ときどき、ホットミルクが飲みたくなる人生
第23話「世界を変える力」
ドバドバドバ!! と。
峰長甘子の口から吐き出されたのは、大量の黒い何かだった。そして、驚くべきはその尋常では無い『量』である。まるで雪崩のようにコンクリートの地面に広がったそれは、どう考えても胃袋に収まるはずのない程の圧倒的サイズを誇っていた。液体にして数十ℓ単位、広さにして6畳分ほどか。
「ゲェゲェッ!! な、何が、お腹の中に…………!」
『ふぅ〜、ようやく脱出できたぜ。苦労したよ本当に』
混乱する意識の中、峰長が耳にしたのは、無骨で荒々しい、聞くから性格の悪さがにじみ出ているのがわかる者の声だった。
そして、信じられない光景が、彼女の目に映る。
彼女の口から吐き出された黒い物体。それらが一斉に一箇所に集まり出したのだ。まるで虫の大群のような物が大量に押し寄せて、その箇所に一つの小さな山を形成させていく。
…………いや、違う。それは虫の大群のような物では無い。
『虫そのものだったのだ。』
虫の大群は山を作り、その山は一つの形に変貌した。
まごう事なき、人間の姿だった。
「くくく、アッハハハハハ!! ついに覚醒したぞ、俺様の力っ!!』
「貴方は…………如月っ?」
虫の大群が集まり。人間の姿と化したその者の名は如月太陽。彼は悪魔のように口角を釣り上げ、笑い声を上げている。
峰長は、絞り出した声で彼に問うた。
「あ、貴方の能力、それは…………」
「そう! これが、俺様の能力だ! このつまらない世界を、飽きる事のない刺激的な毎日に変えてくれる力!! 日常的に生と死が交差する、混沌を生み出す力!! その力が、俺の身体に宿っているんだっ!!」
如月は宣言する。
この力は、世界を変える力だと。
「新たに得た俺様の力、『ゴキブリを司る能力』!! この力と共に、俺は世界を引っくり返してやるぜ!!」
峰長甘子の口から吐き出されたのは、大量の黒い何かだった。そして、驚くべきはその尋常では無い『量』である。まるで雪崩のようにコンクリートの地面に広がったそれは、どう考えても胃袋に収まるはずのない程の圧倒的サイズを誇っていた。液体にして数十ℓ単位、広さにして6畳分ほどか。
「ゲェゲェッ!! な、何が、お腹の中に…………!」
『ふぅ〜、ようやく脱出できたぜ。苦労したよ本当に』
混乱する意識の中、峰長が耳にしたのは、無骨で荒々しい、聞くから性格の悪さがにじみ出ているのがわかる者の声だった。
そして、信じられない光景が、彼女の目に映る。
彼女の口から吐き出された黒い物体。それらが一斉に一箇所に集まり出したのだ。まるで虫の大群のような物が大量に押し寄せて、その箇所に一つの小さな山を形成させていく。
…………いや、違う。それは虫の大群のような物では無い。
『虫そのものだったのだ。』
虫の大群は山を作り、その山は一つの形に変貌した。
まごう事なき、人間の姿だった。
「くくく、アッハハハハハ!! ついに覚醒したぞ、俺様の力っ!!』
「貴方は…………如月っ?」
虫の大群が集まり。人間の姿と化したその者の名は如月太陽。彼は悪魔のように口角を釣り上げ、笑い声を上げている。
峰長は、絞り出した声で彼に問うた。
「あ、貴方の能力、それは…………」
「そう! これが、俺様の能力だ! このつまらない世界を、飽きる事のない刺激的な毎日に変えてくれる力!! 日常的に生と死が交差する、混沌を生み出す力!! その力が、俺の身体に宿っているんだっ!!」
如月は宣言する。
この力は、世界を変える力だと。
「新たに得た俺様の力、『ゴキブリを司る能力』!! この力と共に、俺は世界を引っくり返してやるぜ!!」
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