異世界はチートなカードで乗り切ろう!?
54.模擬戦を終えて
模擬戦を終えてクラスメイト達が感じたのはハルトとの圧倒的な力の差であった。
「ぜんぜん歯が立たなかった…」
「俺らよりきつい練習してて、回復もしてないはずなのにあれだもんな…」
そんな感想を漏らしているとシストリナがやってきて、
「これは当然の結果よ。ハルトは6歳の頃から4年間フィレリアの鬼のような練習メニューをしていたのよ?そんな人に少し鍛錬した程度の私たちが勝てるわけがないでしょう?」
「それはそうだけどよ…」
地獄のような鍛錬をしてきたとはいえ元から持っている才能が違いすぎると、そう言いたいのだろう。
「はぁ、しかたないわね。あなた達にハルトのこれまでの鍛錬の様子を見せてあげるわ」
シストリナはそう言って魔眼を発動する。最近になって、記憶を他人にも見せることができるようになっていた。
その過酷な記憶を見せられ、クラスメイト達は絶句した。
「魔力底上げするためにひたすら魔法ぶっぱなしてポーション無理やり飲まされて…」
「水分でお腹タプタプの状態で体動かすわ、動けないところをタコ殴りにされるわ…もはや虐待だぞこれ…」
「時々、本気で逃げ出してやがる…」
「わかったでしょう?今のハルトに追いつくなら私達はあれ以上のことをしなければならないの。元々の才能と…ンガッ?!」
綺麗に締めようとしたシストリナの脳天にチョップ(軽め)をお見舞する。
ハルトは軽めだと思っているが、そこそこ鈍い音が響いており、シストリナは頭を抱えうずくまっている。
「リナ、変なことを言わない。自分で言うのもあれだけど魔力は元からありえないほど多いし、ずるいところはあるからね」
「ハルトったら酷いですわ。こんなか弱い乙女を殴るなんて…」
そう言いながら白々しい演技をする。
「なんですかその白々しい演技は…」
「何となくやってみたかっただけよ。さて、おふざけはこれくらいにしましょう。今からあなた達に選択肢をあげるわ」
シストリナはいきなり真面目な話に切りかえた。
「選択肢…?」
「そうよ。ただし、王国に死ぬまで仕える必要があるわ」
「リナ様、それは私達が勝手に決めていいことではないかと…それに、私もリナ様以外にアレを教える気もないのですが…」
「報告なんて事後報告で充分よ。ハルトに拒否権なんてあると思っていたの?」
「そ、そんなぁ…」
事後報告で充分とかそれ俺が怒られるやつだから…
「王国に一生仕えて俺らは何を手に入れられるんだ?」
「ハルトの中にある異常な力の一部、とだけ言っておきましょう」
その話を聞いた時、クラスメイト達は息を飲んだ。自分もハルトのような魔法が使える可能性が与えられる。王国に一生仕うという縛りはあるが逆に食うには困らないということでもある。
だが、ムルドフはそこを怪しんだ。
「待ってくれ。そしたらシストリナ様達の利益は何がある?それに、そんな好待遇はありえないだろう?」
シストリナはくすりと微笑むと
「そうね、王国としては戦力の大幅な拡大、私達には真の意味でのハルトの理解者が増える、ってところかしら。それに、これは好待遇でもなんでもないわ。もしも王国を裏切ろうとすれば…」
そこで一泊の間をおいて、恐怖を煽るかのような顔を作り…
「こうよ」
自身の首に手を当て軽く叩く。それだけで意味は通じるだろう。現に顔が青ざめているものがチラホラ見受けられる。
「それに、ハルトと一緒に危険な任務に行ってもらうこともあるわね。それでも今よりはるかに強い力を手に入れられるし生活の心配もしなくて済むというメリットの方が大きいと思うのだけれど。直ぐに答えを出せとは言わないわ。1週間は待ってあげる。どうするかは各々の自由よ」
ハルトはもう諦めた目で止めることなくひたすらシストリナを見ているだけだった。
「というわけでお父様、5年後にハルトを部隊長とした新たな国王直轄の騎士部隊を創設して欲しいの」
「うむ、大変素晴らしい働きをしたな。シストリナ」
シストリナの突然の無茶ぶりに一切否定せず受け入れるレスティア。
「いや簡単に許可出してんなよ?!」
思わず素の喋り方で突っ込んでしまった。
「5年後ならば予算もお主の騎士部隊の案も余裕で通るじゃろ。どうせ色々と手柄を立てて納得させるのは充分なくらいになっているはずだろうて」
が、レスティアは軽く流す。しかし、何としてもやめて欲しいハルトはなおも食い下がる。
「それにまだ、彼らの答えも聞いていませんし…」
「ほとんどハイと言うだろう」
「いえ、しかし…」
「この期に及んで往生際が悪いわよ」
「あれだけの力を見せつけられてそれを教えて貰えるとなれば断るものはいないだろう」
そう言って押し切られてしまった。
なお、後日Sクラスの全員が「ご指導お願いします!」と言ってきて、ハルトは頭痛と腹痛に暫く悩まされることとなった。
コミケ、無くなっちゃいましたね…
とりあえず、頒布物しあげてたんでちょっと間が空いてしまいました(建前)全然お話思いつかない挙句新作が降ってきたのでそっちやっちゃいました(本音)
コミケという楽しみを奪いやがって…コロナ許すまじ…(^ω^#)
ゴールデンウィーク明けまで学校休みになりました。学校行きたひ…(^p^)
お気に入り登録者様が240人、イイネが383になりました。ありがとうございます。
よく分からない話になって申し訳ありませんでした(DO☆KE☆ZA)
読み返していて引っかかる点があったので修正しました(6/13)
「ぜんぜん歯が立たなかった…」
「俺らよりきつい練習してて、回復もしてないはずなのにあれだもんな…」
そんな感想を漏らしているとシストリナがやってきて、
「これは当然の結果よ。ハルトは6歳の頃から4年間フィレリアの鬼のような練習メニューをしていたのよ?そんな人に少し鍛錬した程度の私たちが勝てるわけがないでしょう?」
「それはそうだけどよ…」
地獄のような鍛錬をしてきたとはいえ元から持っている才能が違いすぎると、そう言いたいのだろう。
「はぁ、しかたないわね。あなた達にハルトのこれまでの鍛錬の様子を見せてあげるわ」
シストリナはそう言って魔眼を発動する。最近になって、記憶を他人にも見せることができるようになっていた。
その過酷な記憶を見せられ、クラスメイト達は絶句した。
「魔力底上げするためにひたすら魔法ぶっぱなしてポーション無理やり飲まされて…」
「水分でお腹タプタプの状態で体動かすわ、動けないところをタコ殴りにされるわ…もはや虐待だぞこれ…」
「時々、本気で逃げ出してやがる…」
「わかったでしょう?今のハルトに追いつくなら私達はあれ以上のことをしなければならないの。元々の才能と…ンガッ?!」
綺麗に締めようとしたシストリナの脳天にチョップ(軽め)をお見舞する。
ハルトは軽めだと思っているが、そこそこ鈍い音が響いており、シストリナは頭を抱えうずくまっている。
「リナ、変なことを言わない。自分で言うのもあれだけど魔力は元からありえないほど多いし、ずるいところはあるからね」
「ハルトったら酷いですわ。こんなか弱い乙女を殴るなんて…」
そう言いながら白々しい演技をする。
「なんですかその白々しい演技は…」
「何となくやってみたかっただけよ。さて、おふざけはこれくらいにしましょう。今からあなた達に選択肢をあげるわ」
シストリナはいきなり真面目な話に切りかえた。
「選択肢…?」
「そうよ。ただし、王国に死ぬまで仕える必要があるわ」
「リナ様、それは私達が勝手に決めていいことではないかと…それに、私もリナ様以外にアレを教える気もないのですが…」
「報告なんて事後報告で充分よ。ハルトに拒否権なんてあると思っていたの?」
「そ、そんなぁ…」
事後報告で充分とかそれ俺が怒られるやつだから…
「王国に一生仕えて俺らは何を手に入れられるんだ?」
「ハルトの中にある異常な力の一部、とだけ言っておきましょう」
その話を聞いた時、クラスメイト達は息を飲んだ。自分もハルトのような魔法が使える可能性が与えられる。王国に一生仕うという縛りはあるが逆に食うには困らないということでもある。
だが、ムルドフはそこを怪しんだ。
「待ってくれ。そしたらシストリナ様達の利益は何がある?それに、そんな好待遇はありえないだろう?」
シストリナはくすりと微笑むと
「そうね、王国としては戦力の大幅な拡大、私達には真の意味でのハルトの理解者が増える、ってところかしら。それに、これは好待遇でもなんでもないわ。もしも王国を裏切ろうとすれば…」
そこで一泊の間をおいて、恐怖を煽るかのような顔を作り…
「こうよ」
自身の首に手を当て軽く叩く。それだけで意味は通じるだろう。現に顔が青ざめているものがチラホラ見受けられる。
「それに、ハルトと一緒に危険な任務に行ってもらうこともあるわね。それでも今よりはるかに強い力を手に入れられるし生活の心配もしなくて済むというメリットの方が大きいと思うのだけれど。直ぐに答えを出せとは言わないわ。1週間は待ってあげる。どうするかは各々の自由よ」
ハルトはもう諦めた目で止めることなくひたすらシストリナを見ているだけだった。
「というわけでお父様、5年後にハルトを部隊長とした新たな国王直轄の騎士部隊を創設して欲しいの」
「うむ、大変素晴らしい働きをしたな。シストリナ」
シストリナの突然の無茶ぶりに一切否定せず受け入れるレスティア。
「いや簡単に許可出してんなよ?!」
思わず素の喋り方で突っ込んでしまった。
「5年後ならば予算もお主の騎士部隊の案も余裕で通るじゃろ。どうせ色々と手柄を立てて納得させるのは充分なくらいになっているはずだろうて」
が、レスティアは軽く流す。しかし、何としてもやめて欲しいハルトはなおも食い下がる。
「それにまだ、彼らの答えも聞いていませんし…」
「ほとんどハイと言うだろう」
「いえ、しかし…」
「この期に及んで往生際が悪いわよ」
「あれだけの力を見せつけられてそれを教えて貰えるとなれば断るものはいないだろう」
そう言って押し切られてしまった。
なお、後日Sクラスの全員が「ご指導お願いします!」と言ってきて、ハルトは頭痛と腹痛に暫く悩まされることとなった。
コミケ、無くなっちゃいましたね…
とりあえず、頒布物しあげてたんでちょっと間が空いてしまいました(建前)全然お話思いつかない挙句新作が降ってきたのでそっちやっちゃいました(本音)
コミケという楽しみを奪いやがって…コロナ許すまじ…(^ω^#)
ゴールデンウィーク明けまで学校休みになりました。学校行きたひ…(^p^)
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読み返していて引っかかる点があったので修正しました(6/13)
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