to be Continued ~ここはゲームか異世界か~

秋乃ヒダマリ

4話 『ステータス』






 ――さてと、まずはステータスの確認だな。



 宿の女将さんから逃げるようにして部屋にやって来た秋山は、当初の目的通り、『ヘルプ』を使って情報を集めることにした。

「『メニュー』……『ステータス』」

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 『ステータス』

 ――ゲーム時代のステータスは、大きく分けて五つ

〔VIT(生命力)〕 HP・体力・活力 (ビット)

〔ATK(攻撃力)〕 物理攻撃力・筋力 (アタク)

〔DEF(防御力)〕 ダメージ軽減率・精神力 (ディフ)

〔INT(知力)〕 魔攻・魔防・MP  (イント)

〔AGI(敏速)〕 素早さ・回避率・  (アジ)

 職業適性と下級職レベルによって、これにプラス・マイナス値が付く。


 引き継いだ秋山のステータスは以下の通りだ。

 『ソレガシ』
 四位:双銃士
 LV:950
 HP:350,000
 MP:920,000
 VIT:950-C
 ATK:950+S
 DIF:950-D
 INT:950+C
 AGI:950+S
下級職:ガンナーLV950・アサシンLV950・メイジLV738
パッシブスキル:〔リジェネ〕〔歩光・閃〕〔異系統〕


__________________________ 

 「そういや、ちゃんとステータス確認したのいつ振りだっけ」

 昨日(?)のアップデートまでは、プレイヤーLVの上限がLV;950だった。
 一年に一度しかレベルキャップが解放されないため、上限まで行ってしまうと自ずとステータスを確認しなくなってしまう。
 取り敢えず、ステータスに変わりはなかったようで安心した。

 さてと、次は――

「『ヘルプ』Q:このゲームのクリア条件は?」

『該当なし』

 ………………。


「『ヘルプ』Q:オレは何をすればいいんだ?」

『指定なし、成した事柄が成すべきことわり

 ――格言かッ!! 

「『ヘルプ』Q;ラスボスとか魔王的な奴が居るのか?」

『該当なし』


 ……だめだこりゃ。情報もクソも無い。


 分かった事と言えば、ステータスと――情報が何もない、という情報だけじゃないか。
 やるべきことが分からないのなら攻略もクソも無い。

 一気に活力を失った気分だ。自分が極めていたゲームの中の世界に来たっていうのに、やることが無いとわ思ってもみなかった。
 確かに《ゼノスト》には未だに最終ボスは実装されていないけど……
 じゃあ、オレはなんで此処に連れてこられたんだ?

 ん?……というか、オレって誰かに連れてこられたのか?

 今の今まで、ゲームの中に入ったらしいこの状況に、軽く興奮状態だったため、特に気にしていなかった疑問だ。

 「『ヘルプ』Q:なんでオレはここにいるんだ?」

 ……哲学じゃないぞ?

『アイテム使用による“エラー”』
 「なんだよそれ……」あの《刻》とかいうアイテムのせいなのか? などと考えていた秋山だが、更に現れた文字に――これ以上ないくらいに目を見開いた。

『追記:“エラー”修復中――帰還方法:※※※』

 帰還……方法!? さっき無いって書いてなかったか?!……

まさか――


「『ヘルプ』Q:ログアウト又は帰還方法は?」

『ログアウト:該当なし 帰還方法:※※※』

 やっぱりか。意味が近い言葉じゃダメなのか……使いにくい。
 しっかし、帰還方法が※※※ってのは教えられないってことなのか?
 いよいよ怪しくなってきたぞ……


「とは言え、目的も特定の敵もいないのなら、帰還方法を探すのが得策かな……」

 オレだって年頃の男の子だ、こういうのに憧れていたりもするが、いくら好きなゲームの中と言えど、このまま目的も何もなくスマホやゲームがない場所でダラダラと過ごすのは苦痛でしかない。
 それに――もしもの時でも帰還方法さえ知っていれば安心できる。

 今後の方針は決まった。
あとは……

 聞くのを躊躇っていた一番重要な疑問があった。今も聞くべきか迷っている。
 これを聞いてしまうと何もできなくなってしまう気がした。

「やめておこう――」





 ――死ぬ事なんて考えたくもない。

 いくらゲームの中と言えど、生身で死ぬのは恐怖でしかない。それは、ゲーマーである秋山も例外ではなかった。

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 それから一時間、質問を続けた。 


 時間の流れや通貨の価値、物価などは地球と同じくらいらしい。
 不思議なことに、獣人や奴隷、貴族や商人、冒険者までが普通に存在しているようだ。NPCではなく《普通の人間》として。

 そして驚くことに、ナビが言っていた“NPC”は感情の無い“ノンプレイヤーキャラ”の事ではなく“ニュープレイコミュニケーション”
 つまり、NPCとは彼らの事ではなく、秋山が初めて会話した行動の事だったのだ。


 なるほど、会話が成り立っていたわけだ……




 ただ、ゲームの中に入り込んだだけだと思っていたが、ここは《ゼノスト》の中とは少し違う――少し認識を改める必要がありそうだ。




 そう思いながら、秋山は目を閉じて眠りについた。




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