喰べられた私。
1
ある国の端の端の村。
それが、私が今住んでいる村だ。少し前までは緑が生い茂り、国の役人に目をつけられることなく、食糧不足にも陥ってなかった。
国にとっては、『あってもなくても良い村』というところか。土地としては少しでも増やしたいところだと思うが…。この村は小さい。それでも土地は土地だが。
まぁそんなこんなで暮らしていた。の、だが。
この年は大干ばつに見舞われ、水不足に陥っていた。そのため、畑や田は枯れ、川や井戸も乾いていた。
「どうすればいいんだ…」
そんな声を何回も聞いたし、村の頭領達が話し合っているところを見たこともある。
でも私には関係ない。
何故かって?
それは。
「おまえのせいだ!」
「お前が村に来てからこんなことが起こったんだ」
私は今、瀕死状態であるためだ。
暴力を振るわれているから、死にかけている。
私、舞蝶(あげは)は親に捨てられ、義親に拾われ育てられていた。…育てられていた、と言ったら語弊があるか。拾われたが…それだけだった。親がいない、髪の色が黒ではない私。そのためだろう、嫌われているのは。
親(親か?)に変わり、私を育ててくれたのは、とあるおじいさんだ。
名前も、おじいさんがつけてくれた。でもその時、言われたことがある。
「真の名を大事にしなさい」
真の名。
それはなんだろうと思って聞いたが、答えてくれなかった。ただ、
「舞蝶は本当の名前ではないからね」
とだけ言われた。
こんな記憶を今更思い出しているのは死にかけているからだろうか。この村の人々に忌み嫌われている私が、ほのぼのと暮らせるはずがないのは分かっていたが…この死に方はいやだな。かっこ悪い。
まぁ、おじいさんの元に行けるのならいいか…。
もう死んでしまったおじいさんの元へ。
「待て!やめろ!」
そんな声が聞こえて、うっすら目を開けた。
何だよ、静かに死なせてくれよぅ。なんてね。
そんなことを思いながら声の方に目を向けると。
「と…りょ、う…」
頭領だった。
頭領は険しい目をしながら私の方へ来た。
そして私を布で包み、なにかにのせた。
そこからの記憶はない。
目覚めたところは布団の上。…??
しかも私の身体は治療されていた。何でだ?
「おい」
突然声をかけられる。誰?
「…?」
私に声をかけたのは、頭領だった。
「具合はどうだ」
「大丈夫、です。」
「…知っていると思うが…この村は今危機にさらされている」
「はい、」
なぜその話を私にする?
「それで…生贄を出すことに決めた。」
あぁ、なんだ。そういうことか。
「…それが私なんですか」
「あぁ。異論は認めん」
「大丈夫です。異論なんてありません」
私が迷いもなくそう答えると、頭領は少し驚いたような顔をしてから、気味悪そうに顔を顰め出ていった。
まぁ、私の扱いなんてこんなものだ。
だから生贄なのだろう。
村のハズレには洞窟があって、そこにはこの村を守ってくれているという龍がいるらしい。…こんな小さい村なのにな。
その龍の生贄が私。ということだろうな。
龍に食べられるのか…何匹いるんだ?やはり1匹か?私一人で足りるよな?…なんて。
そんなことを考えていると、服やらなんやらを持った二人の女が入ってきた。
一人の女は私の服を脱がせ体を水で洗い、それから聖水で清めていた。
何なんだ、急に。
もう一人の女は、持ってきた薄いすける絹の服(絹の服なんて初めてだ!)に着替えさせ、そのままだと体がすけてしまうので、その上から紫色の薄い絹の服をかぶせ、またさらにその上から赤色の薄い絹の服をかぶせた。
(…おおお)
そして装飾をつけはじめた。私の下ろしていた髪は結い、金色の輪っか?をかぶせた。
そして服にも金色のものや、宝石などを付け始めた。これは豪華すぎやしないか?私なんかに。
化粧も施しはじめる女。薄く白粉?をはたき、唇に紅を伸ばす。化粧なんて最初で最後だ…。
「道はわかるね?」
唐突に話しかけられる。洞窟までの道か?
それなら何度も近寄ったことがあるから分かる。
ので、私は頷いた。
「それじゃあ、行ってきなさい。抵抗はしないこと。必ず食べられるんだよ」
「はい」
必ず食べられるんだよ、だって。変なのー、無理やり自分を食べさせるってことかなぁ。
ま、いいや。
しゅっぱーつ!
くろです。
拙い文章で申し訳ありません。
少しでも良くなるよう努力しますので、あたたかい目でみていただければと思います。
そしてこれから舞蝶も私もキャラ崩壊します。(断言)
駄文本当にすみませんん…(泣)
それが、私が今住んでいる村だ。少し前までは緑が生い茂り、国の役人に目をつけられることなく、食糧不足にも陥ってなかった。
国にとっては、『あってもなくても良い村』というところか。土地としては少しでも増やしたいところだと思うが…。この村は小さい。それでも土地は土地だが。
まぁそんなこんなで暮らしていた。の、だが。
この年は大干ばつに見舞われ、水不足に陥っていた。そのため、畑や田は枯れ、川や井戸も乾いていた。
「どうすればいいんだ…」
そんな声を何回も聞いたし、村の頭領達が話し合っているところを見たこともある。
でも私には関係ない。
何故かって?
それは。
「おまえのせいだ!」
「お前が村に来てからこんなことが起こったんだ」
私は今、瀕死状態であるためだ。
暴力を振るわれているから、死にかけている。
私、舞蝶(あげは)は親に捨てられ、義親に拾われ育てられていた。…育てられていた、と言ったら語弊があるか。拾われたが…それだけだった。親がいない、髪の色が黒ではない私。そのためだろう、嫌われているのは。
親(親か?)に変わり、私を育ててくれたのは、とあるおじいさんだ。
名前も、おじいさんがつけてくれた。でもその時、言われたことがある。
「真の名を大事にしなさい」
真の名。
それはなんだろうと思って聞いたが、答えてくれなかった。ただ、
「舞蝶は本当の名前ではないからね」
とだけ言われた。
こんな記憶を今更思い出しているのは死にかけているからだろうか。この村の人々に忌み嫌われている私が、ほのぼのと暮らせるはずがないのは分かっていたが…この死に方はいやだな。かっこ悪い。
まぁ、おじいさんの元に行けるのならいいか…。
もう死んでしまったおじいさんの元へ。
「待て!やめろ!」
そんな声が聞こえて、うっすら目を開けた。
何だよ、静かに死なせてくれよぅ。なんてね。
そんなことを思いながら声の方に目を向けると。
「と…りょ、う…」
頭領だった。
頭領は険しい目をしながら私の方へ来た。
そして私を布で包み、なにかにのせた。
そこからの記憶はない。
目覚めたところは布団の上。…??
しかも私の身体は治療されていた。何でだ?
「おい」
突然声をかけられる。誰?
「…?」
私に声をかけたのは、頭領だった。
「具合はどうだ」
「大丈夫、です。」
「…知っていると思うが…この村は今危機にさらされている」
「はい、」
なぜその話を私にする?
「それで…生贄を出すことに決めた。」
あぁ、なんだ。そういうことか。
「…それが私なんですか」
「あぁ。異論は認めん」
「大丈夫です。異論なんてありません」
私が迷いもなくそう答えると、頭領は少し驚いたような顔をしてから、気味悪そうに顔を顰め出ていった。
まぁ、私の扱いなんてこんなものだ。
だから生贄なのだろう。
村のハズレには洞窟があって、そこにはこの村を守ってくれているという龍がいるらしい。…こんな小さい村なのにな。
その龍の生贄が私。ということだろうな。
龍に食べられるのか…何匹いるんだ?やはり1匹か?私一人で足りるよな?…なんて。
そんなことを考えていると、服やらなんやらを持った二人の女が入ってきた。
一人の女は私の服を脱がせ体を水で洗い、それから聖水で清めていた。
何なんだ、急に。
もう一人の女は、持ってきた薄いすける絹の服(絹の服なんて初めてだ!)に着替えさせ、そのままだと体がすけてしまうので、その上から紫色の薄い絹の服をかぶせ、またさらにその上から赤色の薄い絹の服をかぶせた。
(…おおお)
そして装飾をつけはじめた。私の下ろしていた髪は結い、金色の輪っか?をかぶせた。
そして服にも金色のものや、宝石などを付け始めた。これは豪華すぎやしないか?私なんかに。
化粧も施しはじめる女。薄く白粉?をはたき、唇に紅を伸ばす。化粧なんて最初で最後だ…。
「道はわかるね?」
唐突に話しかけられる。洞窟までの道か?
それなら何度も近寄ったことがあるから分かる。
ので、私は頷いた。
「それじゃあ、行ってきなさい。抵抗はしないこと。必ず食べられるんだよ」
「はい」
必ず食べられるんだよ、だって。変なのー、無理やり自分を食べさせるってことかなぁ。
ま、いいや。
しゅっぱーつ!
くろです。
拙い文章で申し訳ありません。
少しでも良くなるよう努力しますので、あたたかい目でみていただければと思います。
そしてこれから舞蝶も私もキャラ崩壊します。(断言)
駄文本当にすみませんん…(泣)
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