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半魔族の少女は料理と共に

秋雨そのは

36話 仮面の少女

今回少し長くなりました
次話予告変えました


 ふ~ん、ふふ~ん♪
 え? 何をしてるって?
 料理ですよ?

 言いたい事も前と同じく言うことあると思うけど……。
 今の状況を教えるわ。

 私は前と同じく角を隠して……仮面を被ってます。
 なんでかって? バレると不味いからよ。
 次に厨房で調理を全般受け持ってそれぞれ補佐をしてます。

 ツッコミは昨日からの出来事を聞いてからね。

――――――――

 私は特にすることも無く、休暇を取った社会人みたいにボーッとしてる。

 そんな時、私の見回りに来た衛兵が同じく暇そうにしている所に。1人の衛兵が入ってくる。

「おい、暇なんだろ。人手が足りていないから手を貸してくれ」

「ふぁ~、どうしたんだ? 急に、こっちは暇してるってのに」

「そんな事言っている場合じゃない、明日来日する貴族方にお出しするため調理師を探しているが見つからないんだ」

 調理師? ということは、料理人が足りないってことかな?
 もう少し聞き耳立ててみよう。

「この街一番の調理師を当たったが、辞退してしまって。他の場所も尽く断られてしまった」

「それは不味いんじゃないか?」

「あぁだから、衛兵も総動員で探す羽目になっているんだ」

 やってきた衛兵は慌てて、鎧越しにも汗をにじませているのがわかる。
 一方、ここにいた暇そうな衛兵は、他人事のように聞いている。

 ふむふむ、街に結構な腕の人がいた気がするけど、なんでだろう?
 でも死刑まで暇だし、なんとかしてやりたいな~。

「理由を聞いてみたが……」

「どうかしたのか?」

「それがな、おかしな事にみんな口を揃えて言うらしいんだ」

 なんだろう、凄く気になる……。
 全員ってことはそんなに、上手い人か偉い人がいるってことかな?

「『私より料理が上手い人がいるので、修行しているため中途半端な状態でお出しできません』と」

「その人を探せばいいんじゃないか?」

「それがな、貧民街の人らしいんだが、今行方がわからなくなっていて見つけようがないとか」

 そんな人いたかな?
 生きて帰ってこれたら、ナタルさんに聞いてみようかな。
 私より料理上手かったら教えてもらおう。

 それはそれとして、切り出してみよう。

「あ、あの……」

「なんだ?」

「料理でしたら、私出来ますのでお手伝いしますか?」

 そういうと、不思議そうに私の顔を見たが、衛兵2人は向かい合って小声で喋りだした。

「……どうする?」

「……今は人手不足だ、使えるものは使わないと」

「……でも死刑にする大罪人を牢から出し、料理作ったと知らられれば殺されかねないぞ」

 まぁそうだよね~、でも私料理だけは、本気でやるから問題ないんだけどね。
 このままじゃ平行線になるので、こちらが出せるカードはだそう。

「提案ですが、私がここにダミーを作りますので。私は角を隠し、仮面を付けて顔見せないようにして……、どちらかが監視という形で付いてはどうでしょうか?」

「ダミーだと?」

「はい、見た目そっくりの人形を作って置いておきます」

 試しにぶっつけ本番で作ってみる。
 え~っとダミー……分身? ドッペルかな。

「ドッペル」

 じゃ~ん、という形で作れた。
 私にそっくり作られてて、そこらじゅう触ってみる。
 うん、私だ。最初の鏡見た時より、少し痩せたかな?

「すごい……、魔法でそんなことまでできるなんて」

「私に脱走の意思はありませんので、料理させてもらえれば、監視などしてもらって構いません」

「あ、あぁ構わん……、だが聞いていいか?」

 脱走の有無は本当にないし、なんだろう?
 料理できるし、今までやった調理台より高価そう! なんたって貴族だもんね!

「何故貴様……、いや貴女はここまでしてくれるのですか? 捕まえた貴族や、親を殺した同じ人族でしょう」

「私は殺された親を気にしてないわけじゃありませんですが……」

 私は一息付き、内に秘めた事を言った。

「父に人を恨まないでほしいと言われて、私自身たとえ敵であったとしても……料理は食べて美味しいといってもらえれば嬉しいんです」

 そういって、笑顔で言った。

「なんと……、私たちはなんて愚かな……こんな純粋な少女を……殺そうとしていたのか」

「あぁ俺もだ……、どんなに優しい人でも、親を殺されれば恨みもする……だけど彼女はそれすらも感じず。ただ純粋に料理を楽しんでいる」

 衛兵2人は、ホロリと涙を流すと改めて私に言った。

「今、調理師がいないため、貴族の食事を頼みます。明日までの時間が無いため、スタッフ一同を納得させ早急に整える必要があります」

「俺はこのダミーの監視を行う、どうせ動きもしないから俺だけでも構わんだろう」

 衛兵さん、それ面倒だから休みたいって意味じゃないよね?
 スタッフ一同を納得させないとだめよね。団結は大事だもの。


 私は、厨房に移動し。
 各スタッフに紹介をした。

「カールです。この度はよろしくおねがいします」

 名前はそのまま使うと、問題があると思ったので。
 適当な名前で、紹介する。

「「「「「よろしくおねがいします」」」」」

 スタッフは男性3名、女性2名だ。
 料理の経験は、そこそこらしいが役割がそれぞれ違うらしい。

 それぞれ、私の事に付いてひっそり話しているが、聞こえない。
 まぁ、このままじゃ距離が離れたままだから。

「静粛に、カールさんから提案があるそうなので……おねがいします」

「はい、みんなの実力や経験も分かりませんので、私が実際に料理を作り。お食事の時に皆様の事教えてもらえたら嬉しいなと思います」

 5人は驚いていたが、最後には頷き、納得したようにみんな笑顔で迎えてくれた。

 料理は、氷の魔結晶の欠片……もとい冷蔵庫に、余り物があったため振る舞うことにした。
 アルガートのステーキ、ハリグルダ草と野菜の盛り合わせ。

 今、本はエンカに渡しているため、素材の確認も出来ないが。
 食べた食感と素材の旨味を活かして作り出す。


 作る自体は簡単であるため、すぐに作り終えることが出来た。
 特別ソースを作り出しステーキにかける。
 野菜の盛り合わせには、ドレッシングを作り好みに合わせた食べ方にする。

「上手い! 何だこれは、今まで食べたこともない!」

「肉に掛かっているこれはなんだ? 何か液体のようだが」

「野菜の水切りも良くて、この味を付けるドレッシング? もかけると美味しいわ!」

 みんな絶賛だった。
 料理を通して、色々な事を話し。
 友情を深め、互いの事を知った一日だった。

――――――――――――

 それで今に至るという事です。
 朝食を終えて、その後から勝負だから頑張んないとね。


次は、貸した本を返してもらいに行くみたいです

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