半魔族の少女は料理と共に
17話 過去の鎖と謎の男
目指せ完結( *`ω´)
僕は男の後ろを追っていた。
人2人分くらいしかない、狭い道を通り。
角を曲がった時、ふとこちらに振り向いてきた。
「おい、そこの後ろをつけて来てきたの、そろそろ出てきてくれねぇか?」
「やっぱり気づいていたか」
僕は出ていく、男は薄ら笑いでこちらを見る。
――ケルトさん、逃げた方がいいですよ! 貴方じゃ勝てません!――
どういうことだ?
この世界には力の差があるとしたら、純粋な努力と経験だ。
後は己が持っているスキル。
それを持ってしても彼には勝てないのか?
「何故あの2人を見ていたか、聞いていいですか?」
「それは、依頼者があいつを監視しろとの命だからだよ。安心しな、まだ殺せとの命令ははないからな」
依頼者?
やはり裏に誰かが、居るようだが。
この男を信用するつもりがないが……。
「どちらか、答えられるか?」
「それは中々難しい、依頼主が面倒なんでな、述べては良いだろう」
意外と、情報を与えてくれるようだが。
すると彼は、小声で。
「……碧い瞳の方だ」
なるほど、マリアさんは昨日やってきたばかりだから、無いとは思ったけど。
「なら、俺に教える理由はなんだ」
「俺にとってもあの、あのお嬢ちゃんに死なれちゃ困るんでな」
「そこは深くは聞かないでおこう」
男は少し驚いた表情をしたが、すぐに笑った。
「はっはっは! お前は面白いやつだ、おまけだ後もう一つ教えてやるよ」
彼は一息入れ、僕にとって重要なことを口にした。
「近い内に、赤い瞳のお嬢ちゃんをこの街から、出さないと大変な事になるぜ?」
「それはどういう……」
「じゃあな」
彼は、そういうと、闇に消えていった。
彼女の生い立ちに何か関係しているものなのか。
僕は疑問に思った。
もし、マリアさん、彼女の元家が普通の人の家じゃなかったら。
この街に彼女が覚えてない、縁があったら。
「女神さん」
――なんでしょう?――
「マリアさんの出来る範囲でいいので教えてもらっていいですか?」
女性の過去を聞くのは、僕はあまり好きじゃない。
――良いでしょう、ですが幼い頃の話しだけですけど――
それの他にもありそうだけど。
今は彼女の事を知りたい。
――そうですね、ケルトさんが5歳になった時に、襲った家がマリアさんの家なのは知ってますよね?――
そうだ、僕は父に連れられ、殺害を見た時だ。
――なら、その家は何故襲われたでしょう?――
魔族が住んでいるから、でもそれだけじゃ普通に村などは許容してくれるところもあるかもしれない。
でもこの街だったら?
魔族を嫌い、魔物を狩る冒険者がいる場所なら。
――何故冒険者じゃなく、評判の悪い勇者に任せたのか――
その魔族がとてつもなく強いから。
――マリアさんの父親は、森に食料など取る以外は普通の人間の姿で過ごしていたらしいです――
なら何故、気づかれたのか、いや知っていたのか。
――ケルトさんは子爵ってご存知ですよね?――
知っている、貴族の中でも真ん中の地位だ。
何故それを聞くのか……。
――マリアさんの母親は、子爵だったんですよ。その結婚が子爵の人達に好意的じゃなかったら?――
もし、その子爵が絡んでいたとしたら、マリアさんの事、魔族の事を排除してもおかしくない。
お金があれば、勇者でも雇える。魔族なら尚更。
――生まれてきた子供が、角を生えていたら……――
その子供と共に無かったことにすればいい。
子爵の血に魔族が入ったら大変だから。
そして、生まれ育った地は。
――このマルズダマ国で、生まれ育ったとしたら――
彼女の事を知っているかもしれない。
そしてそれは事態が起こる方向で。
僕は、マリアさんが帰ってくるであろう、宿屋に走って戻るのだった。
次は、マリア視点戻ります
僕は男の後ろを追っていた。
人2人分くらいしかない、狭い道を通り。
角を曲がった時、ふとこちらに振り向いてきた。
「おい、そこの後ろをつけて来てきたの、そろそろ出てきてくれねぇか?」
「やっぱり気づいていたか」
僕は出ていく、男は薄ら笑いでこちらを見る。
――ケルトさん、逃げた方がいいですよ! 貴方じゃ勝てません!――
どういうことだ?
この世界には力の差があるとしたら、純粋な努力と経験だ。
後は己が持っているスキル。
それを持ってしても彼には勝てないのか?
「何故あの2人を見ていたか、聞いていいですか?」
「それは、依頼者があいつを監視しろとの命だからだよ。安心しな、まだ殺せとの命令ははないからな」
依頼者?
やはり裏に誰かが、居るようだが。
この男を信用するつもりがないが……。
「どちらか、答えられるか?」
「それは中々難しい、依頼主が面倒なんでな、述べては良いだろう」
意外と、情報を与えてくれるようだが。
すると彼は、小声で。
「……碧い瞳の方だ」
なるほど、マリアさんは昨日やってきたばかりだから、無いとは思ったけど。
「なら、俺に教える理由はなんだ」
「俺にとってもあの、あのお嬢ちゃんに死なれちゃ困るんでな」
「そこは深くは聞かないでおこう」
男は少し驚いた表情をしたが、すぐに笑った。
「はっはっは! お前は面白いやつだ、おまけだ後もう一つ教えてやるよ」
彼は一息入れ、僕にとって重要なことを口にした。
「近い内に、赤い瞳のお嬢ちゃんをこの街から、出さないと大変な事になるぜ?」
「それはどういう……」
「じゃあな」
彼は、そういうと、闇に消えていった。
彼女の生い立ちに何か関係しているものなのか。
僕は疑問に思った。
もし、マリアさん、彼女の元家が普通の人の家じゃなかったら。
この街に彼女が覚えてない、縁があったら。
「女神さん」
――なんでしょう?――
「マリアさんの出来る範囲でいいので教えてもらっていいですか?」
女性の過去を聞くのは、僕はあまり好きじゃない。
――良いでしょう、ですが幼い頃の話しだけですけど――
それの他にもありそうだけど。
今は彼女の事を知りたい。
――そうですね、ケルトさんが5歳になった時に、襲った家がマリアさんの家なのは知ってますよね?――
そうだ、僕は父に連れられ、殺害を見た時だ。
――なら、その家は何故襲われたでしょう?――
魔族が住んでいるから、でもそれだけじゃ普通に村などは許容してくれるところもあるかもしれない。
でもこの街だったら?
魔族を嫌い、魔物を狩る冒険者がいる場所なら。
――何故冒険者じゃなく、評判の悪い勇者に任せたのか――
その魔族がとてつもなく強いから。
――マリアさんの父親は、森に食料など取る以外は普通の人間の姿で過ごしていたらしいです――
なら何故、気づかれたのか、いや知っていたのか。
――ケルトさんは子爵ってご存知ですよね?――
知っている、貴族の中でも真ん中の地位だ。
何故それを聞くのか……。
――マリアさんの母親は、子爵だったんですよ。その結婚が子爵の人達に好意的じゃなかったら?――
もし、その子爵が絡んでいたとしたら、マリアさんの事、魔族の事を排除してもおかしくない。
お金があれば、勇者でも雇える。魔族なら尚更。
――生まれてきた子供が、角を生えていたら……――
その子供と共に無かったことにすればいい。
子爵の血に魔族が入ったら大変だから。
そして、生まれ育った地は。
――このマルズダマ国で、生まれ育ったとしたら――
彼女の事を知っているかもしれない。
そしてそれは事態が起こる方向で。
僕は、マリアさんが帰ってくるであろう、宿屋に走って戻るのだった。
次は、マリア視点戻ります
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