転生王子は何をする?

血迷ったトモ

第14話 スニーキングミッション完了!

思わぬ掘り出し物を発見し、ほくそ笑んでいたトリスだったが、気を取り直して目的の人物を探し続ける。勿論料理を摘みながらだ。

-お〜、この肉美味いな〜。何の肉だ?『鑑定』!!…ってマジか!?ドラゴンだと!?もろファンタジーの代名詞と言っても過言じゃないやつじゃん!よし、将来ドラゴン狩りまくろう!肉も美味いしドラゴンスレイヤーは男の夢ってことで、一石二鳥だな!-

密かに決意を固めながらも、肉から目を離して辺りを見回す。すると脳裏を、目的のスキルと称号を持ち合わせているステータスが掠めた。

-やっとだ!見つけたぞ!-


名前:グレゴール・カレンベルク
種族:人間族
年齢:45歳
Lv:37
スキル:算術Lv:8 話術Lv:9 交渉術Lv:6 火魔法Lv:3
称号:交渉する者ネゴシエーター カレンベルク商会会長
        商売の神 稀代の商人《神に目をつけられた者》
        最強に目をつけられた者 
交渉する者ネゴシエーター:多くの交渉を成功させた者に贈られる称号。自身の思惑通りに事を進めやすくなる。
 商売の神:その偉業から、ありとあらゆる人に尊敬されている者に贈られる称号。効果は特に無し。
 稀代の商人:一代では到底不可能な財を築き上げた商人に贈られる称号。最小限の出費で最大限の利益を引き出す可能性の程度が高くなる。


-なんかおかしい称号がちらっと見えたけど、気の所為ということにしておこう。この人にもマーカーを…。よし、これでいい。数日後に伺いますね〜。ワッハッハ!-

「な、何だ?今の悪寒は?」

最強に目をつけられた哀れなグレゴールさんは、中年太りで付いてきてしまったお腹の肉は震わせながら、思わず声に出してしまうほどの悪寒を感じるのだった。
そんな事は露知らず、トリスはホクホク顔でパーティー会場を後にするのだった。

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