いきなり世界救えって言われても

リノル

18 突然の告白【後編】

雅人のオリジナル魔法『烈火大輪』、カルト・フォルストの仲間入り、そして結界!今話決着!

「さぁここがリアリス嬢の囚われている場所だぜ」
「これが結界か…。」
(ネオン、どうだわかるか?)
[Ans,確証にまではいきませんがこの形状恐らく【ウォール】というスキルが行使されています。効力として自身を守るための壁や結界を発動するものです。魔力の量で結界の強度が決まりますが、このスキルで消費する魔力は0です]
は?それって魔力が異常に高い相手だと壊すこと無理じゃね?
[Yes]
「どうやって壊すか」
[Ans,スキルによる破壊または敵の魔力量よりも大きい魔力で壊す事が結界を破壊する手立てとなります]
結構きついこと言いますねぇ先生。
「相手の魔力量を把握していないのに全力で割ったとしても、その後の戦闘に問題があるんだよな…」
「ん?この結界を壊せばいいんだよな?」
「あぁ、そうだよ。なんか方法でもあんのか?」
「あるけど、1分時間貰ってもいいか?」
「あぁ、破れるならそうしてくれ」
「わかった、じゃあいくぜ! 」
カルトがそう言うと力を込め始めた。
「なんだ?何しようとしてんだ?」
「ちっと待っててくれ」
「ほいほい」
……………,1分後
「よっしゃ!やるぜ『デストラクタ』!」
カルトが力を込めた左拳が結界を殴った。
その瞬間、結界が崩れていった。
「はぁ?!なんだよそれ!」
「はぁはぁ…。これはスキル『デストラクタ』能力は指定したものや事象ならあらゆるものを破壊する」
「そんなスキルがあるんかよありかよ…。ってそれなんでさっき使わなかったんだよ!」
「それは使わなかったんじゃなくて使えなかったんだ」
「それってスキルのハンデ的なあれか?」
「あぁ、この『デストラクタ』は俺がどういうのか知ってなきゃ使えない。だからお前のオリジナル魔法には使えなかったんだ。それにこれは1日1回ぐらいが限度だし、これを使うと代償として使った部位が相手の力に応じてしばらく動かなくなるんだよ。結構リスキーなスキルなんだよ」
「なるほどな」
確かにあらゆる防御技に対して有効だがハンデとして体の一部を代償にするのは痛いな。だが、今回はそのスキルに助けられたわけだ。ありがたい。っていうか俺の周りの奴らのスキルやばくないっすか?
詠唱破棄できるスキルに、魔力量によって強度が変わる消費魔力0の結界スキル、さらにはどんなものでも1度だけ破壊するスキル。どんだけチート性におびてんだよ!まぁ考えても意味ねーか。今はとりあえず…
「そんじゃ急ぐとするか!」
「おう!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ここか!」
『くふふ、よくぞここまで来ましたね!』
「ああっ!雅人っ!」
「リア!今助けるぞ!」
「ほう、私を無視しないでほしいな!」
「きゃあ!何するの?!」
「無論、人質ですよ。貴方は金なるものですからね」
「あのさぁ、お前らなんなん?リアの事金としか言ってねぇけど?」
「「「えっ?」」」
ん?俺なんか言ったか?
そしてネオンさん?ため息みたいな声出さないでくれます?
「ま、雅人?知らなかったんですか?」
「お前、あいつのことなんも知らないのか?」
「ん?そうだけど。だって昨日会ったばっかなんだし知るわけないじゃん」
「はぁ、こいつには呆れましたよ…。リアリス嬢、貴方も貴方ですよ。彼に何も教えてないのですね」
「……」
「リアリス嬢が、そんなに話したくないのなら私から話す事にしましょうか」
「なっ!やめて!」
「リアリス嬢は【アステリア王国】の王女・・なのですよ!」
は?あいつそんな偉い奴なのか?
[Yes,正確には第三王女です ]
「あっ、そうなのね」
「おや?何やら興味なさそうで。なら邪魔しないでくれませんかね!」
その男は雅人に向かって襲ってきた!
が、
「そんなん食らうかよ」
雅人は男の剣を弾き返した。
「くっ!貴方は彼女の何が目的なんですか!金ですか!体ですか!それとも権力ですか!」
「生憎だがそんなものには興味ねぇよ!」
「じゃ、じゃあなんで…」
「助けてぇから。そんなもんで充分だろ!」
「ふっ、呆れましたよ。じゃあ死んでいただきます!『ウォール』!」
「あっ、あれは!」
「くふふ、どうやら私の結界は彼が壊したようですがどうやらもう無理のようですねいったいどうしますか!」
[Ans,野郎のスキルはとっくに解析済みです!譲渡で奪っちまいましょう!]
ネオンさん?なんかヤンキーっぽいすよ
でも、アイツを倒すのに『譲渡』は使わねぇ。倒した後には奪うけどさ…。
[Que,じゃあどうやりますか?]
違うやり方で『譲渡』を使うとしよう。そのためには…
「リア!すぐ助けてやるから借りるぞ!」
「!どうぞ使ってください!」
『譲渡』、リアのスキル『魔女の反則』を俺に!
そして
「『譲渡』、俺の刀に雷魔法を!」
雅人の日本刀に紫色の雷が纏う。
[err,主!それは危険です!魔剣でもない刀にそのような事をするのは!刀が壊れます!]
「そんときゃそん時だ!」
「ほう、この結界を見てまだやろうと言うのですかいいでしょう!かかってきなさい!」
「あぁ、そうさせてもらう!『疾風電火』!」
「なっ!あれは風魔法と雷魔法の融合魔法か!」
「くらえ!居合型『紫電断絶』!」
「くっ!けっ、結界が!崩れるだと!」
「砕けろ!」
バリンッ!!
結界が砕け、男を斬った!
「ぐはぁっ!くそっこんな所でこんな無欲なやつにぃ!」
「あのなリアがどこの誰だろうとリアはリアなんだよ!王女だとか関係ねぇんだよ」
「ふっ、本当に呆れましたよ…」
男は倒れた。
「リア!待たせたな。」
「すみません…。私雅人を騙すようなことをして…」
「いや、いいよ。俺は気にしてないんだし。言ったろリアはリアだって。じゃあ行くか?」
「!!はい!これからもお願いします!」
「あぁよろしくなリア」
こうして『リアリス・ソリュージュ・アストリア』の救出劇が幕を閉じた。

ようやくこの話に終止符を打つことができました!
次回からはこの話で曖昧になったところも含めて話していきたいですね。




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