攻略対象外だけど、好きなんです!
17 「目覚め」
「あ、れ……?ここは……?」
 目を覚ますと、私は私の部屋にいた。
 私が起きたことに気づいたのか、愛日梨ちゃんと菜々香ちゃんが私の顔をのぞいてくる。
「よかった…!雪月、目を覚ましたのね!」
「私、確か襲撃の後、倒れて……。そういう、ことだったんですね。」
「あなたはもう一日も眠っていた。その様子だと、記憶に問題はないみたい。…他に、怪我とかしていない?」
「大丈夫です。…ご迷惑をおかけして、申し訳ありません…。」
「!あなたが謝る必要はない。…全部、私が悪い。私があのとき、あなたをちゃんと食堂まで連れて行けていたら、こんなことにはならかったのに。」
 菜々香ちゃんがとても辛そうな顔をしている。
 私は自分の意志で襲撃犯と戦ったのが悪かったのに……
 でもこれを話すと、前世でのことがバレるので話せない。
 すごくもどかしい…!
「とにかく、怪我がないならよかったわね。…私、みんなに雪月が目を覚ました、って伝えてくるわ。あとは任せたわよ、菜々香。」
「愛日梨さん……。ありがとう。とにかく、あなたは念のため、一日安静にしていて。…何か、食べたいものはある?今日の夕食は、雪月さんの好きなものを東さんに作ってもらう。」
「ありがとうございます…。そうですね、甘い玉子焼きが食べたいです。」
 久しぶりに、あの甘い味が恋しくなった。
 …それに、料理上手な東くんの玉子焼きを、食べてみたい。
「わかった。…東さんに、頼んでみる。楽しみにしていて!」
 そう言って、菜々香ちゃんも出て行ってしまった。
 この様子なら、少しくらい外に出ても、大丈夫かな?
 私は、ドアノブを捻り、外に出た。
 甘い玉子焼き、楽しみだなぁ…♡
 それにそれに、東くんの料理はとても美味しいし!
 おっと、いけない。結界貼らないと。
 今この船を守れるのは、私しかいないんだし、さっさと結界を貼っちゃわないと、またいつ襲撃されるかわかんないもんね。
 にしても、襲撃犯、怖かったなぁ…。予想外なことも、いろいろ起きちゃってるし。
 ん?予想外??
 それって、やばくない???
 ま、まぁ、大丈夫、だよね。きっと。
 
 うん。とにかく今は、結界を貼ろう!そうしよう!
 うーんと、結界を貼るには、まず船の大きさを図らないと。
 この船、結構大きいみたいだし、船中を回るの大変だなぁ。
  頑張るぞ!!
「雪月、何をしているんだい?」
「わ!……って、砂原くん。結界を貼っているんです。」
 いきなり砂原くんが来て、びっくりしちゃった。
「そうなんだ。…でも、大丈夫?能力を使い続けるのはすごく疲れるし、この前だって君、辛そうにしていたよね。」
「確かに、少し疲れますけど……。でも、大丈夫です。」
「そっか。…君、えらいんだね。」
「そう、ですか?これくらい、当然のことだと思いますけど。」
「どうして、当然だと思うの?何もしてない人だっているのに。」
 結界の力があるのに、使わないなんて選択肢はない。
むしろ、襲撃されたのに、何もしないって言う方がおかしいと思うな。
「一人でも多くの人を守りたいんです。…私がもっとしっかりしていれば、この間の被害も少なく済んだかもしれないのに…。」
「…しっかりだなんて、君はもう十分しっかりしているよ。襲撃犯にも、勇敢に立ち向かってさ。」
「そうでしょうか…。」
「そうだよ。あんな見たこともない不思議なカラクリを使っていたのに、みんなのために、一人で戦ってさ。」
「………」
 か弱い深窓の令嬢を演じるのに、勇敢さは必要ないかも……。
 しまったぁ………。
 
 よし、話を変えよう。
「そ、そろそろご飯の時間ですし、一緒に食堂へ行きませんか?」
「……確かに、そうだね。じゃあ、行こうか。」
 目を覚ますと、私は私の部屋にいた。
 私が起きたことに気づいたのか、愛日梨ちゃんと菜々香ちゃんが私の顔をのぞいてくる。
「よかった…!雪月、目を覚ましたのね!」
「私、確か襲撃の後、倒れて……。そういう、ことだったんですね。」
「あなたはもう一日も眠っていた。その様子だと、記憶に問題はないみたい。…他に、怪我とかしていない?」
「大丈夫です。…ご迷惑をおかけして、申し訳ありません…。」
「!あなたが謝る必要はない。…全部、私が悪い。私があのとき、あなたをちゃんと食堂まで連れて行けていたら、こんなことにはならかったのに。」
 菜々香ちゃんがとても辛そうな顔をしている。
 私は自分の意志で襲撃犯と戦ったのが悪かったのに……
 でもこれを話すと、前世でのことがバレるので話せない。
 すごくもどかしい…!
「とにかく、怪我がないならよかったわね。…私、みんなに雪月が目を覚ました、って伝えてくるわ。あとは任せたわよ、菜々香。」
「愛日梨さん……。ありがとう。とにかく、あなたは念のため、一日安静にしていて。…何か、食べたいものはある?今日の夕食は、雪月さんの好きなものを東さんに作ってもらう。」
「ありがとうございます…。そうですね、甘い玉子焼きが食べたいです。」
 久しぶりに、あの甘い味が恋しくなった。
 …それに、料理上手な東くんの玉子焼きを、食べてみたい。
「わかった。…東さんに、頼んでみる。楽しみにしていて!」
 そう言って、菜々香ちゃんも出て行ってしまった。
 この様子なら、少しくらい外に出ても、大丈夫かな?
 私は、ドアノブを捻り、外に出た。
 甘い玉子焼き、楽しみだなぁ…♡
 それにそれに、東くんの料理はとても美味しいし!
 おっと、いけない。結界貼らないと。
 今この船を守れるのは、私しかいないんだし、さっさと結界を貼っちゃわないと、またいつ襲撃されるかわかんないもんね。
 にしても、襲撃犯、怖かったなぁ…。予想外なことも、いろいろ起きちゃってるし。
 ん?予想外??
 それって、やばくない???
 ま、まぁ、大丈夫、だよね。きっと。
 
 うん。とにかく今は、結界を貼ろう!そうしよう!
 うーんと、結界を貼るには、まず船の大きさを図らないと。
 この船、結構大きいみたいだし、船中を回るの大変だなぁ。
  頑張るぞ!!
「雪月、何をしているんだい?」
「わ!……って、砂原くん。結界を貼っているんです。」
 いきなり砂原くんが来て、びっくりしちゃった。
「そうなんだ。…でも、大丈夫?能力を使い続けるのはすごく疲れるし、この前だって君、辛そうにしていたよね。」
「確かに、少し疲れますけど……。でも、大丈夫です。」
「そっか。…君、えらいんだね。」
「そう、ですか?これくらい、当然のことだと思いますけど。」
「どうして、当然だと思うの?何もしてない人だっているのに。」
 結界の力があるのに、使わないなんて選択肢はない。
むしろ、襲撃されたのに、何もしないって言う方がおかしいと思うな。
「一人でも多くの人を守りたいんです。…私がもっとしっかりしていれば、この間の被害も少なく済んだかもしれないのに…。」
「…しっかりだなんて、君はもう十分しっかりしているよ。襲撃犯にも、勇敢に立ち向かってさ。」
「そうでしょうか…。」
「そうだよ。あんな見たこともない不思議なカラクリを使っていたのに、みんなのために、一人で戦ってさ。」
「………」
 か弱い深窓の令嬢を演じるのに、勇敢さは必要ないかも……。
 しまったぁ………。
 
 よし、話を変えよう。
「そ、そろそろご飯の時間ですし、一緒に食堂へ行きませんか?」
「……確かに、そうだね。じゃあ、行こうか。」
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