話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

半魔族の少女は料理と共に

秋雨そのは

61話 真実の種と行方不明

状況整理が……出来なかった!
誤字修正!


 私は、オルドさんが入ってきたため席に着いた。

「あ~、まぁなんだマリア……とナタリアお前らに話がある。この後来てくれ」

 開幕そんな事を言い始めた。なんか物騒な予感しかしないけど、面倒事じゃないといいな~。
 でも、オルドさんは特に面倒事を抱えてるような表情じゃないんだよね。あの人、話しててわかったけどもろに顔に出るから。

「それじゃ、今日の予定は魔法学と……地域学か」

「魔法学と地域学はその時になったら教本を渡す。それだけだ、今日一日何も起こすなよ~」

 相変わらず適当だが、教師も大変なんじゃないかな。
 そう言って、オルドさんは教室から出ていった。その時、私を見ていたのは来いってことかな。
 私は、未だ静かな教室から座っていた椅子を引き、立ち上がってナタリアさんの元に行く。

「ナタリアさん呼ばれているので行きましょう」

「え、えぇ……」

 渋々といった感じにナタリアさんは着いてきた。割りと昨日の事で堪えてるのかもしれないわ。
 後で励まして、元気になってもらわないと。そう思いつつ、私達は廊下に出た。

 出た後、オルドさんが昨日居た空き教室に入った。
 それに私達も付いてき。入っていった。

 扉を閉めると、オルドさんが溜息付きながら切り出した。

「はぁ……昨日のワンダ先生の事といい、王子の婚約破棄といい面倒事ばっかりだな」

「しょうがないじゃないですか、起こそうとしてる訳じゃ無いですし」

「そ、そうですよ……」

 オルドさんは「起きる事はいいのだが、対処がな」と言った。
 この人に全部丸投げされてるんじゃないかな、割りと適当で通ってるけど。他の教師の評価低そうだし。

「あ、後ナタリア素を出せ、喋りづらすぎてかなわん」

「え?」

「やっぱり違和感ありますよね~」

 何で気づいたの? て感じにナタリアさんはオロオロしていたが、周りに私達しか居ないことを確認したら素の喋り方になった。
 普通に喋ると良いのに、脇で見てるこっちは容姿と合わないもの。真紅の髪に、透き通る様な碧い瞳なのに。

「そ、それじゃ……面倒な話どうやって事を進めるかよ」

「うぉ、本当に全然違うな」

「やっぱりその口調が合ってるわ」

 色々聞いた話と違う点があるから、整理したいのよね。ケルトさんはそういうの得意そうだしお願いしたいけど。
 すると、扉の方からノックと共に。ケルトさんが入ってきた。

「もう来てましたか」

「ケルトさんも呼んだんですね」

「そのほうが良いからな」

 私が言うと、オルドさんが答える。ナタリアさんは知らない人じゃなくてホッとしてた。
 オルドさんがおもむろに立ち上がり、ポケットから杭を4つ取り出した。

「よし、ついでだ。結界張って音声遮断するか」

 オルドさんは空き教室の端、長方形の形の教室を囲むように杭を4つ打った。
 特に変化は無い。打ち終わったオルドさんは手のひらと手のひらを合わせ。

「遮断結界」

 そう言った瞬間、1個の空間の様に周りの音が全て遮断された。
 この人真面目に仕事すれば、凄い人なんじゃない? 薄髭生やして、茶髪のおじさんなのに。

「最近までただの、ロクでなしだったのに」

「酷い、良いようだな。昨日来てたあの2人に教えたの俺だって言うのに」

「ナタルさんとハナさんが……!」

 嘘ですよね? 流石にそれは無いよ~。冗談言っている顔には見えないため、素で驚きました。

「まぁそろそろ状況の報告といきましょう」

「時間はあるからな、昼までの授業は俺じゃないし。話も多分紹介くらいだ」

 オルドさんはそんな事を言ってた。良いのね……教師の用事の方が大事って事になってるのね。
 ケルトさんはみんなを近くに寄せ合わせ、4人で輪を作る形になった。

 最初に私が、切り出す。

「最初に、テオドール偽りのメオドールさんがナタリアさんの婚約破棄で良いのよね?」

「え? そうなの?」

「やっぱり……気づいてなかったのね」

 その疑問に答えたいけど、後でかな。次にケルトさんが切り出す。

「カルネル・アハ・ノーラさんが、婚約者になるとかでしたよね?」

「それがね……違うのよ。ノーム・ハーネスらしいわ」

「そっちの名前で合ってるはずだ」

 ナタリアさんはカルネル・アハ・ノーラになると言ってたけど、あの場に居たのはノーム・ハーネス。この2人調べる必要ありそうね。
 オルドさんもその騒動を知ってるのか、肯定してるし。
 少し言いづらそうに、オルドさんが呟く。

「カルネル・アハ・ノーラはな、婚約者になるとも言われたんだが。ノーム・ハーネスに嫌がらせしたと責められ、すぐ候補から外れたが……しかも今日、登校してないな」

「登校してないんですか?」

「あぁ、ど~も怪しいが朝手紙を持っていて、そのまま森に入っていったていう。カルネルを見たって奴が居てな」

 なんか凄く嫌予感がするけど、従者居るはずじゃない?
 その疑問に答えるように、オルドさんが答える。

「あいつは嫌われ者でな、従者にもキツく当たって1人も居ない。取り巻きくらいだろうか」

「森にって事は、危ないわ」

「今日、私が行きましょう。森は危険ですし」

 ケルトさんは、少し心配そうな顔したが「僕が付いていけば問題ないですね」と言ってくれた。ナタリアさんも少し心配そうだ。
 もしかしたら、彼女は何かに気づいたから……。

「他には居ない生徒……教師は居ませんでした?」

「ワンダはもう解雇だからな……そういえば、地域学の先生が今日居なかったな……って授業どうするんだ?」

「生徒の一大事よ、構ってられないわ」

 はぁ……、とオルドさんは溜息付くと「俺から捜索願いを出して、俺と一緒に捜索すると伝えておく」と言ってくれた。
 確かに、教師が一緒じゃ無いと、森で何かあった時ただ事じゃないからね。
 だが、と付け加えるとケルトさんを見ると。

「お前はダメだ、許可出来るのは最低でも少数。従者でもダメだ」

「そ、そんな! 何かあったらどうするんですか!?」

「教師が生徒に負けるかよ、まぁ試験官よりお前は強そうだがな」

 軽い情報整理だったのに、行方不明の学生を捜索するって話になっちゃった。
 この人、さっきもそうだけど。底が見えないわ。

 さてと、とオルドさんはナタリアを見て……呟く。

「お前はどうするんだ?」

「私は……行くわ!」

「そうか、ならケルトも連れていけるな」

 ケルトさんが「え?」と言った。
 オルドさんはニヤッとして、答えた。うん、この人これが狙いだったのね。1人とは言ってないから。意外と計算高い?

「人が守れるのは精々一人だ。お前は、マリアを。俺はナタリアを守らなくちゃな」

「なるほど、護衛として行けば問題ないと」

「そういうことだ、護る奴が多いに越したことはない」

 貴族のお嬢様が捜索に出て、何かあったら問題になるし。
 護るのだって、限界あるものね。

 そう決意して、私達は立ち上がる。何が先に待っていようと。


次は、捜索開始とマリアさんと魔物?

「半魔族の少女は料理と共に」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く