異世界はチートなカードで乗り切ろう!?
62.ハルト VS リヴィア
『さあ、1年の部決勝トーナメント第8試合は、ハルト=アルフォード対リヴィア=イクラスです!こちらもまた大規模な法撃戦となることが予想されます!』
「まさか、最初からハルトと当たるなんて、クジ運ないわね…」
「15分の1ですからね。誰が相手でも結果は変わりませんよ」
「あら、随分と余裕じゃない」
「えぇ、誰が相手でも負けるつもりはありませんよ。負けたらフィレリアさんに何されるかわからないですからね」
ハルトはそう言って乾いた笑みを浮かべた。
「両者見合って!……試合、開始!」
開始の合図と共に両者は詠唱しながら距離を詰めていく。一般的な魔導士の戦い方とあまりにも違いすぎるその行動に観客は度肝を抜かれた。
先に攻撃を放ったのは当然ながらハルトである。
「【ウィンドボール】【エアカッター】」
2つの風魔法に加えて自身も加速させながら一気に間合いを詰め、魔法の対処におわれているリヴィアに斬り掛かる。
「抜刀術、一ノ太刀【横薙ぎ】!」
「くっ、【アイアンウォール】!」
ギィィンッ!
ハルトの斬撃は地面から現れた鉄の壁に阻まれ、リヴィアには届かなかった、が
「なんで半分くらいまで切れてるのよ!」
「あれ、おかしいですね。少し魔力を通せばこの程度の鉄板は切れたと思ったのですが…」
ハルトは気付いていないが、ハルトにとっての"少し"は並の人間の魔力総量に等しい。そのため、この世界であっても厚さ30cm、幅2mもの分厚い鉄板を途中までとはいえ刃を通すことが出来る者などほぼ居ない。
「切りにくくなったってことはあんたの知識のおかげね!」
「そういう事ですか…ではもう少し魔力の量を多くしてみましょうか」
「ちょ、今のが全開じゃないの?!」
「いえ、まだ全開は出していませんよ。2割程ですね」
「ほんっっっっとおかしいわね!」
「全力を出してもまだフィレリアさんには届かないんですけどね 」
「はぁ、意味がわからないわ」
ハルトやその師であるフィレリアの底知れぬ強さに驚愕する。
「けど、せめて【空間魔法】くらいは引き出してあげるわ!」
「えぇ、楽しみにしてますよ」
リヴィアの強みは全ての基本属性を使うことが出来る点にある。しかし、今までは魔力操作が上手くいかず、その長所が活かせないでいた。ハルトの特訓により魔力操作は克服することが出来た。魔力操作を克服することにより、数ヶ月前よりも遥かに戦術の幅が広がった。そんな彼女をもってしてもハルトが本気を出すことは無い。それほどまでにハルトとクラスメイトとの実力には差があった。
「いきますよ。抜刀術、一ノ太刀【横薙ぎ】」
今度は先程よりも丁寧に魔力を込め、さらに素早く抜刀した。
リヴィアは【エアクッション】を使い、斬撃の威力を横に飛ぶエネルギーに変換してハルトから距離を取る。
「危ないわね!さっきよりも早いじゃない!」
「それをよけられているのでなんとも言えないのですが…」
「驚いたでしょ?私なりの回避術よ。まあ、斬撃にも対応できるかは賭けだったのだけれど…」
「そうですか。では次はもっと別の攻め方にしましょう【魔纏い】」
そう言って【魔纏い】を発動し、リヴィアの反応速度を上回るスピードで動き回る。どこから攻撃が来るかわからないため、どうしてもその場から動けないでいた。
「どこから…っ?!【アイアn」
気付いた時にはすでに攻撃モーションに入り、詠唱が終わる前に殴り飛ばして戦闘不能にした。攻め方を変えると言っていたがようはハルトの圧倒的なステータスによるゴリ押しである。
「そこまで!勝者、ハルト!」
『つ、強い!強すぎる〜!最後の一撃までの動きが全く見えませんでした!ここまで差があるのか?!これは他学年の先輩方との手合わせが楽しみです!』
お久しぶりです。ちょっと忙しかったのと戦闘シーンが思い浮かばなかったのとで1ヶ月も空いてしまいました。闘技祭はダラダラやっても仕方ないのでサクッと終わらせたいですね…来月は2~3話更新したいと思います。
お気に入り登録者様が256人、イイネが504件になりました。ありがとうございます。
「まさか、最初からハルトと当たるなんて、クジ運ないわね…」
「15分の1ですからね。誰が相手でも結果は変わりませんよ」
「あら、随分と余裕じゃない」
「えぇ、誰が相手でも負けるつもりはありませんよ。負けたらフィレリアさんに何されるかわからないですからね」
ハルトはそう言って乾いた笑みを浮かべた。
「両者見合って!……試合、開始!」
開始の合図と共に両者は詠唱しながら距離を詰めていく。一般的な魔導士の戦い方とあまりにも違いすぎるその行動に観客は度肝を抜かれた。
先に攻撃を放ったのは当然ながらハルトである。
「【ウィンドボール】【エアカッター】」
2つの風魔法に加えて自身も加速させながら一気に間合いを詰め、魔法の対処におわれているリヴィアに斬り掛かる。
「抜刀術、一ノ太刀【横薙ぎ】!」
「くっ、【アイアンウォール】!」
ギィィンッ!
ハルトの斬撃は地面から現れた鉄の壁に阻まれ、リヴィアには届かなかった、が
「なんで半分くらいまで切れてるのよ!」
「あれ、おかしいですね。少し魔力を通せばこの程度の鉄板は切れたと思ったのですが…」
ハルトは気付いていないが、ハルトにとっての"少し"は並の人間の魔力総量に等しい。そのため、この世界であっても厚さ30cm、幅2mもの分厚い鉄板を途中までとはいえ刃を通すことが出来る者などほぼ居ない。
「切りにくくなったってことはあんたの知識のおかげね!」
「そういう事ですか…ではもう少し魔力の量を多くしてみましょうか」
「ちょ、今のが全開じゃないの?!」
「いえ、まだ全開は出していませんよ。2割程ですね」
「ほんっっっっとおかしいわね!」
「全力を出してもまだフィレリアさんには届かないんですけどね 」
「はぁ、意味がわからないわ」
ハルトやその師であるフィレリアの底知れぬ強さに驚愕する。
「けど、せめて【空間魔法】くらいは引き出してあげるわ!」
「えぇ、楽しみにしてますよ」
リヴィアの強みは全ての基本属性を使うことが出来る点にある。しかし、今までは魔力操作が上手くいかず、その長所が活かせないでいた。ハルトの特訓により魔力操作は克服することが出来た。魔力操作を克服することにより、数ヶ月前よりも遥かに戦術の幅が広がった。そんな彼女をもってしてもハルトが本気を出すことは無い。それほどまでにハルトとクラスメイトとの実力には差があった。
「いきますよ。抜刀術、一ノ太刀【横薙ぎ】」
今度は先程よりも丁寧に魔力を込め、さらに素早く抜刀した。
リヴィアは【エアクッション】を使い、斬撃の威力を横に飛ぶエネルギーに変換してハルトから距離を取る。
「危ないわね!さっきよりも早いじゃない!」
「それをよけられているのでなんとも言えないのですが…」
「驚いたでしょ?私なりの回避術よ。まあ、斬撃にも対応できるかは賭けだったのだけれど…」
「そうですか。では次はもっと別の攻め方にしましょう【魔纏い】」
そう言って【魔纏い】を発動し、リヴィアの反応速度を上回るスピードで動き回る。どこから攻撃が来るかわからないため、どうしてもその場から動けないでいた。
「どこから…っ?!【アイアn」
気付いた時にはすでに攻撃モーションに入り、詠唱が終わる前に殴り飛ばして戦闘不能にした。攻め方を変えると言っていたがようはハルトの圧倒的なステータスによるゴリ押しである。
「そこまで!勝者、ハルト!」
『つ、強い!強すぎる〜!最後の一撃までの動きが全く見えませんでした!ここまで差があるのか?!これは他学年の先輩方との手合わせが楽しみです!』
お久しぶりです。ちょっと忙しかったのと戦闘シーンが思い浮かばなかったのとで1ヶ月も空いてしまいました。闘技祭はダラダラやっても仕方ないのでサクッと終わらせたいですね…来月は2~3話更新したいと思います。
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