変人だらけの病気持ち主人公

0721

勇者という名のゲスが多過ぎ!!

話歩いていた。

「ティナさん、この世界ってどんな世界なんですか?」
すると彼女は不思議そうに

「世界?  この世界に初めて来たみたいな言い草だねぇ?」

ギクッ誤魔化さないと!


「い、いえ違います!あまりむ、村から出たことが無いもので…あはは」


俺自身、笑顔が引きつっているのが分かってしまう。バレバレなのである。

「あなた〜もしかしてだけど…」


彼女はどこか怪しいという目で確かめるように言おうとする。

「おい!!!ティナ!どこ行った!?」


怒り狂ったような声が進行方向から響いてくる。

誰だ?と前に向き直ると

男女二人がやって来た。

すると、ティナさんは、慌てて二人の元へ向かい、二人と話をしていた。  

男の子の方が何か言うと 、ティナさんが謝っていた。何したんだ?

どうにかして話を盗み聞きできないか…そうだ

『おい!どうして竜を連れて来てない!』
そう叫ぶのは、12歳ぐらいの脂汗だらけで常にハンカチで顔を拭いている男の子だった。

『もしかして殺せなかったの〜?〜?つっかえなぁ、』
見た目は、スタイルが良くて、美人だが、性格が教室で一人はいる、ぶりっ子だ。


明らかに道端に落ちているゴミを見るかのようにティナさんを蔑んでいた。

「申し訳ありません。少し、ミスがありまして…申し訳ありません…」


ティナさんは謝りながら、下唇を噛み締めていた。

(助けてやりたいな。)

『戻ったら罰を与える。それより、あそこにいるアレは何だ?我らを凝視するゴミめ。殺すか』
男の子の方がこちらに殺気を飛ばしてくる。

(多分、貴族なんだろう…見ただけでこれだ。自意識過剰だっての。)

(あれ?前はこんなこと考えた事も無いのに何でだ?)

(それに一人称もぼくから俺に変わった。まぁ、いいかどうでもいい。)

気にする事も無く、俺は、また話を聞き始めようと彼女らを見る。

すると、女の方がこちらと目があった。

服装は、男物のフードを被ってスカートを履いている。多分、美人だと思う。

と思うと、ニヤリと笑う。

『待って〜、服装から見てお金持ちだと思うのよ〜どう?ここは助けたふりして国王に報告する時はあいつのせいにすればいいんじゃないー?』


(前言撤回、どうしようもないクズだった。)


すると男の子が笑いはじめた。

『名案だ!それは。やっぱり君は優秀だ。私の部下にふさわしい。』

彼女は嬉しそうにニコニコしていた…

(違う。あれは、作り笑いだ。あいつの目的は別にあるな。)

俺は気付いていた。

(いや!俺だから気づけたのだ。女の本性を知っている俺だからこそわかる。)

あれは、中1の時、掃除の時間で女子にゴミを運ばされた時だ。手を握られて興奮してまともな判断ができなかった。

戻るとその女子は『なに、勘違いしてんのー?あんたに興味ないから』

あの時俺は、女子は男子を惑わす洗脳じみた能力を持っていることに気づかされてしまった。

その時の顔と全く一緒だ。男の子は洗脳されている。気付いてしまった。

『ありがたきお言葉です。それでティナ。呼んで来て事情を話して来てちょうだい。私はその間、中でマモルと   お話  をしているから」

お話の部分を強調するあたり本当に洗脳してるんだろうな。

『はい、わかりました。キョウコ様』

彼女は、トボトボと歩いてくる。

「あの!助けられた身なので王国でお礼をしたいのですが、お越ししていただけないでしょうか?」

彼女は祈るようにして強く瞼を閉じていた。

「…はぁ」

彼女はビクッとする。

可愛い。いじりたいが我慢するか。

「まぁ、いいですが、何で行くのですか?」
彼女は喜ぶように飛び跳ねている。

(可愛い)

「ありがとうね!!レンさん!!あっ移動手段ね。向こうに馬車があるからそちで私が運転するわ。」

なるほど、俺はいろいろ情報が欲しい。なら、俺ができることは一つだけ。

「条件が二つある。」

彼女は、真剣に聞いてくれている。

「…俺をティナさんの」
彼女の顔が少し赤くなる気づいたようで、喉を鳴らす。

「ティナさんの隣に座らしてください。」

ティナさんは顔を真っ赤にしながら、モジモジして。

「不束者だし、あまり…その得意じゃないから…ちゃんと連れってよね。」

ん?連れてく?

「え?ティナさんが運転するのでは?
そっちの話しやすい方が話しやすいから頼んだのですが?」

彼女は数秒の間口を開けて目を点にしていたが、一つ咳払いをする。

「こほん…悪かったわね。少し思い違いをしていたわ。」

どうすれば、俺が運転するはめになるんだが、

「それで、もう一つは?」

彼女は真剣な眼差しでこちらを見てくる。こちらとしてはとてもたわいな事なのにそんなに真剣になられても、

「えっとですね。これからはどちらもk「早く戻らんか!!」」

「「…」」

「この話はまた別の日にでも」

「え、ええ。そうね」
彼女は少し残念そうだ。

(ごめんなさい。)


謝りたい気持ちになってしまった。

俺はこうして王国とやらに向かうのだった。






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