ときどき、ホットミルクが飲みたくなる人生

極大級マイソン

第35話「独り向かう探求の女」

 ・眠りたいときに眠る能力
 ・手のひらが団扇になる能力
 ・服の中から鳩を出す能力
 ・マシュマロを燃やす能力

 これが、俺が苦労の末入手した能力者達の能力だ。
 それにしても、何度見ても反応に困る能力ばかりだ。こんなもんでどうやってあの峰長を倒せっていうんだよ。例えこの4つの能力全てを手に入れたとしても、3パーセントくらいしか強くなれる気がしない。

「イカガワシイ能力ばかりですね」
「お前の目にはこの能力がどういう風に見えてるんだ!? いや、待て、聞きたくない!」
「先輩は、この中でどの能力が欲しいですか? 私は…………」
「どれもいらねえよ! 欲しいならお前1人で奪ってこい!」
「そうですか。じゃあ言ってきます」

 美山はそう言うと、リストを持って教室から去って行った。
 リストを持って教室から去って行った。

「……………………え、マジで行きやがった?」

 唖然としていると、途端に携帯のベルが鳴り出した。
 スマホをポケットから取り出す。

「俺だ」
『キサラギ、お前が言っていた『能力者』についての探っていたら、面白い情報を掴んだぞ』

 電話の相手は、トモだった。奴には事前に、能力者についての情報を調べるように頼んでおいたのだ。本当は美山にも協力を仰ぎたかったが、どっか行っちまったので仕方がない。
 俺は1年の教室を出て、待ち合わせの場所へ向かった。

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