに来てください。歓迎しますからね。それと、シロにこっちは元気にやってるって伝えてくれませんか?」
「分かりました。伝えておきます。……では、また」
「はい。また会いましょう」
そうして私達は帝都に戻った。
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